2015年12月22日火曜日

推理小説の安心感

江戸川乱歩没後50年ということで、
今年は作品原案のドラマやアニメが目立ちますね。
今日もフジでやってました。
内容についての感想はまぁ、ここで書くことではないとして。

私は推理小説が好きです。
マニアといえるほど読み込んでいるわけではないので、あまり偉そうなことはいえませんが、
推理小説というのはある意味、その他のジャンルの小説に比べて『安心』や『信頼』があるんですよ。

というのも、推理小説というからにはその物語の中核には『謎』があり、その謎を読み進めながら
推理したり驚いたりする楽しみがあるわけですが、
『謎』がある以上必ず『解答』があるということです。

真相がわからない推理小説は物語として完結できません。
アガサクリスティーの『オリエント急行殺人事件』など、掟破りな名作もありますが、
それはそれということで。

つまり、『謎』があり『明確な解答』が明かされるというお約束が推理小説にはあるわけです。
しかも、その多くの作品には推理小説のルールや基本指針と呼ばれるものがあり、ある意味様式美といっても過言でないほどの制約さえあります。
ノックスの十戒やヴァン・ダインの二十則などが有名ですね。

これは、迷路にも同じことが言えるのですが、
「必ず正解の解答がある」という約束が守られることを信じているから楽しめるわけです。
私の好きな叙述トリックだとしても多くはその約束の中にいます。

それはもう、筆者と読者との間の『信頼関係』の上に成り立っているといえるでしょう。
どれだけ難解な、不可思議な謎を提示したとしても、必ず解ける謎であることを約束されているわ

けですから。なんと誠実さとスポーツマンシップが求められるジャンルでしょうか。
その他のジャンルの、先の読めない物語に比べてなんと安心して読み進められることでしょう。
だからこそ私は、推理小説というジャンルが好きです。

信頼関係が約束されているというのは、心底楽しむには必要な環境であると思います。
人間関係でも、懐疑的な間柄や、信用ならない人相手ではありのままの自分ではいれません。
カウンセリングでも、相談者が我々カウンセラーに信頼を感じてくれていてはじめて、カウンセリングの場が特別な空間となります。
勿論その為の努力は我々カウンセラーは行う義務もあります。

信頼関係が築けているという安心感。
推理小説というだけでその信頼関係を築けるのは、その歴史の深さやフリークたちの愛によるものなのでしょう。
カウンセリングもこれから日本でも歴史が深まり、当たり前の安心感を感じてもらえるようになれればと思います。

陣内孝則の明智小五郎が好きだった。たるみでした。


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