2022年8月12日金曜日

夏は怒りっぽくなるかも?



毎日暑い日が続いています。地方によっては雨の被害も出ているようですが、被害に遭われた方の無事を願います。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。

早いものでもう8月も中盤、早い人は8月11日からお盆休みに入っているのですかね。
今年は3年ぶりの規制なしの盆休みということで、各地が人で賑わうのではないでしょうか。

今年の夏も暑いですが、夏の気温の基準として『不快指数』という言葉があります。
気温の暑さと湿度の高さで体感温度が上がり、蒸し暑さを表すのに考案された指数です。
1959年アメリカの天気予報で発表され始めたそうで、0.72×(気温+湿球温度)+40.6の式で計算するのだそうです。

ところで、そんな指数にもなるような『不快』とはどのような状態を指すか、じっくり考えたことってあまりないですよね。
不快な気分といえば、「嫌な気持ちになること、不愉快であること」なわけですが、なんだか曖昧ですよね。
カウンセリングでもクライエントさんからよく語られる「不快な感情」とはどのような感情なのでしょうか。

まずは人の感情の発達について少し説明を。
人間は生まれて間もなくの間は感情を細分化する能力に乏しく、特に生まれた直後に持つ感情は『興奮』のみです。
それから3か月で『快』『不快』を感じることができ、その後も成長に従ってさらに細かく枝分かれしてゆきます。
『快』の細分化としては、喜び・楽しい・気持ちいい・爽やかなど。
『不快』の細分化としては、怒り・ひがみ・不愉快・憎しみなど。
どれも大きく分けると『快』か『不快』だけど、微妙にニュアンスが違いますよね。
人の感情ってそれほど繊細なものです。
そして原始的な二対の一つである『不快』というのは、人間の最も根本的な感情と言えます。

さてここで冒頭にも出てきたお盆休みの話題に戻しますと。
盆休み名物と言えば、里帰りや行楽につきものの高速道路の渋滞や、近年ではそれに伴ってあおり運転などの交通トラブルがあります。
そういったイライラや怒りを感じやすい状況に加えて、この時期はただでさえ暑さで不快指数が高い。これはもうトラブルも起きて当然なのかもしれません。
だって、不快指数が高いということは、怒りや不愉快に近い気持ちになっているということですから。
そもそも人は自分のすべての感情を正確に自覚できているわけではなく、近い感情と錯覚してしまうことがあります。
特に不快という同じカテゴリだったら尚更です。
怒りだと思ったら羨ましくて僻んでいたり、なんとなく不愉快だなと思っていたら憎しみだったりと。

だからこそ、
不快指数が高い時は気持ちが乱れやすく怒りの沸点が低くなっているかもしれない、
ということを念頭において、いつもよりも自制心を持つことが必要なのかもしれません。

不快に流されてしまって楽しいはずの旅が無用なトラブルに見舞われてしまわずに、楽しいお盆を過すためにも頭の片隅にでも覚えて置いてもらえるとよいかもしれません。


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2022年6月3日金曜日

選択に悩んだ時は本質の整理が大切


新年度も2か月経ちました。
新社会人の人もそろそろ会社に慣れてきたころではないでしょうか。

企業で相談業務をしていると、この時期に多いお悩みがあります。
それは、仕事を続けるか・辞めるか、という悩み。
社会人の悩みとしては、人間関係に次ぐ多さです。

周囲の人に相談したら、きっと色々なアドバイスを、時にはお叱りなどもらえるでしょう。
「今は終身雇用なんて時代じゃない。辞めるべきだ」
「仕事は3年続けてから考えろ。今は頑張って続けろ」
「嫌な仕事を続けて鬱になるくらいなら、辞めるべきだ」
「今の仕事から逃げたらきっと次も逃げ癖がつくよ」
肯定派否定派ないまぜにして、代表的なアドバイスはこんなところですかね。

そんな周囲のアドバイスで決断できる人もいれば、ますます悩んでしまう人もいます。
こういったアドバイス、きっと相手のことを想っての親切心からなのでしょうが、大切なことが抜けているとむしろ相手を傷つける言葉になってしまうこともあります。

その大切なこととは、
『その悩み・迷いの本質は何?』
ということ。

仕事を辞めるか否かというのは、あくまで行動の選択を悩んでいるわけで、その行動の根源にある本質を無視しては納得のゆく決断は得られません。
要は『辞めたい』のか『辞めざるを得ない』のかと言ってもいいかもしれません。

例えば、
「仕事が嫌なのでこの会社では働きたくない」
というのであれば「辞めたい」というシンプルな気持ちからくる欲求なのでしょう。辞めるという選択肢は立派な意思として尊重できます。
辞めた結果の金銭面の不安や再就職への課題などはまた別の問題として、それら要因も含めて決断するか否かを検討すればいいでしょう。

ですが、こんな理由だったらどうでしょう。
「仕事自体は楽しいが上司とそりが合わずにパワハラまがいの扱いを受けており、このままでは心を病んでしまいそう」
これは、ストレートな欲求ではなく「辞めたくないが辞めざるを得ない」という葛藤であり、問題の本質は辞めるか否かではないことが見落とされがちです。
だって、上司からのパワハラが無くなれば仕事を辞めないでもいいわけですから。

まずすべきことは、辞めるか辞めないかを悩むのではなくパワハラという問題を解決することに目を向けるべきです。
その結果問題解決が難しい場合、辞めるか否かという問題に取り組むのが順番ではないでしょうか。

この、本質を見落としてしまうという現象は様々な悩み事で起きます。
代表的なもので言うと『自死』の問題もそうです。
多くの場合、死ぬことが目的ではなく、現状の辛さから逃れるために止む無く死を選ぼうとしている。
死を望んでいる人に、悩みがすべて解決してもそれでもなお死にたいか、そう問うた時にyesと答える人は稀です。
つまり、死は目的ではなく手段として選ばざるを得ない状態だということ。
だとすれば、まず着手することは死にたいほどの悩みを解決する手段を模索すること。
ところが大きな悩みに直面している時は、視野が狭くなってしまいそれ以外の選択肢が無いように感じてしまい、短絡的な思考に陥ってしまうものです。

そんな時は、今一度考えてみてください。
一人で考えるのが難しければ周囲の人に相談してください。
『この悩みの本質は何か? 自分の本心は何を望んでいるのか?』
大きな悩みも小さな悩みも同じです。その一番シンプルで本当の欲求を満たすことを目的に手段を考えると、見落としていた解決策や意外な答えに気づくかもしれません。


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2022年5月25日水曜日

他人という集団の中の個人という自分



まだ予断は許さないとはいえ、コロナウイルスの感染拡大は落ちついてきているようです。コロナの影響で、ここ数年は人数を集めての研修など控える企業も多かったのですが、徐々に通常通り行う企業も増えていています。特に5月は新人研修や年度初めのメンタルヘルス研修などが集中します。

企業へのメンタルへルスの仕事では研修だけでなく個人面談(相談)も行っており、その相談内容としては個人的な悩みや仕事のやり方などもありますが、やはり多いのが職場の人間関係です。
職場や学校など集団の場での人間関係というのは、どうしても悩みの種になってしまうものですね。

少し前に寺沢武一の漫画『コブラ』みたいな某芸人さんが、人間関係について
「他人の集合体なのだから、わかり合えない人が居ても自然なこと」
との発言が名言とされていましたが、同意したくなるほど皆さん思うところがあるのでしょうね。

職場など組織の人間関係について、こんな理論があります。

社会心理学者の三隅二不二の提唱した『PM理論』では、組織の理想的なリーダーに求められる機能として、
仕事の結果や効率重視の『目標達成機能』と
人間関係を良好に保つ雰囲気を作る『集団維持機能』があり、
そのどちらも満たすことが、リーダーの素養として求められるとされます。
円滑な人間関係というのはそれほど重視されているということですね。

そんな人間関係、リーダー的役割の人が雰囲気づくりを頑張るのは前提として、個々人にも求められるものがあります。
それは『社会性』
社会集団の一成員としてふさわしい性質のことですが、わかりやすく言うなら社会・世間と適応することです。
社会性を逸脱してしまうと、一般社会に受け入れられなかったり馴染めなかったりして集団生活が難しくなってしまいます。

例えば、芸術家の逸話など聞くと「さすが、芸術の才能がある人は普通とは違うのだな」と好意的に見られますが、同僚だと考えるとちょっと困ってしまうのではないでしょうか。

社会で生きてゆくには社会性も必要ということですが、これが難しい。
その難しさの本質は『社会性』と『自分らしさ』の調節です。

『自分らしさ』とは、常識や規範に囚われないありのままの自由な自分の事。
本来なら自分らしさを十分に表現できることが生き物としては理想ですが、集団で生活する場合はある程度の節度が必要になります。
逆に芸術家などは、社会性の欠落そのものが作品の魅力に表れたりするので才能ともいえるのでしょうが。

会社組織で集団で業務にあたる場合は、自由過ぎるのは身勝手や異常性、スタンドプレーになりかねません。
とはいえ、社会性を重視しすぎて自分を押し殺すのも、窮屈だし折角の個性が活かせない。そもそも心の健康に良くない。

そんな『社会性』と『自分らしさ』。
その二つの丁度いい調整・落としどころを探すことが、人生の生きやすさには肝要となります。
とはいえ、そのバランスには決まった正解があるわけでなく、職場の社風、雰囲気やそこにいる人たちの性質、そして個人の性質の兼ね合いによって最適な形は変わる、そんな曖昧なものです。

社会の輪の中に入りつつ自分らしく生きる。極端でなく丁度良い具合を見つけることは難しいことではありますが、会社にとっても、なにより我々個人の生きやすさにとっても大切なことです。


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2022年5月2日月曜日

マスク社会におけるコミュニケーションの難しさ



5月に入りました。世間はゴールデンウィークですね。

特に今年は数年ぶりの行動規制なしの大型連休ということで、各地が賑わっているようです。
感染症対策を図りながらの行楽という、ある意味相反するものではありますが今後はこういったことにも慣れていき少しずつ日常にシフトしていく必要もあるのでしょうね。

そんな中で一つの課題となってゆくのだろうなと感じているのが『マスクトラブル』です。 
要するにマスクを着用するか否かという対立なのですが、これが結構難しいなと思います。
そもそも、唯一の正解がないわけですから。

識者によっても推奨派と非推奨派が居て、更にその条件も様々に説があるのが現状です。
統一された常識がない状態というのは、どうしてもトラブルが起きやすくなってしまいます。

例えば、人間社会で生きている以上は法律を遵守しなければ罰則を受けるという絶対的なルールがあります。とても単純明快でわかりやすい。
法律の不備などの問題点はあるものの、法の存在というのは明確な正義と悪が決めやすく、意見の対立が起きた場合でも法という判断基準が対立をシンプルな構造にしてくれます。

しかし昨今のマスク事情は、都道府県等による呼びかけはあってもそれはあくまでもお願いであり強制力はありません。
その結果、個人の意思や解釈という曖昧さが生まれてしまいます。
お互いに「これが正しい、自分が正義だ」と思うわけですから、明確な善悪がなくどちらかが譲らない限りこの対立は終わってくれません。
そしてこれは、現代のマスク事情で表面化しやすくなりましたが、実はコミュニケーションの本質でもあります。

法に定められていないルールや常識はあくまで個人の主義主張であり、他者と共有できないものも日常に多く存在します。
暗黙の常識という不文律なルールは多々ありますが、それもやはり万人に共通のものではなく、同調圧力による強制という非常に曖昧な位置付けとなってしまいます。

コミュニケーションって難しいですよね。
自分にとっては正しいことでも他者にとっては悪とされることかもしれない。
そこで必要になるのが『譲り合い』や『落としどころ』というこれまた曖昧なものです。
相手や状況、立ち位置によって柔軟に、その都度変化する正解を見つけてゆかなければならない。
特に発達障害の一部の症状では、そういった柔軟性や共感性を必要とする対人的相互関係を築くことが上手くできずに社会生活の生き辛さを感じる方も多くいます。

大切なのは、自分と相手は同じ主義主張・感情ではない、ということを知ることです。
自分にとっては正義でも他者はまた別の正義を持っていて、齟齬があることを前提に、相手を理解しようとしたり自分を理解してもらおうとする努力が必要だということ。
自分の主義主張を他者に強制するという行為は、衝突や対立などのトラブルが起きるリスクを自覚すること。
つまり、社会という枠組みの中で生きている以上、自分目線だけで他者への配慮が足りないとトラブルになってしまいますよ、ということですね。

それを意識して他者と関わることで、自分の行動に責任を持って判断することができるのではないかと思います。
他者と関わるという意味をしっかり意識して、無用なトラブルが起きないようにしてゆきたいものです。

※ちなみに当ルームでは現在、利用者様の安心・安全を保つことも運営管理者の責任として、カウンセラー・クライエント共にマスク着用を許容頂けることをご予約の条件としております。色々なお考えをお持ちの方もいるかと思われますが、当ルームのご利用の際におきましては何卒ご理解頂けますようお願い致します。


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2022年4月13日水曜日

カウンセリングの主役はあなた


4月も半ばになりました。この時期は新規のクライエントさんが増える時期です。
学校や会社などで新しい環境が始まり、はじめは目の前のことをこなすことで精いっぱいだった日々から少し落ち着き、疲れや違和感、ストレスなどがだんだんと実感できてきます。
もしかしたら今も、カウンセリングを受けることを検討しながらこのブログの記事を読んでいるいる人もいるかもしれません。

ということで、カウンセリングではどのようにお悩み解決の力になれるのか、についてを書かせて頂こうかと思います。
※世の中にはたくさんのカウンセラーさんがいますので、あくまで私のスタンスでありカウンセリングのスタイルですからね。むしろクライエントさんたちの話を聞く限りは珍しい部類のスタイルかもしれませんのでご理解くださいませ。

さて、まず私は基本的に、悩みの解決に必要な『正解』や『方法』はクライエントさん本人が一番知っているし、答えはすでに持っている、と考えています。

それは、私のカウンセリングスタイルの中心である『人間性心理学』もしくは『ヒューマニスティック心理学』と呼ばれる潮流の特徴でもあり、個人を尊重するという立場からの考えであり、かつての指導的・指示的なアプローチではなく、人間個人の持つ主体性・創造性・自己実現といった人間の肯定的側面を重視したものになります。

簡単に言うなら、
人には本来自分で回復したり成長する力があるから、助けてあげようなんて偉そうだよね。そもそも悩みの内容も一人ひとり違うわけだから、解決方法も一つだけじゃないし、その人にあった解決方法は自分が一番探しやすいよね。
といった感じでしょうか。

そもそも、解決方法を他人であるカウンセラーが教えたところであまり意味がありません。なぜならそれは一般的なものだったり、ただの正論だったり、またはそのカウンセラーにとっての解決方法だから。
なので、一般的な解決方法やカウンセラーの考えを伝えることはあっても、それはあくまで参考としてであって、その人にとっての最適な方法はその人の中にしか存在しない、という理由です。

というと、
「じゃあカウンセラーなんていらないじゃない」
そう言われてしまうかもしれませんし、
「結局助けてくれないんだね、自分一人で乗り越えるしかないのか」
そんな悲しくて淋しい印象を持たれてしまうかもしれませんね。

でも安心してください。
解決方法はその人が自分で見つけなくてはならない、というのはその通りですが、一人で頑張ってもらうのをただ待っているだけではなく、その人の解決方法を見つけられるためのお手伝いをすることがカウンセラーの役割です。

そのために、クライエントさんとカウンセラーは一緒に様々なことに取り組みます。
・悩みを整理したり
・原因を限定したり
・気持ちの傷つきを癒したり
・具体的な方法のアイデアを提案したり
・アドバイスをしたり
・心理療法を提供したり
・トレーニングをしたり
・心理教育をしたり

そうして、クライエントさん本人が問題に取り組めて、解決を見つけられるための最適な環境を用意するのが、カウンセラーの役割であり存在意義だと考えます。

なので、カウンセラーに任せても解決はしません。しかし協力は惜しみません。そのかわり、クライエントさんにもたくさん考えてもらいますし、頑張ってもらいます。
だって、クライエントさんの人生ですから、主役はクライエントさん本人です。カウンセラーはあくまで舞台での黒子のようなもの。

自分の悩みを自分一人では抱えることが辛かったり、扱いきれないと感じたなら頼ってください。
カウンセラーは、あなたが自分で自分の悩みを解決できるための力強い味方になります。


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2022年3月11日金曜日

弱くたっていいじゃない。みんなそうだよ


依然として日本は欧米に比べてカウンセリングなどメンタルケア利用の浸透率が低いそうです。
近年では学校や会社など様々なところでメンタルケアを受ける機会があるにもかかわらず利用する人は少ないのが現状です。

ちょうど先日見た洋画でこんなセリフがありました。
「アメリカ人は自分が弱いことを知っている。だからカウンセリングを受けることに抵抗がない」
(映画を見るのが趣味なので何の映画かも覚えていなくて、しかも字幕なので意訳もあると思うんですが、まぁそんな発想になるほど得心したというエピソードです)

自分の『弱さ』を認めるというのはとても勇気がいることだと思います。ですが、弱い=悪いではなく、弱さを認めるからこそ強くなることも出来れば、弱さをカバーすることもできるはずです。
勉強だって、まずは弱点を明らかにしてそこを重点的に学ぶという方法論がありますし、スポーツにも同じような考えがありますよね。

経験上、カウンセリングで自身の問題について話している過程で自身の弱さを自覚したことで、たとえ具体的な問題解決は見つからずとも、もう問題が問題でなくなってしまうというケースも多く見ています。

弱さというと言葉のイメージが悪いかもしれませんが、言い換えるなら『自分の一側面だが目を向けることを避けてきた面』『認めたくなかった自分の一面』とも言えるのでしょう。
人は多面的な存在です。強いところがあれば弱いところもあり、好きな自分も嫌いな自分もいて当たり前です。

まずは自分の色々な面を認めること。そして許して受け容れること。そのために自分と向き合うこと。
それが、人生を悩ませる問題を解決するために必要な要素の一つではないかと思います。

実際、問題を現実的に解決する方法を探ったとしても、自分の事を認められていなければ解決が実感できないことも少なくありません。
完全な存在などありえず、不完全な部分も個性として認められる。その個性をどのように活かすかを考えることは、時に自分のいいところ探しをするよりも自己肯定として効果的なアプローチなのだと思います。

ちなみに今日の記事の画像はオズの魔法使いの臆病なライオン。


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2022年2月14日月曜日

バレンタインデーは素直になれる日


今日2月14日は言わずと知れたバレンタインデー。
近年では義理チョコや友チョコ、マイチョコなんていうものまでずいぶん多様化しましたが、伝統としては愛の告白を伝えるためにチョコレートを贈るというスタイルです。
実はチョコレート会社の広告戦略で日本独特の風習、なんていう野暮はこの際置いておいて、現代では普段の感謝や秘めた好意を伝える日として定着しています。

起源や誰が誰に送るかはどうあれ、こういった普段伝えられない気持ちを伝える機会というのはいいことだと思います。
なぜなら、私たちは気持ちを伝えるという行動にとても高いハードルを感じがちです。
これは特に日本人に強く、だからこそ愛の告白という難易度の高い行動をイベント化したことが日本特有のバレンタインが受け容れられた理由の一つかもしれません。

人間以外の動物は、感情を表現することに躊躇がありません。
身近な犬や猫だって、嫌いな人には牙をむくし懐かないですが、好きな人には全身を使って愛情を示します。
その違いとして大きなものは、知性の高さや感情の複雑さによるものと思われます。

ストレートな感情表現によるリスクを知能が高いがゆえに想像してしまう。
『照れ』『自尊心』などの複雑な感情が煩雑になるがゆえに感情の一本化が難しくなる。

そういった理由で我々人間はなかなかシンプルな感情を伝えることを避けてしまいがちです。
ちなみに動物も知能の高いものは観察していると人間に近い複雑な感情を持っていると感じ取ることもできますけどね。ここではそれもひとまず置いておきましょう。

話を戻して。
そういった人間固有のある意味進化した感情体系は、高度な社会性の為に必要なものではありますが、時に必要以上に複雑で不具合を引き起こしてしまうこともあります。

例えば、
世間の常識から外れることを恐れて生き辛い状況を我慢してしまう。
他者からの評価が気になってありのままの自分でいられない。

そんな状態に慣れてしまうことで、だんだんと本当の感情を隠すことが無自覚に当たり前になってしまう。

精神分析理論の概念である『抑圧』は、自身の欲動・衝動などを意識から締め出して表出しないよう押し留めることとしており、抑圧が神経症などの症状を引き起こすと考えます。
自由で素直でいられたらいいのですが、そうは出来ない状態が続くことで精神的に不具合が出てしまうということですね。

感情を抑えるというのは、しないでいられるならそれに越したことはないのですが、なかなかそうはいかないのが社会というものなのでしょう。だからこそバレンタインデーのような「この日は素直になっていいんだよ」という免罪符も必要なのではないかと思います。

そしてカウンセリングという場もその一つだと私は考えます。
イベントの日だけでなく、カウンセリングの空間の中では普段抑圧している感情や観念を表現することが許された場所であり、そうして自分の本心と向き合うための場所であると。
私たちカウンセラーは、社会の常識や個人の価値観で他者を評価したり否定したりすることはしません。
ただそこに存在して、ありのままのクライエントさんに興味を持って寄り添います。
そうすることで、少しでも自分らしさを出すお手伝いとなることも、心理療法やアドバイス以上に大切な存在意義だと考えています。


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