2016年4月27日水曜日

祖父のノート


先日実家に立ち寄った時に、不思議な気持ちになる出来事がありました。
母が古いものを整理していた時に出てきたという一冊のノートを見せてもらいました。
それは、亡くなった祖父が生前していた仕事の業務日誌のようなもの。
なぜそれが実家に眠っていたのかは定かではありませんが、毎日の仕事の引き継ぎなどが書き込まれたノートです。

私の母方祖父は、私が6歳の時に亡くなりました。
まだ65歳くらいだったと思います。ずいぶん早い別れでした。
たいそう可愛がってもらったという記憶はあるものの、
6歳の頃となると思いではおぼろげです。

断片的な祖父の姿は覚えているものの、話をした内容や祖父の人となりなどは漠然としたイメージしかありません。
6歳の子供ですからね、しっかりと会話をするというより一方的に遊んでもらったりした記憶がほとんどです。

そんな祖父の業務日誌。
まず驚いたのが、字が綺麗なこと。
考えてみたら、祖父の書く字というものをはじめて見たのかもしれません。
そして驚いたことが、文才。
業務日誌なので基本的には業務の引き継ぎ事項が記されているのですが、なぜか唐突にコラムが書いてありました。
とはいっても本人はコラムというつもりはなく、日々の日記や感想のようなものなのでしょうが、
モスクワオリンピック開幕、初の衆参同日選挙などの時事的なことに触れる祖父の文章がとても面白かったのです。
更には、私が子供の頃に迷子になって警察に保護された時のことまで書かれており、
親から聞いていた私の迷子騒動の裏で、祖父はこんなにも心配をしてくれていたのかと、改めて愛情を感じました。

子供の頃は知らなかった祖父の一面。
むしろ、私が大人になった今だからこそ感じられる、人としての魅力。

時代を超えて出会った一冊のノートは私に懐かしさと新鮮さをもたらしてくれました。


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