「人間は自由という刑に処せられている」
フランスの哲学者、ジャン=ポール・シャルル・エマール・サルトルの言葉です。
私自身が学生時代は哲学を専攻していましたので、実存主義には随分ハマりました。
今のカウンセリングにもその影響は確実に出ており、
そもそも、心理学の一つの流れの中で、実存主義的な心理療法は一つのムーブメントともなっています。
自由という刑、などというと物騒な印象ですが、
単純にいえば、
人間は「しなければならない」と強制されるものは何もない。
それはどこまでも自由でもあり、同時に自分で選択しなければならないという義務を課されている、そんな感じでしょうか。
なんでも自由にやってもいいけど、責任は全部自分で取れよ、ってことですね乱暴に言うと。
私はこれは真理だと思っています。
カウンセリングの現場で、解決に至る時に欠かせないものとして、、
相談者自身が自由になる、という場面(瞬間?)があります。
具体的には、
自分の意思や気持ちを、しっかりと自分で表現する。ということです。
それは何も、立派な目標とか、清く正しい宣言などではなく、
ただ正直で素直な感情や、欲求とか想いとかそういったものを、何にも憚られることなく表出する。
時には、日常では許されないような欲求や、誰にもいえなかった気持ちなどがストレートな形で表現されます。
そしてその多くは、相談者自身が許せていなかった自分の自由な部分です。
つまり、自分が自由であることを妨げていたということが、ストレスや問題の正体だったということです。
不思議ですよね、自分を不自由にさせているのが自分自身だなんて。
そしてそういった状態にある方の多くが、
自分のことを自分で決める、ということに戸惑いを訴えられます。
そしてそれが悩みを解決する時の鍵となります。
自己決断ということですが、
自分で決めるというのは、一見自由意志のように見えて実は多くの責任を伴います。
その責任がプレッシャーとなり、不安を招き、自分の自由な状態を制限してしまうのです。
しかし逆に、自分の本心の意思でない行動には、エネルギーが足りなくなりがちです。
モチベーションと言い換えてもいいかもしれません。
自分が本心から決めたことだからこそ、頑張れる。
それが人の力を最大限発揮する唯一つの方法です。
ですから私はカウンセリングの中でこう伝えます。
『自由でいていいのですよ』と。
優しさは厳しいからこそ優しい。たるみでした。
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教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。
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