2015年8月4日火曜日

もしも電車に乗ってて停電が起きて閉じ込められたらどうしよう……。~不安の仕組み~




今日、架線断線の影響で東海道本線や横須賀線など多くの路線で運転見合わせが起きたようですね。
乗り合わせた方たちは体調など大丈夫でしたでしょうか?

私などはニュースの映像で、停電の影響で空調も利かなくなった車内に閉じ込められたと聞いただけで、ちょっと憂鬱な気持ちになってしまいました。

東京に住んでいる時は何度も巻き込まれたものですが、
実は私は狭い車内や空気の淀んだ空間、そもそも人がたくさんいる場所は苦手でして、小さい頃はよく車やバスに酔っていたものです。
今でも得意なわけではありませんが日常的に利用する程度には克服しました。
それでも今回のニュースのような状況は、もし自分が乗っていたら……と思うだけでも不安になってしまいます。

そう、「もし……だったらどうしよう」というのは実は何気に厄介な思考でして。

「もし○○になったらどうしよう」
とまだ起きてもいない未来の出来事に過剰に反応してしまい、行動に制限がかかるというのは決して珍しいことではありません。

『君子危うきに近寄らず』と申しましょうか、危険が予想できる場面に近づかないというのは安全を求める思考としては至極健全なのですが、それが行き過ぎてしまい日常生活にも支障を来たしてしまうということもあります。

未来の予想に対して過度に不安に感じる、
「○○になってしまうのではないか」
そんな『予期不安』に囚われてしまい、存在しない事態に大きな不安を感じる。
「もしも……」「きっと……」は良くない未来を避ける為の必要な予測能力ですが、行き過ぎてしまうと自らの行動を制限もしてしまうということですね。

ではそのような場合、どのような対処ができるのでしょうか。

その予期不安を構築している根っこの部分の信念に注目します。
例えば、
新しい職場やクラスで誰にも話しかけられない。
そんな場面があったとします。その人はこう考えます。
「自分は嫌われてしまうのではないか」「誰とも仲良くできないのではないか」
そう思うと不安が大きくなり、どんどん話しかけることが難しくなってしまいます。

その不安の奥には
「自分は誰からも好かれない」
「これまでもずっと皆に嫌われてきた」
などの極端な信念があり、しかも無自覚に湧き上がってきます。
つまり、自分でも無自覚な信念が不安を掻き立てる妄想の根っこにあるということです。

しかしその信念は、よくよく冷静に、客観的に考えてみると、
「いやいや、さすがにそれはないけど」
と絶対的な信念ではない事に気づけます。

すると、その信念から生まれた不安も軽減していく。
そんな風に不安に囚われる心を開放する方法があります。

カウンセリングの中では。様々な『不安』『恐怖』が語られます。
人付き合い、電車やバス、人が大勢いる場所、自分の能力が試される場面、etc

そんな様々な場面でこのアプローチは有効に働きます。
自分に苦手場面や大きすぎる不安がある方、是非一度試してみてください。

今日はカウンセリングの一つの手法を紹介してみました。たるみ。


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