2016年7月12日火曜日
ゾンビの気持ち
最近の私の楽しみの一つ。
海外ドラマを見ること。
通販サイトamazonの新サービスで、映画やドラマなどの動画が見放題という会員特典がありまして、前から気になっていた海外ドラマ『ウォーキング・デッド(原題:The Walking Dead) 』を見ています。
所謂『ゾンビもの』とされるジャンルですが、ただのパニックホラーではなく、ゾンビという非日常に支配された世界での人間ドラマの側面が描かれており、それが人気の要因なのだと思います。
そんなドラマ『ウォーキング・デッド』の作中で、
「ゾンビを殺すかことは是か非か?」という問いに対しての葛藤が描かれます。
「ゾンビだから退治(殺)してもいいじゃないか」
「いや彼らは人間だ」
そんな対立が登場人物たちの価値観や背景を通してなされます。
心の哲学における思考実験に『哲学的ゾンビ』という命題があるのですが、言葉の定義というのはとても曖昧なものです。
平時ではぶつかり合うことのない価値観が、ドラマの作中の非常時では否応もなく論議されます。
自分にとっては常識だと思っていた事柄でも、
他人にとっては非常識なものであることがあります。
カウンセリングの中でも、相談者さんの価値観に驚かされることがしばしばあります。
皆さんも、人の悩みを聞いた時に、
「え、どうしてそんなことで悩むの?」
「そんな風に自分を責めてしまうんだ?」
そんな風に思ったこと、ありませんか?
自分にとっては簡単な問題でも、それに悩む人だっていれば、
逆に、自分にとっては重い悩みでも他人からすれば取るに足らない問題かもしれません。
悩みというものは、その人の価値観が強く反映しています。
ですので、悩みの表面的な事柄だけでは本質は理解できません。
ただ、「○○で悩んでいる」だけで理解しようとしてしまわずに、
「その悩みを本人はどのように捉えているのか」
ということをしっかりと理解する必要があります。
なので我々は、こう尋ねます。
「もっとあなたのことを教えてください」
そこから悩みの解決ははじまります。
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