2014年8月23日土曜日

日本人に合った心理療法とは

先日とある韓国料理屋にて昼食をとっていた時のこと、このような話を聞きました。
日本に韓国料理屋は数あるが、味が日本人向けになっていて、本場はもっと辛い。だそうです。

そういえば日本のカレーもラーメンも、もはや日本オリジナル料理として海外で人気なのだそうです。カップラーメンに至っては本場中国でも日本のカップ麺はジャパニーズフードとして人気だとか。
もう一つ、タラコスパゲッティもイタリア人は「これはパスタじゃない!」と怒りながら美味しそうに食すのだとか。
とにかく日本の独自のものとして進化(変化?)させる技術と発想力はよくジョークにも使われます。

【製品とは】
    _、,_
 ① (⊂_  ミ ドイツ人が発明し
 ↓
 ② ( ´_⊃`) アメリカ人が大量生産ラインを構築し
 ↓
 ③ ミ ´_>`) イギリス人が商品化の為に投資し
 ↓
 ④ ξ ・_>・) フランス人がデザインを洗練化させ
 ↓
 ⑤ ( ´U_,`) イタリア人が宣伝とブランド立ち上げを行い
 ↓
 ⑥ ( ´∀`) 日本人が小型高性能化に成功

これとか有名ですね。

しかしなかなか日本で独自に開発されないのが心理療法。
もちろん、「森田療法」「内観療法」などは日本で生まれたものですが、近年では新しい心理療法は生み出されていません。
理由としてメンタルヘルスの制度面で日本は欧米に遅れているという残念な面もありますが。
そんな中で、海外で提唱されながらも、とても日本人向けの心理療法というものがあります。

それは「交流分析」
1950年代に提唱された心理療法なのですが、その理論の中に面白いものが。
『裏面的交流』と呼ばれるもので、簡単に言うと「ホンネとタテマエ」
表面的な言葉の裏にホンネのメッセージを隠して伝える、あまり健全とはいえない交流のパターンです。

「君はイケメンだよね!ただ頭がいいだけの僕なんてとてもかなわないよ。僕は将来はエリートコースだけど今の君の幸せが羨ましいな!」

ちょっと露骨過ぎですが(笑)
表面的には自分を卑下して相手を褒めているようですが、実は自分が優位に立っていることを誇示しようとしています。

こういうコミュニケーション、日本人って得意だと思いませんか?
本音を隠す謙虚さが美徳なんていう価値観さえあったりします。
特に僕は生まれが京都だったりしますので、こういった腹黒さを身にしみて知っています(笑)

だからこそ、この交流分析の理論は日本人のコミュニケーション向上にとても役立ちます。
アメリカで生まれた心理療法でありながら日本人にマッチする。
そんな交流分析で自分の日々のコミュニケーションを見直してみると、うまくいかない人間関係の理由がわかったりするかもしれません。


2014年8月22日金曜日

カウンセリングはとても効果的で有用なのに

更新ご不沙汰していました。

さてみなさん、お盆はどのように過ごしましたか?
僕は例年通り実家に帰省したりと忙しく過ごしていましたよ。

さて、今日の話題は
『カウンセラーという存在は一般にどのように認識されているのか』
ということなんです。

というのも、過去にカウンセリングを受けた経験のある方と話していると、こんな感想が多いことに気づきました。

「カウンセリングって話聞いてくれるだけでしょ」

「心理テストや病名ばっかり言われてもね、結局解決には繋がらないもの」

大きく分けるとこのどちらかの感想が多いですね。

ここで言いたい。

僕のところに来てくれたら、絶対そんな感想は持たせないのに!

大きく出ましたが、事実です。実際そんなこと言われたことないですもの。
そもそも、話を聞いてくれるだけなんていう感想をクライエントさんに持たせるなんて、
それはカウンセラーの技量不足でしかありません。
診断まがいのことや上から目線の心理テストでお茶を濁すだけの自称カウンセラーも同じです。

だいたい、『話を聞く(聴く)』というのは確かに来談者中心療法のカウンセリングでは基本の関わりです。
そう、あくまで基本ですよ。
本当のカウンセリングは、『話を聞く』だけで終わったりしません。
敢えて言うなら、第三者から見ると、話を聞いているだけに見えるかもしれませんが、
カウンセリングを受けている本人にとってはそれだけではない得るものがあるはずです。
そして、その得たものを気づかせてあげれないのもカウンセラーの技量不足です。

現在日本では、心理カウンセラーというものにオフィシャルな(国家)資格が無い現状。
結果、『自称』カウンセラーが多くはびこっています。
若しくは、本来心理カウンセリングが専門でない領域の方がカウンセリングを行っているというのもまた現状です。
それら『自称』カウンセラーや技術不足のカウンセラーによって心理カウンセリングの価値が低くみられてしまうのは本当に憤慨です。

今僕は、カウンセラー養成学校で講師をさせていただいています。
啓蒙という意味でも重要な事であり、僕の生徒さんが一人でも多く優秀なカウンセラーとなってくれることを切に祈ります。



2014年8月5日火曜日

振り込め詐欺対策ポスターに思う

世の中にはいろいろな手口の犯罪がありまして、
この『振り込め詐欺』というものは、典型的といいますか、盲点を突いたといいますか、
まぁ実に人間心理の虚をついた巧妙な手口だと思います。

特に典型的なのが、数年前までは『オレオレ詐欺』などと呼ばれていた手口でして、
年配の方をターゲットにして、ご主人や息子さん、親類を騙り、

「俺だよオレオレ、車で事故起こしちゃってお金が……」
「母さん俺なんだけど、仕事でミスして損害を自己負担しなきゃいけないんだ……」

などと、家族に対する愛情を逆手に取ってお金をだまし取る手法でした。

昨今では随分一般的にも知られたりしたことで、被害も減ってきたそうですが、
僕の住む街にも、この「振り込め詐欺に遭わないようにしよう」という目的で啓蒙ポスターや
呼びかけなどがされているのですが。
その対策として

●相手が「オレ」と言っても軽率に名前を呼ばないようにしよう
●子供や親戚とは合言葉を決めておこう
●慌てずに電話を切った後にすぐ確認しよう
●家族がATM利用限度額の引き下げをしておこう

などの撃退法が薦められているようです。
ここで少し引っかかったことが。

どうして、詐欺被害者のお年寄りが対策を講じることばかり考えるのでしょうか。

もっと単純に言えば

『我々が年配の方に電話をする際にはまず名乗りましょう』

それだけでいいんじゃないのかなって思うんですよね。

普段から名乗って電話していれば、
「名乗らないあんたは誰だ?」
とてなるのではないかなと。

勿論、物騒な世の中ですから、電話がかかってきても
「はい、こちら○○です」
なんて僕も名乗りません。

でも、こちらからかける時は名乗っても問題ないのではないでしょうか。
それだけで、お年寄りが電話の相手を勝手に勘違いする、というこの詐欺の肝は潰せるのではないかと思うんですよね。

被害に遭わないように対策を講じるのも大事ですが、本人の努力ばかり強いるのでなく周囲の者も普段の行動を改めることも有効だと思います。

もしかしたらそういう対策も奨励しているのかもしれませんし、何か僕の見落としている欠点もあるのかもしれませんが、
今日なんとなくポスターを見て思ったことでした。

2014年8月2日土曜日

うさぎセラピー

矢場町にある『うさぎカフェ』なるものに行ってきました。
このカフェ、ウサギと触れ合えるコーナーとカフェコーナーが独立しており、ゆっくりまったりとウサギを愛でることができます。
いやぁー、癒される。



至福ですね。
犬好きを公言する僕はうさぎを飼ったことがないので、あんなにじっくり触れるのははじめてだったのですが、
あんなにもモフモフと柔らかいものとは。
予想してたよりもお肉少ないんですね。
全身バネって感じで、お肉のムッチリ感は犬には一歩劣るものの、それを補って余りある可愛さでした。
ウサギって常に鼻がヒクヒク動いているんですね。
あと、おやつをあげることもできるのですが、これがまた力強く食べる!
しかも結構噛んでくる(笑)
ともかく楽しい時間でした。また行こうっと。

さて、動物に癒やされるというのは、『アニマルセラピー』というものがあります。
これは、精神的な治療の一種として知られています。
主には馬やイルカなど、比較的知的水準の高い動物を使っての場合が多いようです。
治療論としては、動物の世話を介して生活習慣を付けさせるなど効果がある一方、情緒障害や精神疾患などで対人関係に疲弊していた人の回復期に行ったり、または身体の障害でリハビリテーションを必要としている人に「動物の世話をさせる」という目的を与えて、それら作業を通じてリハビリを行うという様式が挙げられるそうです。

なんだか難しいですね。
もっと単純に考えてもいいのではと思います。

純粋で真っ直ぐな心を持った動物と接することで、気持ちが穏やかになり精神的な安定が期待できる。
それだけでも大きな効果がありそうです。

現代のカウンセリングの主流の一つに『来談者中心療法』があります。
この治療論を一言でいうと。
治療を行うカウンセラーは、ありのままの状態(自己一致といわれます)でクライエントに関わることで、
クライエントもありのままの状態に促される。
その結果、自分らしくなれることで心が健康な状態になっていく。

ただそれだけなんですよ。
単純なようでとても奥が深い。それが来談者中心療法です。

この、「ありのままの相手に受け容れられる」経験をすることが、心が不具合を起こしてしまった人には有効ということなんですね。
となると、動物というのはうってつけのカウンセラーなのではないでしょうか。

ありのままの(本能ともいいますが)動物と触れ合うことで、そんな動物に肯定される(懐かれる)ことで、
自分もありのままの状態を取り戻してゆく。

動物のような無垢さを持ったカウンセラーでありたいものです。