こちらは全部で25枚の写真が、現実を写した写真なのか、フォトショップで加工された画像なのかを答えてみて下さいというもの。つまりは、『嘘』か『本当』かを当ててみましょうということですね。
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私もやってみましたが、半分以上だまされました。
いやはや最近の技術は凄いものですね。
見破れなかった負け惜しみではありませんが、『嘘』と『事実』に違いはあるのでしょうか。
答えは「ある」です。間違いなくどのような物事にも事実はあります。
ここで敢えて『事実』という言葉を使いました。
『真実』という言葉でなく。
『事実』と『真実』。この二つの言葉の違い、わかりますか?
事実とは、客観的なあるがままの出来事です。
真実とは、主観によって解釈したその人にとっての結論。
つまり、真実は事実を解釈した人の数だけ存在する、ということです。
(名探偵コ○ンさんは、「真実はいつもひとつ!」が決め台詞ですが、実はそうではないんですよね)
それがどのような意味を持つかというと、
ある相談者の話です。
子供の頃、親から虐待されたというある男性がいました。親は彼を憎み、罵り、時には暴力を加えました。彼はそのトラウマのせいで人間関係に大きな不安を抱えてしまいました。
実際にあった相談内容に脚色を加えたものですが、これに近い訴えではありました。
そしてこれは、彼の主観的な真実です。
彼は意図して嘘など吐いてはいませんでしたし、本当に悩まれていました。
カウンセリングが進む中で、過去の出来事が鮮明に思い出され、語られていきました。
そして、心理療法も行い、彼は過去の親と向き合いました。
その結果、気付きが起こりました。
親が自分にしていた数々の虐待は『躾』だったのではないか。
憎かったのではなく、立派な大人になって欲しいと願っての行動だったのかもしれない。
暴力だと思っていたものは、勘違いだったのだ。
(ちなみに、危険なものに興味本位で触ろうとした幼い彼を突き飛ばした親の行動を暴力と認識していたそうです)
そんな発想が彼に生まれました。
そうすることで、虐待というトラウマが彼の中から薄れてゆきました。
しかし、彼には一つ疑問が残ります。
「虐待はなかったと今なら思える。しかしこれは事実に反する、自分に都合のよい解釈なのではないか?」
まっとうな疑問です。
しかし、都合のよい解釈であって事実と反するとして、それがなにか問題があるのでしょうか。
問題なのは、過去に起きた出来事でなく、その過去のせいで現在に不具合が発生してしまっているということ。
ならば、現在の不具合が解消されるのであれば過去の事実は問題ではないとも考えられます。
仮に『嘘』だとしても、それが優しい嘘で、結果自分の真実が幸せなものとなるのなら、私は『嘘』を選びたいと思います。
映画『フォレスト・ガンプ』の有名な台詞。
「人生はチョコレートの箱のようなもの。 開けてみるまで中身はわからない。」
もし箱が空だったとしても、開けないでいればいつまでも中身に期待を膨らましてワクワクできるかもしれません。
『過去』を『空かない箱』とするならば、中身は思いのままです。
優しい嘘というと『ライフ・イズ・ビューティフル』という映画を思い出します。たるみでした。
※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。
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