今日、10月10日は世界メンタルヘスルデーです。
WFMH(世界精神保健連盟)が定め、のちにWHO(世界保健機構)も認めたことで正式な国際記念日となっています。
メンタルヘルス問題に対する意識を高め、偏見をなくして正しい知識を普及することを目的として定められています。
日本でもこういった意識がだんだんと広まってきていると実感します。
努力とか根性とか甘えとかそういった精神論でなく、人としてメンタルの不調という概念があることが常識として市民権を得れつつある。本当にいい傾向だと思います。
しかしそこにはまだまだクリアしてゆかなければならない問題もあると感じます。
例えばその一つとして、私は心理カウンセラーという肩書ですので特にそう感じるのですが、カウンセリングに対しての実態がまだまだ知られていないこと。
私は心理カウンセラーを職業としてもう18年になります。駆け出しの頃は心理カウンセラーなんて職業名として認知されていないのはおろか、怪しい仕事だとすら思われてしまうこともありました。
比べて昨今では、すんなりと職業として受け入れてもらえますし、中には興味を持ってくれる人もいます。
カウンセラーという職種や心理師という名前も認知度上がったものだなぁ、なんて感慨深いものがあります。
しかし同時に「カウンセリングってなにをするの?」と聞かれるのか相変わらずなんですよ。
つまり存在や職業、ともすれば必然性は多くの人が知ってくれるようになっても、その実態はやっぱり謎なんですよね。
私は初回の相談者さんには、まず初めにカウンセリング説明をするようにしていますが、「ああ、カウンセリングってそういうものなんですね」という感想もしばしばです。
TVや映画などで心理カウンセラーが出てくることもありますが、脚色され過ぎているのはおそらく視聴している皆さんもお分かりだと思います。
仕方のない理由として、個人のプライベートなテーマが扱われるので透明性が皆無なんですよね。実際私たち臨床家も、教育や指導、研究の場以外で自分以外のカウンセリングを見学する機会はめったにありません。見れたらラッキーってくらいレアです。
それほど秘匿されているからこそ安心して相談者さんが話せるという事でもあるわけですが。
それに、カウンセリングの手法や構造もカウンセラーによって違いが大きいのも、イメージのし辛さの原因としてあるのでしょう。
実際、心理療法は多種多様にあります。
精神分析療法・行動療法・来談者中心療法・ポジティブ心理学・催眠療法・認知行動療法・ゲシュタルト療法・家族療法・芸術療法etc
これらすべてが心理カウンセリングとして提供されていますし、さらに各療法に学派や発展形、枝分かれなどがあり枚挙に苫がありません。
さらにさらに、『カウンセリング』には心理学が背景でないもの、例えば占いや気功、ヒーリング系などスピリチュアルな手法もあります。
『カウンセリング』は相談援助の総称ですので、当然の結果でもあります。
ちなみに私は、スピリチュアルを背景とした相談援助を否定する立場ではありません。
私が心理学を背景とした『心理カウンセリング』が効果的だと信じて専門としているだけで(というかそれしかできないだけで)、結果としてメンタルケアの効果があるのであれば、手法に制限はないと思っています。
つまり「カウンセリングって何するの?」の答えは「色々あるよ」になってしまうということです。
もしあなたが、カウンセリングを検討しているのなら、まずは行って直接話を聞いてみることをお勧めします。
そして目的を伝え、わからないことを質問し、カウンセラーの人となりが信用に足るかどうかをしっかり値踏みをしてください。
継続して通えって言われたからって義理堅く律義に言う通りにする必要はありません。
自分が必要だと納得したなら継続するとよいでしょう。
ショッピング感覚で巡るのはお勧めしませんが、色々なカウンセラーがいますので、試して比べて自分に一番有意義なものを提供してくれるカウンセラー選んでください。
良いメンタルヘルスに出会えることを願っています。
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