2015年6月21日日曜日
2015年6月22日はエヴァンゲリオン始まりの日
明日、2015年6月22日は碇シンジ君が初めてエヴァンゲリオン初号機に乗って使徒と戦った日です。
と言われても興味のない人はナンノコッチャでしょうが、それでもタイトルくらいは知っているのでは。
TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の劇中での設定です。
この『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年から1996年までテレビ放映され、驚くことに2012年にも劇場版シリーズが制作されています。更にはまだ完結していないという、実に20年に渡りファンに愛されている作品です。
ジャンルは『SF』に分類されるとは思いますが、所謂ロボットアニメではありながら当時は非常に独創的な内容でした。
骨子となるストーリーは以下のようなものです。
主人公である14歳の少年碇シンジは、別居していた父、国連直属の非公開組織・特務機関NERV(ネルフ)の総司令である碇ゲンドウから突然第3新東京市に呼び出され、巨大な人型兵器エヴァンゲリオン(EVA)初号機のパイロットとなって第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」と戦うことを命じられる。
(wikipediaより一部抜粋)
一言でいってしまうと、少年がロボットに乗って怪獣と戦う、系のさして珍しくはないストーリーでした。
しかし、このアニメではロボットでの戦闘よりもむしろ、主人公を始めとする少年少女、そしてその周囲の大人たちの人間ドラマやその内面的な心理描写をとても深く丁寧に描いていくことで他のアニメとは一線を画して、『社会現象』と呼ばれるまでの人気を博しました。
作中で語られる用語も、心理学の専門用語などが散りばめられており、当時は難解だったストーリーも相まって、一般のファンからマニア、専門家までもがこぞって心理学的解釈を競っていました。
主人公の少年少女は14歳なのですが、当時は『14歳』というのもひとつの社会的なキーワードであり、少年犯罪や『キレる14歳』などもその社会現象化には一役買っていたのでしょう。
かく言う私も当時14歳ではないまでも、思春期といえる年代だったので、かなりの刺激と影響を受けていると思います。
特に印象的なのがTV版最終回の内容でして、世界の破滅の危機のまっただ中というSFアニメとしてはクライマックスである展開の中で、現実世界での敵との戦いなどの出来事は全く描かれず、終始主人公である碇シンジくんの心理描写だけで最終回を迎えるという非常に画期的なもので、当時は賛否をまっぷたつに分けたものでした。
その最終回では、それまで自分の存在意義や承認欲求、周囲の人達との関わりやその中での自分の立ち位置に疑問を持ち続けていた主人公シンジくんが、自問自答を繰り返し自分自身に宣言するシーンがあります。
「僕は、僕が嫌いだ。
でも、好きになれるかもしれない。
僕はここにいてもいいのかもしれない。
そうだ、僕は僕でしかない。
僕は僕だ。僕でいたい。
僕はここにいたい。
僕はここにいてもいいんだ!!」
そう宣言すると共に、これまで恐れの対象であり、自身を責めていると感じてさえもいた他者たちに祝福され、最終回を迎えます。
このプロセス、何が起こったのかというと、
『自分で自分を認めることができた』
そう捉えられると思います。
つまりこの『新世紀エヴァンゲリオン』という作品は、
主人公シンジくんが、アイデンテティ(自己)を確立していくまでのお話であった。
そう解釈すると、当時は賛否両論だったその最終回ですが、
私としてはとても納得でき、満足を感じたものだったことを覚えています。
そして今、私はカウンセラーとして多くの方と関わる中で、
『自分自身を受け容れ認めることができた時、悩みは悩みでなくなる』
ということを何度も目の前で実際に目にしています。
そしてそれは、カウンセリングの目標としてのひとつの到達点であるとさえ信じています。
自分が自分らしく自分になること。
簡単なようでとても奥の深いことです。
久しぶりにエヴァ観返してみようかな。たるみでした。
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