2015年11月30日月曜日

心にぐっとくる名言⑫


「すべての悩みは対人関係の課題である。仙人のような世捨て人でさえも、実は他人の目を気にしているのだ」

アルフレッド・アドラー

精神科医、心理学者、社会理論家であり、フロイドやユングと共に現代の心理療法の生みの親とされる人物です。アドラー心理学は近年ビジネスの分野やパーソナリティ理論などで注目されていますね。

カウンセリングの現場では、その悩みの大部分が『対人関係』に分類されます。
主訴(元々の訴え)が例えば

「自分に自信がなくて……」

だったとしても、詳しく話をいていくと
「○○さんと比べて自分は不器用だから」
「恋人に好かれていると信じられない」

など、対象となる人物がいて、その結果の悩みとなっていることが多くあります。
人は、自分を第三者的に見ることはできません。
なので、自分を評価する際は他者の評価を基準としがちになります。

アドラー心理学では『劣等感』が一つのキーワードとなります。
そして、その劣等感というのは
「他者からどう見られているのか」
そんな発想から生まれると思われがちですが、
じつは、自分が思い描く理想の自分とのギャップ。
それこそが劣等感となるとされています。
(※かなりざっくりとした私の主観的な解釈ですのでご理解ください。)

つまり、自分を評価しようとする時に他者を引き合いに出していたとしても、
それはやはり他者と比較した時の自分が納得できていないことに対する不足感が劣等感となって感じられていくと考えられます。

ちょっとややこしいですね。

理想の自分を求めようとする気持ちが、逆に理想に追いついていない自分を責めてしまう。
その理想の姿は、他者の一部分だけを強調して理想像を作り上げてしまっている。

そんな感じでしょうか。

劣等感というのは自分をマイナスと評価する行為にもなりますが、
その本質をしっかり見極められれば、
自分の理想を追求する為の目安にもなります。

自分をより深く知ることと理解することは、
自分の気付かなかった劣等感やコンプレックスに気付くことで、
自らの弱さや避けたい部分と向き合うことにも繋がります。
しかし、それはこれまで受け止めてこなかった自分を受け止めて、認めていくチャンスとも取れます。

それは、他者を通して自分を見ることでも可能ですが、
やはり自分の問題。
自分と向き合い、より深く自分を受け止めていくことができればより自分が好きになれるのではないかと、私はそう思います。

自分は最も身近な他者。たるみでした。


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