栄の事務所に向かっていると、やけに道路が混んでいるなと思ったら広小路通りの至る所に警察官が立っていました。
11月22日・23日に市内で『G20愛知・名古屋外務大臣会合』に伴う警戒や、要人の警護のようですね。
当日は交通規制の予告もあったので、予約を頂いている方へは事前に連絡もしていたのですが、前日は要人のホテル入りでしょうか、物々しい雰囲気でした。
栄に用事のある方は、混雑を見越して少し早めの行動がいいかもしれません。
さて、警察官を見ると悪い事をしてもいないのになんだか緊張してしまう、そんな経験はありませんか。
警察官の制服というのは、ただ存在するだけで我々に何かしらのメッセージを与えるようです。
この、外見による印象は心理効果で説明すると、
『ノンバーバル(非言語的)メッセージ』による影響と考えられます。
ノンバーバルとは、言語以外のメッセージの総称で、表情や体格、声の質などによる印象から与えられるメッセージです。
この、外見が与える印象というのは思うよりも大きく、限定的な実験では実に90%を超えるとも言われています。
いわゆる『イケメン(美人)が得をする』というのはこの実験の極端な例ですね。
そんな外見的印象の中で『警察官』というのは特に強いものでしょう。
警察官という、罪を裁く(実際に裁くのは警官の仕事ではないですが)という存在は、我々の中の小さな罪悪感に刺激を与えるには十分な記号だと思われます。
更には、色にも心理的な効果が含まれています。
警官の制服というと青色ですが、
青という色には、清廉さや清潔感を感じさせると共に、それが集団になると『威圧感』『プレッシャー』を与える効果があるそうです。
なので、警備員なども警察官と似た色の制服を導入している企業が多いようですね。
これらの心理効果は、社会心理学的にも研究されており、最近は『制服効果』などと言う言葉も使われているようです。
近い概念で言うと『役割効果』というものがあり、
有名な実験では1971年アメリカで行われた『スタンフォード監獄実験』という、刑務所を舞台に、参加者を監獄・囚人に役割を分けたところ、実験の枠を超えてそれぞれの役割に入れ込み過ぎてしまったというものがあります。
これは、『ミルグラム実験(アイヒマン実験)』という、権威者の指示であれば非人道的な内容にも従ってしまうという実験の派生ともされており、
要するに、人は印象や雰囲気などイメージに大きく左右されるという事です。
警察官などは、その存在からの印象自体が犯罪抑止の効果があると考えると我々のような善良な市民にとっては有難いことで、不必要に怖がる理由はないのですが、心理的な影響というのは大したものです。
明日から始まるG20会議、何事もなく無事に行われ、今後に有用な内容になる事を願います。
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