2015年12月20日日曜日

何を話しているのかではなく、どのように話しているのか


この時期になると歌番組の特番を多く目にします。
何気なく見ていて気付いたことがありました。

最近の歌手やアイドルの人たち、特にグループの人たちの顔の区別がつかない自分がいるんですね。これはいよいよ自分も本格的におっさんの仲間入りかと思っていたのですが、どうやらそうではないらしい。

その、誰かわからない歌手が歌っている時や話をしている時の表情、ちょっとした動きなどをしばらく見ていると、
「あれ、この人知ってるぞ」
不意に思い出すんですね。
そうすると、以前に見た番組でのトークの内容や名前なども思い出されていく。

これね、どうやら職業病なのかもしれません。
全てのカウンセラーさんがそうだというわけではありません。

私のカウンセリングのスタイルは、その人の思考の整理や解決方法の模索も行いますが、
同等かむしろそれ以上に感情に焦点を当てて問題の解決を目指すカウンセリングにも重きを置いています。

そんな時に大事なのが、相談者の話を聞く時に、
『何』を話しているのかという話の内容だけに集中してしまうのでなく、
『どのように』その話をしているのか、という言葉外のメッセージにも意識を向けること。

話の内容を聞くのは大切です。
話を内容に対して、理解し、共感的に受け止めることはカウンセリングでは基本です。
しかしそれだけでは、ただの話を聞くのが上手な人というだけです。

人は話をする時、過去の話であれ未来の話であれ、『今ここ』で何かを感じながら話をします。
その瞬間に起きていることに、話をしている本人さえ気付かないような瞬間を大切にします。
だからこそ、一人では気付けないようなことにカウンセリングの中で至れる、こともあります。

はじめの話に戻ります。
ブラウン管の中(今のテレビはブラウン管ではありませんけどね)の人たちに対しても、
造形や声だけでなく、
その人の持つ特有の表情やちょっとした癖のようなもの。
そちらにこそ目が向くようにいつの間にか見方が変わってしまっているようです。

カウンセリングをするには便利な習慣なのですが、しばし観察しないと区別がつけれないのではオッサンといわれても仕方ないですね。

こんな風に書くと、私が普段からその人の心を覗こうと観察しているように思われてしまうかもしれませんが、心というのは知れば知るほど奥が深くわからないことだらけです。
自分の心の深いところを知れるのは本人だけで、私はそのお手伝いをするだけですので、
私ひとりで心を覗くことはできませんのでご安心くださいね。
 
今ここを大切に。たるみでした。


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