2017年7月7日金曜日

コミュニケーションの雑学②


心理学を使ったコミュニケーションの技術で『ミラーリング』というものがあります。
これは近年色々なメディアでも紹介されているので知ってる人は多いかもしれません。
簡単に言えば、
相手の動作などを意図的に真似ることで、安心感や信頼感、親近感などを感じてもらいやすくなる、という技術です。

実はこのミラーリングという現象、技術的な面での認知が広まっていますが、実はもっと本能的な性質なのです。
本来動物というのは、好意を持った相手や親しくなりたい相手の真似をするという性質が本能的にあります

自分の周りを思い出してみてください。
自分と仲の良い人は、話すリズムや動きなど、自分と似たリズムを持っている人が多かったりするとは思いませんか。
似た者夫婦や親友同士など、雰囲気が似ている仲良しさんに思い当たるのではないでしょうか。

それは、元々似たペースやリズム持っているから惹かれ合うというのもあるのでしょうが、逆に、親しくなりたいから、無意識に互いが相手を真似ている、という面も考えられます。

もっと言うならば、子供が親に似るというのも、大好きな親を真似ている結果なのでしょう。
ペットが飼い主に似るというのも、決してペット可愛さの色眼鏡だけ説明できません。

相手と近づきたい。
心理学のミラーリングという技術は、その本能的な欲求を利用した技術ということです。

ということは、相手に対して行うコミュニケーションの技術という使い方だけではなく、相手の気持ちを読み取る、分析のツールとしても使えるとは思いませんか。

自分と話す時はペースを合わせてくれる。
気が付いたら自分と同じような姿勢や表情をしてくれている。
なぜか自分とウマが合うな、
何か似たところが感じるな、

そんな相手は、本能であなたと親しくなりたい、もっと仲良くなりたいという気持ちを持っているのかもしれません。

そう思って自分の人間関係を意識してみると、つい見逃しがちになっていた大事な人に気づけるかもしれません。


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2017年7月6日木曜日

マスク依存症という流行


ここ数日猛暑日が続いていますね。皆さん夏バテは大丈夫ですか?

今日の出勤途中、この暑さの中にでマスクをしている人を見ました。
その人がどういう目的でマスクをしているのかは定かではないですか、
最近は『マスク依存症』という言葉があるそうです。

これは、本来のマスクの用途である花粉や風邪への対処ではなく、
ファッション感覚や別の目的をもってマスクをつける事を指すそうです。

特に女性に多い傾向ということですが、
女性の場合はマスクをすることで化粧をせずにいられるこという利点もあるそうです。
確かに女性の化粧は、外出のたびにと考えると億劫なものなのでしょうね。

そして心理面の理由としては、
顔を隠すことによって心理的な安心を得るというのもあります。
特に、外見にコンプレックスがある場合は、マスクで隠すことが目的となりますが、
特にコンプレックスがなくとも、マスクで顔を隠すことにより心理的な安心を得られる効果はあるそうです。

近いところで言うと、サングラスなども同じような効果があります。
『外の世界』『自分の世界』を隔てるものを挟むことにより、 自分を守ろうとする。
そんな、心理的な欲求が満たされるのでしょう。

個人的には、心理的不安感を減少するための対処法という意味では、頭ごなしに否定するつもりはありません。
しかし本来であれば、そのようなガードをせずとも安定が得られるのが望ましいところです。

この心理の根底には、自尊心や自己肯定感の低さなどが関係しているのではないかと考えられます。
特に若い世代の自己肯定感の低さは、私が普段現場でカウンセリングをしていてもテーマとして挙がることは少なくないように感じています。

自分という存在に自信が持てないというのは、実は他者や対外的に対してというよりも、その根本は自分自身が自らにそう感じているというところがあります。
近年、『醜形恐怖』や『臭気恐怖』など、自分に対しての過度な不安という症状は、若い世代を中心に増えているという統計もあります。

先ほど言ったように、心の安定を図るための対策というのはある程度であれば良いとは思いますが、それが社会生活を送る上での障害となっているのであればまた話は別でしょう。
実際マスク依存症に関しては、顔の表情が動き辛くなリ表情が乏しくなる。言葉が発し辛くコミュニケーションが減ってしまうなどの弊害もあるということです。
普段からマスクをすることが当たり前になっていると、社会的にマスクをすることが許されない場面でも手放せなくなるということも起こり得る危惧ではないでしょうか。

勿論マスク依存の全てではないにしろ、その根本が『自己肯定感の低さ』という所にあるのであれば、まずはきちんと自覚をすること。

そしてその上で、自己肯定感を高めてゆく
それは分かりやすく言うのならば、『自分をもっと好きになる』『自信を持てるようになる』ということが、根本的な改善策として有効でしょう。

その原因は、一概に言えるものではなく人により様々です。ならばその改善の方法もまた人によって違うでしょう。
その過程では、ある意味、『自分としっかり向き合う』という作業がそこには必要になってくるのでしょう。

そういった機会を持ってみたいと思った方は、カウンセリングなど専門機関への相談をしてみてください。
サングラスやマスク越しではない世界は刺激も多いですが、得られるものもきっと多いはずです。


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2017年7月3日月曜日

カウンセリングと将棋は似ている?


最近、将棋がブームになっていますね。
その火付け役はもちろん藤井聡太四段。
先日惜しくもストップしてしまったものの、プロデビュー以来無敗29連勝は凄い記録です。
これは、私の世代では2度目の将棋ブームと記憶しています。
私が若い頃は羽生善治棋士が将棋ブームの立役者でした。

そんな時代という事もあり、私も結構将棋好きなんですよね。
決して強くないし、むしろ弱いんですが、将棋の面白さは十分知っているつもりです。

私のような下手くそが言うのもおこがましいのは百も承知ですが、
将棋は本当に奥が深く、様々な能力が求められます。

数手先を読む『先読み力』
相手の手・心理を読む『分析力』
一瞬たりとも気を抜けない『集中力』
無限に広がる展開を想像する『イメージ力』
そんな中で、自分の手を局面によって選択する『判断力』
それら全てを活かす『応用力』

それらを総合的に用いながら、9×9=81マスから生み出される宇宙を創造してゆく頭脳ゲームです。

そんな『将棋』『カウンセリング』は似ているところがある気がします。

カウンセリングでも、同じ局面などというものは1局もありません。
相談者と共に、二度と訪れない瞬間の連続に対し、我々カウンセラーは全ての能力を総動員しながら新たな局面を創造してゆきます。

ただ話を聞いているように見えるだけでも、頭をフル回転しながら、感覚を鋭敏にしながら臨んでいます。

対局に真剣に向き合っている棋士たちを見ていると、
カウンセリングを行っている私たちの姿と重なるものを感じます。


……でも、私将棋は弱いんですよね。
カウンセリングはそれなりに優秀だと自負しているんですけどねぇ。
きっと、カウンセリングを行っている時の私の状態で、将棋を行えばもっと強くなると思うんですけどね。
なかなかうまくはいかないものですね。


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プロカウンセラーになるための実践WS 開催しました


7月1日に毎月恒例の『プロカウンセラーになるための実践ワークショプ』を開催していました。

毎回テーマを絞って行っているこのワークショップですが、今回のテーマは『ケース解説』でした。
実際に行われたカウンセリングを、解説しながら振り返るという内容です。
※勿論相談者の方の許可を頂いたうえで撮影したものです。

他人のカウンセリングを見る機会というのはなかなかないものです。
勉強会やワークショップなどでオープンカウンセリングを行われることはありますが、
その多くが「こういう技術を見せますね」というコンセプトで行われているもので、
しかも、相談者役もカウンセラーが多いので、現場のカウンセリング独特の空気は再現することが難しいものです。

しかも今回使用したDVDは、継続中のカウンセリングでした。
初回のカウンセリングとはまた違った、継続しているケースだからこそ起きること、信頼関係が築かれている関係性で行われるリアルなカウンセリングを見ていただけたのではないかと思います。

参加者の皆さんからも、「貴重な映像を見た」と嬉しい言葉を頂きました。

これからも本ワークショプでは様々なテーマで、現場で活かせるカウンセリングのトレーニングを提案していきます。

現在活動中の方も、これから活動を考えている方も、
カウンセリングを勉強・練習したいと思われる方は是非ご参加ください。
※参加はカウンセリングを学んだ経験のある方に限らせていただいております。

次回開催は8月7日(月)13:00~16:30
参加料:5,000円
お申し込みは↓
カウンセリングオフィス+αお問合せフォーム(クリックでリンク先へ)
※ご希望のメニューに「各種イベント」
お問い合わせ内容に「8月の実践WS参加希望」
とご記入ください。

2017年6月30日金曜日

折り返し地点


今日の西日本は朝からすごい雨でしたね。
この私が目覚ましアラームが鳴る前に雨の音で起きるほどでした。
梅雨入りしてからすっかり雨がご無沙汰でしたが、まとめて降ったような雨量でした。
改めて梅雨という時期を意識して気づきました。

え、もう今年も半分過ぎたの?

いやー、早い!
まだ今年の正月なんてつい最近の出来事だと思っていましたが、そうですかもう7月ですか。

今年の夏は暑くなるそうですし、極端な気温が苦手な私としては辛い季節になりそうです。
だからこそ、季節に負けないように、年々忍び寄ってくるオジサン化に負けないように、
日々の健康管理と体力作りを頑張らねばなりませんなぁ。

カウンセリングのことでは、
夏という季節は、気持ち的には比較的アップしやすい季節ではあります。
逆に冬はダウンししやすい傾向にあるので、「抑うつ」「気持ちの落ち込み」などを訴える方が多いのに対し、
夏は「目標達成」「ステップアップ」などの自己成長的な相談を持ち寄る方が多い印象です。

(もちろん、比較的という話ですからね、お悩みや相談の内容に季節に関係ないことだって多いですよ)

今年ももう折り返しと考えると焦ってしまわなくもありませんが、
だからこそ良い一年に出来るよう、後半戦スタート!の気持ちで切り替えていきます。


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2017年6月29日木曜日

ため息をつくと幸せが逃げていく?


疲れたり憂鬱な時、つい『ため息』をついてしまいますよね。
確かにため息交じりでうつむいている様子は、客観的に見るといかにも
「あーしんどいわー」といった印象を与えがちです。

そのせいか、『ため息を吐くと幸せが逃げる』なんていう迷信もあったりします。
本当にそうなのでしょうか?

アメリカの心理学系メディアでは、ため息についての研究の中で、

「ため息は、気持ちの鎮静作用や自律神経を整える、ストレッチのような作用がある」

そのような説もあるとのことです。

確かにため息とは名前のイメージがよくないですが、やっていることは深呼吸に近いんですよね。

特に、緊張状態やストレスフルな時は、呼吸も早く浅くなり、肺や筋肉が縮こまって固くなってしまいがちです。
そんな時に、大きく息を吸い込んで、ゆっくりと深く長い息を吐く。

そんなため息の動作は、固まった体をほぐしてリフレッシュさせるには最適な方法ともいえます。

実際私もカウンセリングの中で、気分の落ち込みや、不安、恐怖のコントロールに不具合を感じている方に対して、呼吸を調整することでのリラクセーションを施すこともあります。

ため息というと、ネガティブな動作として捉えてしまいがちですが、
実は心身の状態を整える、効率の良い動作なのかもしれません。

自然にため息が出てしまう時、
体や心が疲れていて、自分では気づいていないけれど体がリラックスを求めているサインなのかもしれませんね。


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2017年6月28日水曜日

植物と語ろう、人と語ろう


これまで何度も挫折してきた家庭菜園ですが、今回は好調ですよ。
ちゃんとプランターも新調して、土も数種類揃えて、日当たりや水の量も調べながら調節して育てています。




ミニラディッシュと二十日大根。



こちらはミニトマト。

画像はひと月ほど前のものなので、今はもっと育っています。
二十日大根とミニトマトは食べごろまで実ったものから収穫して、我が家の食卓に並んでいます。

ちっちゃい野菜だし、お店で買ったものに比べると甘さも足りないけど、
自分で育てた野菜だと可愛くて、美味しさも実際以上に感じますね。

これまでも幾度となく失敗してきたのですが、植物の栽培は難しいものです。
水が足りないのかやり過ぎなのか、
日光が足りないのか直射日光は控えた方がいいのか、
間引きはどのくらいの程度で行えばいいのか……。

植物が自分で教えてくれたらいいのですけどね。
「おい、水が多すぎるぞ!」
「もっと太陽を浴びさせてくれよ!」
「ちょっと栄養が足りないなぁ、土を変えてくれない?」

そんなふうに植物とコミュニケーションが取れたら、もっと失敗なく育てられるでしょうに。
当たり前ですが植物と会話はできないので、試行錯誤の毎日です。

そう考えると『心理カウンセリング』というのは、言葉によるコミュニケーションが行えるぶん有利なのかもしれないな、と思います。
相互的なコミュニケーションの取れない植物よりも、
言葉をはじめ様々な形態でのコミュニケーションが行える人間同士ならば、
通じ合える、分かり合えることははるかに多いはずです。

なのに我々は、人間関係に悩みます。
互いが正直に言葉を交わせば、すれ違いや誤解なんて存在しないはずなのに、
同じ言葉を交わし、同じ社会で生きている人間同士でも、分かり合うことは困難です。

複雑な『言葉』や『心』を持った結果、植物のようにシンプルで素直な交流を邪魔しているのかもしれませんね。
そしてそれは、他者とのコミュニケーションだけでなく、自分に対しても同じことが起きます。

他者と分かり合うためには、まず『自分自身』と分かり合う事が必要なのだと、
私はそう思っています。


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