11月に入りました。最近めっきり寒くなってきましたね、と思えば汗ばむほどに暖かい日もあったり。気候の定まらない寒暖差が激しいこの時期は自律神経が影響を受けがちなので体調管理には気をつけてくださいね。
安定しない大気模様を例えて『女心と秋の空』などと申します。
ですが、心が移ろいやすいのは女性だけに限ったものではありません。
というよりこの諺は元々は『男心と秋の空』という男性の浮気心を例えた諺でした。明治時代に時代背景やイギリスの諺の影響を受けて『女心~』が派生したようです。
本来は浮気心を例えた諺でしたが、だんだんと喜怒哀楽全般の情動に意味が広がっていったことから、男性に比べて情動表現が豊かな傾向のある女性のイメージになっていったのかもしれませんね。
さて、うんちくはこのくらいにして、本来恋心も含めて男女関係なく人の心というのは移ろいやすくコロコロと変わるものだということが言いたいわけです。
好きだったものが嫌いになったり、やりたいと思っていた事がやりたくなくなったりと、そんな経験は誰しもあるでしょうし他人のそんなところを見たことだってあるのではないでしょうか。
そういったコロコロと変わる気持ちをストレートに表現すると、不安定やわがままに思われてしまうかもしれないので我慢をしてしまうことも多いですが、素直な気持ちというのは案外一貫性がないものなのかもしれません。
一貫性がないことを意志が弱いとか自分勝手だとか考える方もいるかもしれませんが、ある意味それは自分の心に正直でいられているということでもあります。無意識なんて葛藤や矛盾や相反する感情などが当然のように同時に存在していますしね。
カウンセリングでは、その時によってコロコロ変わる感情にも寄り添っていくことによって、気持ちの積み残し・やり残しなどのないように処理していくという関わり方も大切な役割です。
そしてこれは感情だけでなく価値観などにも同じことが言えます。
その人の人生観の土台となっているような強い価値観だったとしても、生涯変わらず持ち続けるというわけでもありません。出来事や経験などによって価値観も日々変わっていきますし、持っていることで不具合を起こすような価値観であれば積極的に変えることも時には必要です。
大きな価値観を変える(捨てる)と自分が変わってしまうのではないか、そんな抵抗を感じる方も少なくないのですが、変わってしまうのではなく新しいものを取り入れると考えれば、それは『変化』ではなく『成長』として納得できるのではないかと思います。
価値観を広げる、という言い方もできるかもしれませんね。
人が生きるということは変わるということでもあり、瞬間瞬間で全く同じ自分というのは存在しないと言ってもいいでしょう。
自分を変えたい/変わりたいと思っているのであれば、全てを変えてしまうのではなく、どこをどのように変えたいのかを明確にすることで、より効率的に理想の自分に成長することも可能だと思います。
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