『小さな世界はワンダーランド』というタイトルなのですが、それほど話題作というわけでもないので知らない方も多いと思います。
どのような概要の映画かというと
『アース』『ネイチャー』など膨大な撮影期間と最新機材で地球の大自然をとらえてきた世界最高峰ネイチャー・ドキュメンタリー制作ブランドである「BBC earth」と、ピクサー・スタジオがタッグを組み放つネイチャー・ドキュメンタリー。シマリスとスコーピオンマウスという体の小さな2匹の動物の視点から、彼らが見聞きし、体験する驚きの世界が描かれる。
ということなのですが、基本はドキュメンタリー撮影で、そのシーンにストーリーを持たせてひとつの物語としています。そのストーリーとは、
冬季に備えて食料の備えとしてドングリを集めるシマリス
母の庇護から自立して一人で生きていこうとするスコーピオンマウス
そんな背景をシマリスとスコーピオンマウスの二人(二匹?)に持たせ、立派な成長物語として構成されています。
感想はというと……流石でした。
44分という短い時間の作品ですが、たっぷりと凝縮された濃密な時間が長編映画に勝るとも劣らない感動を与えてくれました。
この映画、原題は『TINY GIANTS』となっていました。直訳するなら『小さな巨人』となるのでしょうが、
まさに小さな巨人にふさわしい内容でした。
シマリスもスコーピオンマウスも、あの小さな体に野生の強さと逞しさを間違いなく持っているのだなと感じさせられます。
この映画のクオリティに間違いはないのですが、ここまで感動した理由としてもう一つあるして。
どうやら私は『成長物語』というやつが好きなようです。
はじめは頼りない主人公が、様々な困難や失敗を乗り越え、強く逞しく成長していくストーリーはジャンルを問わず見ていて熱くなり感動します。
と、ここで心理臨床家の悪い癖です。
そんな自分の趣味嗜好を開示するだけでは足りず、そんな自分の心理を分析的に考察してしまいます。
単純に考えて、おそらくは『成長物語』に自分を『投影』しているのでしょうね。
『投影』というのは、自分の認めたくない、向き合うことに抵抗を感じるものを他の誰か(何か)に映し出すことを言います。
つまり、私は成長していく主人公に自分を投影して満足感やカタルシスを得ることで、成長できていない自分に対するネガティブな感情を誤魔化そうとしている。
そんな感じですかね。
「もっと成長しなくてはいけない」
「自分は頼りないから強くならなくては」
そんな思いを自分自身に対して抱いている、とも言えるでしょう。
そんな自分の心の声を聞くことができた時、無視をせず受け容れるようにしています。
だから私は、『成長物語』を見て心に染みるものを感じた時は、
「自分も頑張ろう!」
「こんなふうに成長しよう!」
そうして自分に活かせるように自覚して行動に移すようにしています。
だから、感動した物語を見た後暫くの間はとても精力的に頑張ったりできます。
(直ぐ忘れて自分を甘やかしちゃうのが悪い癖なんですけどね……)
自分が何故か好んだり逆に嫌ったりするもので、その理由が明確でないものがあるなら、そこには何かしら自分の深層心理からのメッセージが込められているのかもしれません。
我が家のサイドテーブルに飾ってあるリス |
リスに負けないように頑張るぞ!たるみでした。
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