2019年10月31日木曜日

今年のハロウィン



今日は10月31日。世間のイベントとしてはハロウィンですね。
いつの間にかすっかり定着しましたね。
ただし、日本風のハロウィンという大人のコスプレ祭りの面が強いようですが。
ロンドンなどでは、街は子供が仮装をして、大人はパブなどで楽しむ文化があるようで、国ごと文化ごとの違いが垣間見えるのもまた面白く感じます。

今年は災害による自粛ムードもありアルコールを禁止するなども場所によってはあるそうで、ハロウィンが流行り始めた当初の無法状態に対する新たなルールも年を経るごとに作られてゆくのでしょう。
こうして新しいお祭りイベントが出来上がってゆく過程というのは面白いものです。

こういったお祭りイベント、賛否はあったり問題点もあるのですが、基本的には良いものだと思います。
特に我々日本人は、休息や息抜きが下手だったり、ストレス発散の自己表現が苦手だったりする傾向にあるので、このようなきっかけがあることは大切なのではないでしょうか。

普段できないような格好をして、思いっきり騒いで、普段とは違う自分を表現する。
そうすることで、日常で溜まるストレスがリセットできるのなら、本来の趣旨とは違っても"日本式"のハロウィンとして意味のあるイベントとなってゆくのだと思います。

ただし、自己表現が不慣れということは、節度や『ここまではセーフ』のラインにも不慣れということですので、
多少の時間と失敗と試行錯誤を重ねて、誰もが楽しめる誰にも迷惑のかからないイベントに昇華してゆく工夫はまだまだ必要なのでしょうけどね。

今日は10月31日ということはもう明日からは11月。
本格的に冬となり、年末が近づいてきます。
ここからは、クリスマス、お正月。そして年が明けてからは成人式にバレンタインにホワイトデーと、イベントが続きます。

楽しみつつ節度を保ち、子どもも大人も皆が楽しめるイベントが楽しみですね。


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2019年10月30日水曜日

いじめ問題について

相談援助の仕事をしていると、いじめという問題を扱う機会は少なくありません。
現在進行形での児童のケースもあれば、成人した相談者さんでも過去のいじめ経験がテーマとして挙がることもあります。

ですので、いじめについてはその実態や心の傷の癒し方など、いわゆる心理面へのアプローチには備えてきていたのですが、最近増えたお仕事の関係で、『いじめ防止・対策』についての公的な知識が必要となり、改めて勉強をしています。

そこで、学校など教育機関に対して関連行政が出している基本指針や要綱に目を通していたのですが、公的に期待されている対応がどのようなものか、を知るにつれ現実とのギャップを感じます。
つまり、
本来行うべきことが行われていない。
いじめの防止・対策に有用とされる対応がとられていない。
ということです。

勿論、全ての学校を始め教育機関がそうというわけではありません。
実際これまでも私が関わらせて頂いた学校には、適切な対応に則って動いていたところもありました。
ですが、昨今の報道などで明るみに出る事例も考えると、やはり理想と現実の剥離の大きさを感じざるを得ません。

最近では特に、教員間でのいじめも問題となりました。
(いじめではなく暴行事件として取り扱われる可能性も高まっているようですが)
本来児童たちの模範として、いじめについての正しい指導をするべき存在の教員自らが行っていたというのは、あってはならないことです。
しかも、加害教員の中には、教育指導や生活指導を担当する教員もいたにも関わらず、
「いじめの意識はなかった」「悪気はなかった」「面白かったから」
などと話しているそうで、いじめの加害者の言葉そのままです。
そのような意識を指導することが役割であったはずなのに。

他にも、いじめの事実隠匿なども後を絶たないことも、いじめ対策のガイドラインが現場へ反映されていない例でしょう。
とはいえ、現場では対策・防止マニュアル通りに進められない事情があることも、社会の難しさを知る者としては察せなくはありません。
複雑な問題が混在し、なかなか思うように理想的な対応ができない現実もあるのでしょう。

ですが、だからと言ってこのままでよいわけではありません。
いじめという経験が当事者である児童にとってどれほど辛いものであるか。
そして過去のこととなっても苦しみ続ける声を、カウンセリングの現場で幾度も目にするにつれ、どれほど人生に深い影を落とすものであるのか知る立場である私としては、対処療法ではなく根絶に協力する必要があることを感じます。

学校という閉鎖された空間はとても複雑です。
だからこそ、外部の人間として、第三者だからできることがあると思っています。
いじめ問題は、被害者・加害者共に心のケアが必要となります。
心理の専門家として、起きてしまったことに対する心のケアは勿論ですが、起きてしまうことを未然に防ぐ為の努力も惜しまず注がれてゆくことが必要です。

何ができるのか、何が求められていて、何が必要なのか。
しっかり吟味し、工夫し、実行に移して、客観的に振り返る。
多職種がそれぞれ協力し合い、本気で取り組んでゆかなければいけない大切な課題です。


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2019年10月12日土曜日

台風による影響


今年の9月に関東地方に大きな被害を及ぼした台風15号による家屋の補修も最中だというのに、またしても猛烈な強さの台風19号が近づいています。

今回は東海地方にも影響があるそうなので、12日の予約は全て延期とさせていただきました。
幸い皆様にご理解いただき、別の日程への変更も無事に進んでおります。
ご利用者の皆さま、ご協力頂き有難うございます。

事業者としましてはご利用者様の安全配慮は義務であり責任です。
利用者さまの中には、予約日時の変更に不安を感じる方もおられるのは心苦しいですが、まずは安全確保が優先と判断させていただきました。

関東や東海では、被災を想定した買占めも起きているようですし、鉄道はじめ交通機関も運休を告知しているようで、仕事都合の方たちによる混乱はもう今日から始まっているようですね。
変更が難しい仕事の都合はやむを得ない場合もあるのでしょう。ですがどうか安全を第一に移動似はお気を付け下さい。

しかし、こういった自然災害に対してはいつも無力感を覚えてしまいます。
大きな力の前では、どこまで対策をしても我々の想像を超えることは少なくありません。
それは自然災害だけでなく『時間の流れ』『老い』『世界の動き』『現象の理』など我々に抗えないものはたくさんあります。
それらに対して『恐怖』『不安』を感じるのは自然な事なのでしょう。

精神疾患の中には『恐怖』『不安』を中核としたものがあります。
『不安障害』『恐怖症』などと診断されます。
それらの定義には以下のような項目があります。
自分でも過度で非合理的だと理解していながらも不安や恐怖によって行動が阻害される。
(わかりやすいようにやや意訳してあります)

つまり、
「そこまで怖がるものではないし、現実になることはないと頭では分かっているのに怖さが頭から離れない」
といった感じでしょうか。

ですが『恐怖』『不安』は生物が生きるうえで必要な感情です。
怖いから危ないものから逃げる。
不安だから実現しないように避ける。

実際、過度な不安を抱える方に心理療法を施す際に、
「怖いという認知」を軽減するために「怖くないという認知」を強化する、という方法があります。
とはいえ、完全に怖さを消してしまうことは不可能ですし、正しことだとも思えません。
生きている限り、リスクがなくなることはないのですから。
『怖がる』ことは『危機回避』や『安全確保』に繋がる大切な機能でもあるわけです。

なので、目指すべきものは『適切に怖がる』事なのではないでしょうか。
恐怖を無くしてしまうのではなく、過度にならない程度に、日々の生活に不具合が起きない程度に恐怖を動機づけとする。
恐怖と折り合いをつけるという事が、一つの答えなのではないかと思います。


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