2015年1月13日火曜日

シンクロニシティ

毎年の初めにはおみくじを引くことにしています。
今年も三が日には間に合いませんでしたが神社で引きました。
出たのは「吉」。
一節によると、「大吉」はもうそれ以上良くならないので、「吉」がこれからも伸びしろがあるからいいんだよ、などというそうですね。ともあれ悪くはないのではないでしょうか。
書いてある内容も、自分に関連が感じられるようなもので、今年一年の指針にしていきたいと思います。

さておみくじや占いといったスピリチュアルなものはどうして当たるのでしょうか。
それには心理学の一つにある「プロセス指向心理学」というアプローチにヒントが有ります。

『シンクロニシティ』という言葉をご存知でしょうか。
「意味のある偶然の一致」のことで、日本語では「共時性(きょうじせい)」といいます。
簡単に言うと、なんの関係も持たないものでも何かしらの因果があり意味を持つ、ということなのですが。
よくわからないですね(笑)
「常識では考えられない偶然の一致」と考えてもらえばスピリチュアルなものへも結びつけやすいのではないでしょうか。

例えば、なぜおみくじが神秘的な効果を信じられているのでしょうか。
おみくじというのは無作為な中から偶然選ばれたものです。にもかかわらず、書いてある内容は自分の人生と関連していたり、未来を予言していたりといった神秘だと信じられているからです。
無作為に選んだのに自分に関連する。
とてもスピリチュアルですよね。

これは心理学的に言うと、無意識の働きで説明する事ができます。
人は普段からいろいろな刺激や出来事に触れています。しかし、それに対して意識を向けていないと気づかないままに通りすぎてしまいます。だって自分には関係ないことなのですから。

しかしこんなことがあります。
「自分でも理由がわからないけれど何故か気になる」
そんな経験したことある人もいるのではないでしょうか。
最近やけに街を歩くカップルが気になってしまう。どうしてだろう、とかね。
これは、自覚はしていないけれど無意識にカップルに対して何かを感じているのかもしれません。
例えば、最近失恋をして心が傷ついた。でも失恋を忘れるために無理やりにそこに意識を向けないようにしていた。するといつしか本当に意識に上らなくなる。
そうなった時に人は、「失恋から立ち直ったぞ」と思うかもしれません。
けれどもしかしたら、失恋に対する悲しみを心の奥底に押し込めてしまって自分でも無自覚になっているだけなのかもしれません。

しかし、傷ついた心は癒えてはいません。癒やされたい、悲しいという感情は消えてはいないのです。
結果、様々な方法で失恋の悲しみを思い出してもらおうと無意識からサインを送ります。

他にも、妊娠を意識していると妊婦さんが目につく。
バイクが欲しいと思っていると遠くのバイクのエンジン音にも反応する、など。

人は自分でも気づいていない気になるものへ、無意識のうちにアンテナを伸ばして気付いてもらおうと頑張ります。

そこでおみくじの話。
おみくじに書いてある内容は、もしかしたら読み取り方は色々あるかもしれません。しかし、自分が気になっていることに無意識に結びつけてしまうのです。
だから、おみくじは当たるのです。

おみくじの神秘性にイチャモンをつけているわけではないんですよ。
そういったものを神からの啓示として受け取ることだって立派なスピリチュアルです。

自分ではわからないけれどなにか気になることがあれば、それは自分の無意識からのサインかもしれません。