2015年5月30日土曜日

田中恒成選手WBOミニマム級王座決定戦を観て~意志の力が勝利を呼ぶ~

観ました。WBO世界ミニマム級王座決定戦。

オメデトウ!田中恒成選手。

凄いですね。日本最速となるプロ5戦目での世界チャンピオン。
今回の対戦は王座決定戦ということで互いに挑戦者。
対戦相手のフリアン・イエドラス選手もキャリアは田中選手より長いとはいえ世界戦は初とのこと。「チャンピオンだから」「チャレンジャーだから」という立場の差もなく、お互いに同じ条件での試合というのもまた興味深く感じていました。

試合自体も手に汗握る接戦でした。
序盤は田中選手がスピードと高いディフェンス力を活かして優勢。
中盤でイエドラス選手のペースに若干巻き込まれて若干の劣勢。ヒヤヒヤする場面も何度かありました。
そして終盤での田中選手の持ち直しからの最終ラウンド。

結果は田中選手の判定勝ちでしたが、実際どちらに転んでもおかしくない勝負だったと思います。
にも関わらず勝利した田中選手。
TV越しに感じた気迫が勝利を手繰り寄せたのかもしれません。

「絶対に負けるもんか」


そんな気持ちが特に終盤になって溢れており、納得の判定だったと思います。

昔と違って現代では『精神論』『根性論』は好まれない傾向にありつつあるようです。
確かに、
「根性でなんとかなる!」
と無茶を押し通したり自分を追い込むスタイルは褒められたものではありません。

だからといって、『気持ち』を疎かにしていては結果が思うように出せないのもまた事実だと思います。
『気持ち』であり『思い込む』というのは、時に驚くほどの力を発揮します。

「自分は絶対に○○するんだ!」
「必ずできる!」


そう思い込むことにより、実際に困難な課題や目標を達成してしまう例というのは数えられないほどあります。
結果が明確にわかりやすいものとして、筋力トレーニングでも、ただ漠然とトレーニングをこなすよりも、目標とする姿をはっきり設定したほうが効果が現れやすいと言われています。

心理療法でもこれを利用したものがあります。
『自分が目標とする姿』
『理想とするなりたい自分』
そういったイメージをしっかりと詳細に設定し、更に仮想的に体験します。
つまり、自分が理想の姿になっているイメージに入り込むことで、『理想の自分』を体験するわけです。
すると、その時に感じた感覚や経験はたしかに自分のものとすることができ、その後の目標達成に役立つのです。

自己啓発などでもこれを利用した目標達成の術などがよく紹介されていますし、
最近の一流スポーツ選手にはメンタルトレーナーが専属でついていることも多いですね。

逆にいうと、『できっこない』と思い込んでしまえば本来のポテンシャルすら発揮できないこともあるといえるでしょう。
『思い込む』というメンタルの作用がフィジカルにまで影響を及ぼす。
『気持ち』の力って凄いです。

自分は優秀なカウンセラーだ!と自分に言い聞かせてはや14年。たるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈





2015年5月29日金曜日

虐待という悲しい連鎖

愛知県名古屋市での児童虐待相談件数が過去最多の2340件余り、
全国でも過去最悪の73765件だそうです。

単純な数字ではなく、日々の報道などで社会的な関心が高まったことからの相談数の増加という見方もできますが、それでも見過ごせる数字ではありません。

『虐待』と言ってもひとくくりにできるものではなく、
身体的な暴行を加えるものから、暴言を浴びせるなど心理的虐待、ネグレクトと呼ばれる育児放棄など内容も様々です。
そして難しいのがその線引。
『しつけ』と『虐待』の境界はとても曖昧で、判断が遅れたために悲しい結果になってしまうケースも少なくありません。

カウンセリングの場でも、『虐待』というキーワードはよく扱われます。
割合的には女性、つまり母親が多いですが、
「私は虐待をしてしまっているの?」
そんな、自身の子どもとの関わりに不安を持っているお母さんはとても多くいらっしゃる印象です。

そんな『虐待』ですが、心理的に考察した時、『連鎖』というものが挙げられます。
虐待を受けて育った子どもは、将来自分が親になった時に虐待をする場合が多い。
乱暴にいうとそういうことなのですが、勿論全てではないですし、そう無責任に言い切れるほど簡単なものではないことをご理解いただいて続きをお読み下さい。

一つの解釈として、『親の愛情』の受け取りかたに不慣れであるということが言えます。
つまり、親から愛情を与えられなかったため、自分が親の立場になった時に愛情の与え方を知らないということです。

人は生きていく中で、色々なものを経験することで学び、成長していきます。
『愛される』という経験が不足していた場合、『愛し方』もわからないままになってしまいます。
なので、虐待を受けて育った子どもも、周囲に愛情を教えてくれる大人がいた場合は虐待の影響に多少の軽減があるようです。
ある意味虐待という行動は、行うその人の内に傷ついたまま居続ける子どもの頃の自分の悲痛な叫びなのかもしれません。

確かに子どもの頃の、満たされなかったという経験はハンデとしてあるでしょう。しかし、それに気づいた時、自らの過去を癒すことも可能です。むしろ、自分自身でしか癒せないものかもしれません。
実際私はカウンセリングの現場で、過去の傷、そこからの悲しい連鎖を断ち切った勇気ある方をたくさん見てきました。

子どもは、未来への可能性の詰まった大切な存在です。
そんな子どもたちが幸せに健やかに育っていける社会づくりを。
それが我々大人に課せられた責任なのだと思います。

『子供には、批判よりも模範が必要である』とはフランスの哲学者ジュベールの言葉でしたか。
その言葉の重みを感じるたるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




 


試行錯誤

私は現在、カウンセラーとしての業務の他にカウンセラー育成も行っています。
カウンセリングの勉強はしたものの現場に活かすには技術や練習に自信がない、そんな方たちのサポートというのも、現在臨床を行っている者の役割として啓蒙という意味でも大切なものだと思っています。

カウンセリングの効果的なトレーニングは色々とありますがそのひとつとして、自身の行ったカウンセリングを客観的に見るというのが効果的とされています。
つまり、『振り返る』ということですね。

そもそも学びには大きく4つの段階があり、
新しい知識(技術)を『知る』
それを実際に『見る(経験する)』
そして自分が『行う』
自分の行ったものを『振り返る』

この4つがカウンセリングだけでなく学習には共通する不可欠なものだと考えます。

そういうわけで、その『振り返り』を効果的に行うためには、育成する側にも必要な準備というものがあります。例えばビデオや再生機器ですね。

私は今それを、手持ちの機器で行えるようやり方を模索しています。
その為に今日は大須の電気屋街へ足を伸ばしモニタやケーブル、接続のためのコンバータ等を探していました。
なかなか見つからず、気の早い真夏日にも苛まれ汗だくでした。
にもかかわらず、結局今日は残念ながら満足いく結果は得られませんでした。

こういった試行錯誤の末の成功というのは喜びもひとしおです。

カウンセリングでもクライエントは自分の問題の解決や望みを叶えるために様々な試行錯誤を重ねて、それでも叶わない、解決しない時にカウンセリングという手段を選ばれる方が多くいらっしゃいます。
カウンセリングを選択するという行為は、決して他力本願ではなく、解決のための自発的な一手です。

そしてまたカウンセラーも安易な解決方法を与えることはしません。というよりも出来ないのです。
その人の望む解決の姿は本人にしかわからず、他人が与えた解決や成功などでは満足を得られません。
自分で手に入れて始めて意味を持つものだからです。

だからこそ、カウンセラーは共にクライエントだけの成功の姿を探していく。
そしてその方法を共に模索していく。
カウンセラーはお悩み解決人ではなく試行錯誤するクライエントの協力者・サポーターなのです。

明日も試行錯誤するぞ!たるみでした。

※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈



2015年5月27日水曜日

人はどこにでも行けるし何にでもなれる

世の中には二通りの人間がいます。
それは『車派』と『オートバイ派』。

私は昔オートバイ、所謂バイクに乗っていました。
漫画の影響で憧れていて、大学に入って直ぐに免許を取り、色々なところへ行ったものです。
当時、車好きな友人からはこんなふうに言われていました。
「バイクなんてエンジンにまたがってるだけじゃん、危ないよ」

たしかにバイクは危ない。事故を起こした時の危険度は車の比じゃないでしょう。
しかし当たり前ですがバイクにはバイクの良さがあるのです。

初めてバイクに乗った時、公道を走っているといつもの道も景色が違って見えます。
そして走り続けていつしか知らない道に出る。来たことのない場所へ。
たった自宅から数十分走っただけなのに、未知の世界へと連れて行ってくれる。
その時の感動は今でも忘れていません。

「自分はどこまでも行ける」

そう錯覚し、謎の万能感に包まれて興奮したものです。
私の家は父が車嫌いなもので、自家用車がなく車に乗る機会が少なかったというのもあるのでしょう。
遠くに行けるツールというものを初めて自分で操ったという経験だったのでしょうね。

そんな私も愛車のバイクを手放し、今は車の魅力に参っています。
車はいいですね。バイクと比べるつもりはないですが、

・車は季節に関係ない←バイクは夏は暑く冬は凍えます。
・車は荷物が積める←バイクは荷物が限られます。
・車は同乗者とおしゃべりできる←バイクは二人乗りしても目的地までは基本無言です。
・車は車検など整備が整えやすい←バイクは整備すごくめんどくさい。

とまぁ挙げればキリはないですが。
ならバイクの良い所ってどこなんでしょうと考えてみました。

・風が気持ちいい。
・かっこいい(本人はそう思ってる)。

それくらいかなぁ……。
ほとんど自己満足な理由ですね。
でもそれがバイクなんだと思います。
私なんて目的地がなくても走っていました。いや、バイクに乗ることが目的なんですよね。

車は目的地まで移動するための快適な道具。
バイクは趣味。
自分の中ではそう分けています。
勿論車が趣味の方も沢山いますし、それも素晴らしいことだと思うのであくまで個人的な考えですよ。

いつかまたバイクに乗りたいなぁ。













当時の愛車のYAMAHAルネッサ。マイナーだけど良いバイクでした。

夏とバイクは山派(ヤマハ)なたるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈





2015年5月26日火曜日

気温差と自律神経

ここ2日連続で真夏日にもならんという気温の急上昇。
実際今日(26日)は関東では真夏日を観測した地域も多いようですね。
ついこの間までコートを着ていたのに、もう半袖の季節です。

寒い季節から暖かくなるこの季節、そして逆に寒くなっていく季節は体調を崩す人が多くなります。
そして同じく、心のバランスを崩す人も多い時期でもあったりします。
勿論心のバランスを崩す原因は様々です。十把一絡げにしていいわけではないのですが、この時期に要注意なもの。それは『気温差』です。

『自律神経』という言葉は聞いたことがあると思います。
簡単にいうと、人の体の機能のなかで意識してコントロールすることが難しい機能。例えば、心臓をはじめ内臓の動きや発汗、呼吸などそれらをコントロールしてくれているのが自律神経です。
気持ちが昂ぶる時や、逆にリラックスしている時などの体の反応は自律神経の働きによるものです。

また自律神経は、人体を一定の状態に保とうという機能にも役立っています。
それは、健康な状態を維持しようとする機能と言ってもいいでしょう。(ホメオスタシスといいます)

その自律神経のバランスが乱れ、体の状態が正常でいられなくなり、体や気分などに症状が出ると『自律神経失調症』と診断されたりします。
症状としては多岐にわたり、カウンセリングの場でもその辛さを訴える方も多くいらっしぃます。
原因としては、疲労・ホルモンバランス・ストレスなどこれもまた多岐に渡りますが、その中のひとつに『気候差』というものも挙げられます。

つまり、日毎の気温の寒暖が激しかったり、朝晩の気温差などにより、自律神経によるバランスを保とうとする機能が追いつかないために不安定な状態になってしまうのです。

『ストレス』というと心理的なものをが思い浮かびやすいですが、こういった外部からの刺激は全て何らかのストレスとなり我々に影響しています。

自律神経を整える方法はたくさんあります。
食事や生活習慣の改善や運動、漢方や投薬。そしてカウンセリングも効果的と言われています。
崩れたバランスを整えるのは一朝一夕とはいきませんが、焦らずじっくりと信頼の置けるカウンセラーと一緒に取り組んでいくことをおすすめします。

自律神経には日々気をつけているたるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈


 

2015年5月25日月曜日

いぬがすき


知ってる人は知っているでしょうが、知らない人はぜひ知ってください。
私たるみがどれほど犬が好きかということを。

動物全般が好きではあるのですが、その中でも犬に対する気持ちはとどまるところを知りません。
もう、犬がさほど好きでもない人からするとちょっと引かれちゃうくらい好きです(笑)

私の実家では今まで二匹の犬がいました。
一匹の名前はドッチといって、中型犬のミックスですがとても賢いやつでした。
熊のような見た目に反して大人しく優しい性格で、私がここまで犬好きになったのはドッチの印象が大きいでしょう。

二匹目の名前はチャッピー。これも雑種ではありましたが、外見は足の長いコーギーといった感じで、これもまた賢いやつでした。とは言ってもドッチの『賢い』とは少し違い、どちらかと言えば『ずる賢い』ところがあって、要領のいい憎めないやつでした。

残念ながら二匹とも既に亡くなってしまっており、そのどちらの臨終の際も立ち会えずの別れではありましたが、後悔のない愛情を伝えられてはいたのではないかとそう思うようにしています。

そんな私も実家を出て20年近くが経ちます。
これまで何度も犬を迎えたいという思いはありましたが、一人暮らしや共働きの我が家では日中寂しい思いをさせてしまったり、十分な時間一緒に居てやれないと思い、犬と暮らしたいという願いを実現できずに至ります。

その反動か、犬グッズ収集という癖がありまして、犬のフィギュアを見つけるとついつい買ってしまいます。
今日も一つ増えたところで、はてどれくらいあるのかなと思いフィギュアを並べてみました。


















他にもあるのですが取り敢えず小さめのフィギュアを集めてパシャリ。
方向性はバラバラですがどれも私を癒してくれる可愛いコレクションです。

コレクションの中に、『フランダースの犬』もいくつかありますが、
この物語、犬好きにとっては悲しくも愛おしい名作です。
なぜあんなにも勤勉で誠実なネロが、あんなにも主人思いな忠犬パトラッシュが、悲しいエンドを迎えてしまうのでしょうか。
勿論作品にはテーマがあり、赤貧を貫き清く正しく生きたネロの生涯は多くの人の心に届くのでしょう。
でもやっぱり、ハッピーエンドになってほしいというのが私の正直な気持ちです。

昔話や童話は、『教訓』を伝えるという目的上どうしても『悲しいお話』で幕を閉じるものも多くあります。
そんな悲しい物語を読み、教訓を受け取るのも大切ですが、私はどちらかと言うと
「ああ、正しいことをしたらこんなに幸せになれるんだな」
そんな風に教訓を受け取れるストーリーが好きです。

正しいことをした人が報われる。そんなお話が好きなたるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈







2015年5月24日日曜日

話し上手は聞き上手

カウンセリングの現場で、悩みの本質を突き詰めていくと『人間関係』に行き着くことはとても多く、
その中でも「コミュニケーションが苦手」で人間関係に問題を感じている方もまた多くいらっしゃいます。

コミュニケーションが苦手というと、
『上手く話せない』ことが原因と思われがちですが、
『上手く聞けない』ことのほうが、コミュニケーションの妨げになることのほうが多かったりします。

『話し上手は聞き上手』というのは決して比喩ではないのです。

話を聞く、というと受け身な印象を持たれるかもしれませんが、実はとても積極的な表現が求められます。つまり、「私はあなたの話を聞いているよ」というメッセージをいかに多く相手に伝えられるかということが『聞き上手』には重要となります。

そこで、『聞き上手』になるための方法をいくつかご紹介しましょう。

①相手を否定せず受け入れる。
これは精神的な心構えですが、先ず大切なのは相手の話を邪魔したり遮ったりせずに最後まで聞いてあげましょう。反論があっても、最後まで聞いてからでも遅くはないはず。まずは相手が話しているということを尊重してあげて下さい。

②頷きや相槌など音や動きで反応する。
話している時に相手が「うんうん」と深く頷いてくれていると、「この人は自分の話にちゃんと耳を傾けてくれているな」と感じ気持ちのよいものです。頷きは自分では大げさかと思うほど大きく動かすくらいでも不自然さはないものですよ。加えて表情にも変化があるとなおよいですね。

③オウム返しをする。
オウムのように相手の言葉を繰り返します。とはいえ、言葉全てを繰り返すのではなく、相手が伝えたいであろう言葉に絞るとなお効果的です。
例を挙げてみましょう。

例1
相手「今日は◯○なことがあって楽しかったよ」
あなた「へぇ、よかったね」

例2
相手「今日は○○なことがあって楽しかったよ」
あなた「へぇ、○○なことがあって楽しかったんだ。よかったね」

どうでしょう。例2の方が、相手からすると「わかってもらえた」という気持ちになれると思いませんか。
単純な技術ですが自然に行うには練習が必要かもしれません。

とても単純で少しの練習と心構えで行える技術です。
しかし、その少しの工夫だけで、驚くほど相手の話やすさは増し、
「聞いてくれて嬉しい」「もっと話をしたい」という気持ちになることでどんどん話をしてくれます。
すると相手はこう思うのです。
「あの人と話すと楽しいな」
すると立派な『聞き上手』です。

これは、友人同士や仕事の場などどのようなシーンでも活用できる技術ですし、
相手も問いません。
子供でも、お年寄りでも、言葉の通じない外国の方でも。
(実際たるみは英語はからっきしダメですが、外国の方ともコミュニケーションをとっていました。話の意味がわからないのが今後の課題ですけどね……)

英語を勉強中のたるみでした。


 ※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈






2015年5月23日土曜日

カッコーの巣の上で行われていること

もう夏も近いのでしょう。日中に窓を開けているとカッコウの鳴き声が。
まだ練習中なのか時折つまりながらも高い澄んだ声を響かせていました。

カッコウ(郭公)の生態として特徴的なものに、『托卵』があります。
オオヨシキリ、ホオジロ、モズ等の巣に卵を産み、その巣の親鳥に育てさせるという習性で、孵化したカッコウの雛は巣の持ち主の卵や雛を巣の外に押し出してしまうというもので、自然界での片利片害と言われる関係です。

そんなカッコウ、托卵の習性から『ズルい』というイメージを持たれることもしばしばです。
確かに託卵されたモズたちからするとたまったものじゃないでしょうが、自然とは過酷で残酷なもの。むしろ、もしその習性が種の存続に不適当であるなら絶滅しているはず。

ならば私は敢えて『ズルい』ではなく、『たくましい』と感じます。
生きる上での倫理や良識は大事ですが、そちらを重視しすぎて本人が生き辛くなってしまっては本末転倒な気がします。

『使えるものは使う』
これが生きていく上で必要なことなのではないかと思います。
どうしてこんなことを言うのかと思われるかも知れませんが、カウンセリングでよく起こるジレンマだったりします。

クライエントが自身の悩みの解決の方法を思いつくものの、
「それは卑怯なのではないか?」
「自分だけズルなのでは?」
「自分はそれでいいけど誰かに迷惑がかかるのでは?」
と躊躇することがあります。

私の個人的な価値観ですが、
解決したいと願い、その有効な方法が思いついたのならば、
実行することに躊躇う必要はないと思っています。

ただし、
躊躇は必要ないけれども、検討と覚悟は必要だと思います。

検討とは、それをしたらどうなるのか という予想。
その行動を起こした時にどのような結果が予想出来て、その結果が自分にどのように影響するのか。
起こりうる可能性をシミュレートし、自分は本当にそれを望むのかを今一度検討する。
そうした上で自分が下した判断に責任を持つ覚悟こそが必要だと。
そうして覚悟したのならば、どのような判断でも私は認めます。

カウンセリングは基本的に率先して指導や助言はしませんが、必要であリそれが有効なタイミングであると判断した場合は私は助言や提案もします。
勿論その時は自分の判断に責任と覚悟をもって、です。

目的はカウンセリングを提供することではなく、クライエントのニーズに応えることなのですから、
そのために使えるものはなんだって使うことが、クライエントのプライベートでセンシティブな話を聞くカウンセラーに求められる役割なのではないでしょうか。


映画『カッコーの巣の上で』を久しぶりに観たいと思いゲオにいく道すがらのたるみでした。


※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈



 

2015年5月22日金曜日

カウンセラーへの道②

カウンセラーへの道①はこちら→5月14日の記事を見る。

『カウンセラー』を目指す、というのは実はとても曖昧な言葉です。
なぜならカウンセラーという職種には現在国内では公的な資格が無いのが現状。
極端に言えば
「今日からカウンセラーと名乗るぞ!」
と自己申告もできてしまいます。
そう、なんの専門知識も勉強もしないままでも名乗れてしまうのです。
そして実際、そうした『なんちゃってカウンセラー』が多いのも悲しいかなまた事実です。
私が講師をしていた資格取得学校も含め、民間資格というものがたくさんあるのですが、
それは自らが、カウンセリングを学んだということを証明する、という大きな意義を持っていると思います。

前回の記事ではカウンセリングの勉強の難しさとして、『練習の機会の少なさ』など主に『技術面』でのトレーニングについてを語りました。
そこで今回は『精神面』についてを語ってみます。

『教育分析』という言葉があります。
元々は『精神分析』の用語でして、簡単に言うと
カウンセラーのトレーニング過程で、自らがクライエントとなりカウンセリングを受けること。
というところでしょうか。

『教育分析』の目的は大きく分けると2つあります。

ひとつは、
『自らがカウンセリングを経験し、クライエントの変化を体験することで共感的な理解を促進させることに役立つ』
納得ですね。
自分が経験してもいないものの効果を人に勧めること、ましてや提供することは出来ないでしょう。
クライエント経験というのはカウンセラーにとって必要不可欠です。

ふたつめは
『カウンセリングを提供する際に障害となりうる自らの問題を解決しておく』
これがとても大切であり、難しいのです。

例えばこのようなカウンセリングがあったとします。

あるクライエントは父親との不仲に悩んでいた。カウンセリングを受けていく中で、父親との和解は不可能だ、もう諦めてしまおう。そんな結論にたどり着き、カウンセリングを終結させる。

しかしそのクライエントは釈然としない、スッキリ出来ないまま終えたのであった。

クライエントが納得できていない以上、良いカウンセリングとは言い難いケースですね。どうしてこうなったのでしょう。
実は、このカウンセラーも父親との不仲に悩んで、解決できないまま諦めてしまったという過去があったとしたら……。
つまり、カウンセラーはクライエントの問題と自分が抱えている問題を混同してしまい、自分にとって触れたくない問題を扱うことを避けてしまっていたとしたら。

カウンセラーが自身の問題と向き合うことを避けてしまったがために、クライエントの貴重なチャンスを潰してしまったのです。

それは多くの場合無意識に起きます。
なのでカウンセラーは『自らと向き合う』ということを行う必要があります。
自分が抱いている苦手意識やきちんと処理できていない問題は、無意識のうちに提供するカウンセリングに影響してしまいます。
ですからカウンセラーは、自分の心の状態と向き合うということを日常的に行っていく必要があります。

しかしそれは易しい事ではない場合もあります。
触れたくないから目を背けているものに、自ら向き合っていくことが求められるからです。
自身の人生だけを考えると、向き合うことをしなくても幸せに生きられることもたくさんあるでしょう。しかし、カウンセリングという心を扱う専門家を名乗る以上は、
ひとつでも懸念を減らすことが専門家としての責任だと思います。

しかし辛いことばかりではないはずです。
自分が勇気を出して向き合った末に解消できたという経験は、後のカウンセリングの妨げとなる要因を減らすことに繋がるとともに、
ひとつめの『教育分析』の目的である、カウンセラーとしてのクライエント体験としても大きな財産となります。

これが『教育分析』を受ける意味です。
自分と向き合うことをクライエントに促す立場であるからこそ、
厳しいけれども必要なトレーニングです。


トレーニングに終わりはない!たるみでした。

※お知らせ
教材用のカウンセリングDVD制作を計画しています。
つきまして、ボランティアでクライエント役をして頂ける方を募集しています。
興味のある方は下記宛先『名古屋 栄カウンセリング』までメールでのご連絡お待ちしています。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈



 

2015年5月21日木曜日

なぜ少年はドローンを飛ばし続けたのか

話題のドローン少年、とうとう逮捕されたようですね。
『ドローン』というのは、半自律制御される無人の飛行体(ラジコンのようなもの)で、それにカメラなどを取り付けて撮影もできるというもので、
今回逮捕された少年もその撮影を動画共有サービス・ニコニコ動画で配信していたとか。

今までも善光寺や国会議事堂などでもこのドローンで騒動を起こしており、再三の注意や警告にもかかわらず聞き入れようとしなかったということで今回の威力業務妨害での逮捕に踏み切ったようです。

この事件、色々と考えさせられるものがあります。
まずは少年の年齢が15歳ということ。
年齢的に善悪の判断が緩く、目立ちたいという気持ちを抑えられなかった部分もあると思われます。
そして彼の背景として、経歴や家庭環境などもマスコミが好きそうなものだったりすることから、
これからその辺りを大げさに取り上げる報道も増えてくるのではないかと危惧しています。

私としては、それよりも気になる。というより見過ごしてはいけないと感じたことがあります。
今回の事件で彼を知った方はこう思われるかもしれません。
「親は何をやっていたんだ!」

ごもっともです。しかし、親御さんは自分の子供のしていることに対してかなりきつく叱っていたようです。その様子も動画で配信されていました。
叱っても聞かないので、パソコンを取り上げ、ネットの回線も解約し、お金も与えていなかったそうです。
こうなると未成年で働いていない彼には本来ならもうお手上げです。
しかし、彼はそれでもネットでの動画配信を辞めることはありませんでした。
なぜでしょう。
その答えは、15歳の少年にそれらを与えていた第三者が居たのです。

その第三者とは、彼が配信していた動画の『視聴者達』でした。
常識はずれの突飛なことをする15歳の少年に面白がって
パソコンを与え
ネット回線を用意し
資金も援助していた視聴者が複数存在していたそうです。
こうなると親御さんには打つ手がありません。

金銭的な支援もしていたということはおそらくは『大人』でしょう。
『大人』が『子供』を扇動していたと言えます。

本来そういった未成年の、幼いが故の常識を逸脱した行動を嗜める立場にあるであろう大人が、面白半分、興味本位で支援をしたことで起こってしまった今回の事件。
本来なら大人の拳骨とお説教で止められたかもしれない彼の暴走は、大人の悪ふざけで止まるタイミングを失ってしまったのかもしれません。

大人としての責任は思ったより重いとつくづく感じます。

格好いいオッサンになりたい。たるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈


『教わる』という幸運

大人になると人から物を『教わる』という機会は減っていきます。
それは、自分がたくさんのことを学び、自らの知識や行動に取り込むものが増える結果、教わる必要性が減るということですので、それ自体は大変に喜ばしい成長と言えます。
しかし、全てのものを学び切ることは不可能ですので本来なら『教わる』ことは一生かかってもなくなることはないはずです。

知らなかったことを知る、出来なかったことが出来るようになる
というのは何歳になっても喜ばしいもの。『生涯学習』なんていう言葉もありますものね。
だとすれば、『教わる』機会があるということはやはりとても喜ばしいことなのでしょう。

大人になると、プライドや経験が邪魔をしてなかなか人の教えを素直に聞き入れることが難しくなる面もあるとは思いますが、やはり『教わる』ということの価値を知っている方は、貴重なチャンスと捉えることができる方なのではないかと思います。

実際私も講師という仕事柄、人に物を教えるということを恐縮ながらさせていただいております。
自分の子供ほど年の離れた講師である私の講義を、真剣に取り組んでくれる年配の方も多数いらっしゃいます。そんな方々には本当に感謝と尊敬を感じます。

さてそんな私は、数年前からキックボクシングのジムに通わせていただいています。
きっかけとしては、学生時代に空手を習っていたことや、仕事中心の生活で体力の衰えを感じたこと程度の動機だったのですが、それでも今はもう辞めることを考えた事がないほど自分にとって大切なものとなっています。

その楽しみのひとつに、『教わる』ということがあります。
もう10年以上前に空手を辞め、それからもせっかく身につけたものが衰えることが嫌で、自分なりには鍛錬をしてきていました。
出来ていた技が出来なくならないように。
勘が衰えないように。

しかし、今こうしてジムに通っていると、毎回のように指導を受けます。

「腰が回ってないよ」
「スタンス(足の幅)が狭いよ」
「変な癖がついてるよ」

自分一人では気づかなかったこと、知らなかったことを先生が指導をしてくれる。
これがとても嬉しいのです。
どうしても自分一人では限界があり、自分の経験の中だけで自己満足になっていたところをあっさり超えて新しい発見をさせてくれます。

これからも『教わる』ことのありがたみを感じて精進していこうと思います。

とはいえ、なかなか真面目に通えずいつまで経っても劣等生のたるみでした。

たるみの通っているジム、
『アーネスト・ホーストジムJAPAN』さんです。(クリックでリンク先飛べます)
K-1世代なら誰もが憧れたアーネスト・ホースト先生の技を学べるキックボクシングジムです。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈







2015年5月19日火曜日

捨てられない症候群?

午前中で仕事が終わったので午後は本の整理をしていました。
私の家には結構な数の本があります。専門書から小説、漫画までクローゼットの中にひしめいています。
そしてそれが私を悩ませているのです。

別に本を持っているのはいいんですよ、それが必要なら。
そう、必要ならいいのですが、もう読まないであろう本も多数ありまして、それらが捨てられないんですね。

この悩み、共感してくれる人も、理解できないという人もいるでしょうが、
私の場合は『愛着』という理由で捨てられません。
どの本にも愛着がありそれぞれに思い出があるわけです。

「ああ、この時はこれにハマっていたなぁ」
「この本は○○さんも好きで、よく話をしたなぁ」

など、一冊ごとに思い出があるんです。
だから、読み返さないとわかっていても手放すことに踏み切れない。

そう考えてみると、本だけではありませんでした。
服も捨てられないんですよね。
もう年齢的に着れない、サイズが合わない、流行りと乖離しすぎている。
そんな理由でなかなか袖を通す機会の減った服もずっとクローゼットに眠っています。
でも、どの服にも思い入れがあるんですよね。

『モノが捨てられない』

心理的にいうと、捨てられないという行為の背景には、
幼少時に満たされなかった経験があったり、
収集するという行為そのものに固執していたり、
またはアスペルガー症候群なども要因だという説もあったりと様々です。

時折話題になる『ゴミ屋敷』もその心理状態の延長とも言われています。
ただし、ゴミ屋敷ほどのレベルになると、認知症や統合失調症なども考えられるのでそう簡単な話ではないのですが。

私のように、『愛着』を感じて手放すことができないというのも、何か心理的な理由が自分でも気づいていない深いところにあるのかもしれません。

断捨離と対極にいる男たるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈






2015年5月18日月曜日

「きっと誰かがやってくれるだろう」という心理

『大阪都構想』は反対意見多数で実現しなかったようですね。
私は出身が関西なので、地元の友人と話していると話題に上がったこともあったので密かに注目していました。

前予想では賛成派も多いようでしたので実現するのかと予想していたのですが、結果はこの通り。
少し調べてみたところ、20代から30代の世代は賛成意見が多かったようです。ではなぜそれが反映されなかったのか。

「賛成だったのに、投票に行けばよかった」
「よくわからなかったので投票しなかった」
「もう一度投票させてほしい」

投票後の今になってこのような声が多いようです。
つまり、賛成だったけれども投票にいかなかった層が多いようです。
どうして賛成なのに積極的に参加しなかったのでしょうか。

若い世代の政治への無関心が度々問題視される昨今ですが、その原因にはさまざまな原因が相互的に絡んでいるのでしょう。
そのひとつに予想されるものとして

『傍観者効果(リンゲルマン効果)』というのがあります。

これは、自分以外にも傍観者が居るとき、その傍観者が多いほど個人の積極的な行動が起こりにくくなる、という心理効果です。

どうしてそのようなことが起きるのでしょうか。大きく3つの理由があります。
①自分一人特出した行動を起こさずみんなと一緒のことをしておけば、責任は皆にあるので自分は悪くないだろう、という考え。
②もし自分が行動して失敗した時、周囲から非難されるのではないかという恐れ。
③みんながやってないんだからさほど緊急な事態でもないのだろう、という間違った解釈。

実際、殺人事件で被害者の悲鳴を聞いた人が多数居たにもかかわらず、誰も通報しなかったというケースもあります。
みんな、 
「誰かがやってくれるだろう」と自分がその誰かになることを避けようとする傾向にある
ということです。

もっと日常的な場面でも、会議の場などで少人数なら意見が飛び交うのに大人数になるととたんに口数が減る、なんてこと経験あるのではないでしょうか。
私も講師をしていて、「誰か質問ありますか?」と全員に問いかけても無反応なのに、「○○さん質問ありますか?」と個人に尋ねると皆さん発言してくれるものです。

ここでひとつ日常で役立つ、『傍観者効果』に困らない方法を。
もしあなたが人通りの多いところで襲われたり急な体調不良など緊急事態になったとき。
「誰か助けて!」
ではなく
「そこのあなた、助けてください!」
相手をしっかり指名してみてください。
すると、『その他大勢の傍観者』で居られなくなった人は結構な確率で介入してくれます。

「そこのあなた!背が高くて帽子かぶった、青いシャツの。そう、あなたよあなた!助けてー!」
こんな風に指名されると反応しちゃうし、確かに無視しづらいし何とかしてあげたくなってしまいますよね。

緊急事態にはぜひお試しを。


「そこのイケメンなお兄さん」て聞こえると振り向いちゃうけどいつも人違いで恥ずかしいたるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月17日日曜日

太閤祭りにいってきました

今日は中村公園に行ってきました。
でっかい鳥居!















太閤祭りという、豊臣秀吉を祀る豊国神社の例祭だそうです。
初めてだったので規模もわからないで赴いてみたのですが、すっごい人でした。



特に中高生と子供連れが多く、自分も子供の頃に親や友達と一緒に祭りに行ったのを懐かしく感じます。
当時はたくさんある出店がどれも魅力的で目移りしたものですが、大人になるとまた違った感慨深さがあり面白いものですね。

あと、社殿の近くで太鼓の伝統芸能が披露されている横で、なんか名古屋っぽいアイドルグループ(delaっていう人たち)のステージが行われていて、「ああ、こういう時代なんだなぁ」なんて若干の寂しさを感じてみたり。

出店で食べ歩きもしてビールも飲んで満腹になったので、美味しそうなものを買って帰宅。

巨大なアメリカンドッグ&ベビーカステラ&わたあめ(妖怪ウォッチ)












今日の夕飯になっちゃいました。
こういうのって逆に贅沢に感じてしまいます。

人混みは苦手だけど祭りは好きなたるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




男性と女性の違い?

『女子の人間関係』という本をご存じですか。
最近流行っているようですね。今日本屋に行ったら平積みされていました。
著者は水島広子先生。この方、精神科医なのですが著作も多数あり、メディアへの影響力も効果的に使われる方ですね。
これまでも著作を何作か読みましたが、根っこの部分の理論は同じようなところにあるのですが、上手く流行や時代に合わせて興味深く読ませるとても上手な方だと思います。

そして今作、『女子の人間関係』ということです。
内容としては、所謂女性の世界での人間関係のあるあるをピックアップし、女性特有の考え方の傾向などで解説をしていました。幾つか例を挙げてみると

・女の敵は女。自分より恵まれた人の足を引っ張ろうとする。
・仲の良い友達の悪口を陰で言うなど裏表がある。
・群れや同調に固執して異質なものを排除しようとする。

などでしょうか。
ただ、悪いところをあげつらうだけでなく、嫉妬の気持ちなどが生まれやすい背景や、受けとめることの大切さなど、
どうすれば上手に付き合う事ができるのか、という建設的な内容でもあります。
特に、嫉妬された時の対処法などは参考になるのではないでしょうか。

さて、こういったテーマの書籍はいつの時代も人気ありますよね。
少し前には『男性脳・女性脳』という男女の考え方や傾向の違いなどを脳科学的に考察した書籍もベストセラーになっていました。

人は『分類』したがります。
「自分は◯○なタイプ」
「あなたは◯○なタイプの人よね」
というように、大きなカテゴリに分けることで安心しようとします。
カテゴリ分けすることで、よくわからないものもわかったような気分になれるのかもしれませんね。

そのカテゴリ分けの最たるものが『性差』です。
男らしく・女らしく、という押し付けは誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

私のカウンセリングの根底にあるのは『ヒューマニスティック心理学(人間性心理学)』という心理学の立場です。
簡単に説明すると

「人は一人ひとり独創的で違う存在なんだから、個人の個性を大切にしようよ」

そんなところでしょうか。
人と違っていい、その人自身を尊重していく関わりが基本です。

ここで最初の話に戻ると、
別に人間関係がめんどくさくてややこしいのって女性だけじゃないですよね。
てことが言いたいだけです。

確かに女性の世界には独特のルールや傾向も多いのかもしれませんが、
それを理由に「だから女ってやつは」と結論付けるのは別物だと思います。

女性の中にも、そういった独特の空気を嫌う人もたくさんいますし、
男性の中にも、そういった独特の空気を好む人もいます。

女性にとってすごく失礼な言葉に「女の腐ったような」という表現があります。
これって、男性に対して使う侮蔑表現ですよね。
つまり、男性の中にもそういった傾向にある人はいるわけです。

勿論、時代錯誤的な悪しき風潮や社会的な問題などはあるのですが、もっと根本の部分で、
『男性』『女性』と分けるのではなく、その人個人の性質や傾向が当たり前に尊重される風潮になることを望みます。

自称女子力高い男子、たるみでした。
 

垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈





2015年5月16日土曜日

映画『小さな世界はワンダーランド』観てきました。

ということで最近エンタメづいてる私ですが、今日は休日を利用して映画を見てきました。
『小さな世界はワンダーランド』というタイトルなのですが、それほど話題作というわけでもないので知らない方も多いと思います。

どのような概要の映画かというと

『アース』『ネイチャー』など膨大な撮影期間と最新機材で地球の大自然をとらえてきた世界最高峰ネイチャー・ドキュメンタリー制作ブランドである「BBC earth」と、ピクサー・スタジオがタッグを組み放つネイチャー・ドキュメンタリー。シマリスとスコーピオンマウスという体の小さな2匹の動物の視点から、彼らが見聞きし、体験する驚きの世界が描かれる。

ということなのですが、基本はドキュメンタリー撮影で、そのシーンにストーリーを持たせてひとつの物語としています。そのストーリーとは、

冬季に備えて食料の備えとしてドングリを集めるシマリス
母の庇護から自立して一人で生きていこうとするスコーピオンマウス

そんな背景をシマリスとスコーピオンマウスの二人(二匹?)に持たせ、立派な成長物語として構成されています。

感想はというと……流石でした。
44分という短い時間の作品ですが、たっぷりと凝縮された濃密な時間が長編映画に勝るとも劣らない感動を与えてくれました。

この映画、原題は『TINY GIANTS』となっていました。直訳するなら『小さな巨人』となるのでしょうが、
まさに小さな巨人にふさわしい内容でした。
シマリスもスコーピオンマウスも、あの小さな体に野生の強さと逞しさを間違いなく持っているのだなと感じさせられます。

この映画のクオリティに間違いはないのですが、ここまで感動した理由としてもう一つあるして。
どうやら私は『成長物語』というやつが好きなようです。

はじめは頼りない主人公が、様々な困難や失敗を乗り越え、強く逞しく成長していくストーリーはジャンルを問わず見ていて熱くなり感動します。

と、ここで心理臨床家の悪い癖です。
そんな自分の趣味嗜好を開示するだけでは足りず、そんな自分の心理を分析的に考察してしまいます。
単純に考えて、おそらくは『成長物語』に自分を『投影』しているのでしょうね。

『投影』というのは、自分の認めたくない、向き合うことに抵抗を感じるものを他の誰か(何か)に映し出すことを言います。
つまり、私は成長していく主人公に自分を投影して満足感やカタルシスを得ることで、成長できていない自分に対するネガティブな感情を誤魔化そうとしている。
そんな感じですかね。

「もっと成長しなくてはいけない」
「自分は頼りないから強くならなくては」

そんな思いを自分自身に対して抱いている、とも言えるでしょう。

そんな自分の心の声を聞くことができた時、無視をせず受け容れるようにしています。
だから私は、『成長物語』を見て心に染みるものを感じた時は、

「自分も頑張ろう!」
「こんなふうに成長しよう!」

そうして自分に活かせるように自覚して行動に移すようにしています。
だから、感動した物語を見た後暫くの間はとても精力的に頑張ったりできます。
(直ぐ忘れて自分を甘やかしちゃうのが悪い癖なんですけどね……)

自分が何故か好んだり逆に嫌ったりするもので、その理由が明確でないものがあるなら、そこには何かしら自分の深層心理からのメッセージが込められているのかもしれません。




我が家のサイドテーブルに飾ってあるリス



















リスに負けないように頑張るぞ!たるみでした。
 

垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈







2015年5月15日金曜日

映画『ブレードランナー』にみる人にとっての記憶とは



映画『ブレードランナー』を久しぶりに見ました。
以前に見たのは高校生の頃でしょうか。深夜のTV映画で流れていたのをタイトルもわからぬまま視聴。
そのなんとも表現のできない不思議な雰囲気に飲まれてあっという間に時間が経ちました。
正直な感想としては
「なんだったんだ?」
それがファーストコンタクトでした。

見たことのない方に簡単なストーリを。(ネタバレはしていないのでご安心を)

2019年、遺伝子工学により開発された、外見上は本物の人間と全く見分けがつかない「レプリカント」と呼ばれる人造人間が、奴隷として過酷な作業に従事していた。そんな「レプリカント」にも感情が芽生え、人間に反旗を翻す事態にまで発展した。しばしば反乱を起こし人間社会に紛れ込む彼等を「処刑」するために結成されたのが、専任捜査官“ブレードランナー”である。

という、ジャンルでいうと『SFハードボイルド』というのが近いですかね。
いわゆる人間vsアンドロイドというSFのパターンのひとつとなるストーリーが土台なのですが、公開が1982年のアメリカ映画で、のちのSF作品にも大きな影響を与えているSF映画の金字塔といえる作品です。
フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作としていますが、
このディック原作の映画作品は他にも『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』『アジャストメント』あたりがメジャーでしょうか。

そんな『ブレードランナー』ですが、初見ではその面白さを味わうのは難しいかもしれません。
とはいえ、映画としての完成度は十分あります。
特に、ごちゃ混ぜの未来感がなんとも幻想的というか不思議な"気味悪さ"を感じて視覚的にも見応えアリです。

余談ですが、この『ブレードランナー』の舞台は未来のカルフォルニアなのですが、日本語の看板やアジアンテイストが満載なのです。(多大に間違った日本感なんですけどね)
その理由として、80年代にアメリカの経済は日本経済に追い越され日本文化と日系企業に支配されてしまうという予想が真実味があったため、という説もあるそうです。
2012年の映画『トータルリコール2012年版』では韓国語が散りばめられていたのもそのオマージュなのかもしれませんね。

前置きが長くなりましたが、どんなところが面白いのかというと、原作者であるディックの作品全般に感じさせるテーマ。

「自分は何者で、どこから来てどこへ行こうとしているのか」

そういった、自分探し的なものが根底にあるように思えいます。それが心理に携わるものとしてとても興味深い。

例えばこの映画のアンドロイドは、写真にこだわりを持っています。自分の昔の写真を大事にして、それを心の拠り所のようにしています。
実際はアンドロイドですので過去などありません。プログラムによって作られた偽りの過去なのです。

自分がアンドロイドであることを知らない彼らは、
『自分は人間なのか、それとも……』
そう悩みます。
そんな彼らは『過去』にすがります。
「過去があるということは自分は人間なのだ」
ということですね。
しかし、記憶だけでは不確かなので、物質的な写真によって安心するわけです。
この辺りの細かい心理描写が見事に描かれています。
そしてそれこそがディック映画に共通する

『記憶の曖昧さ』
『真実の微弱性』


を見事に演出しているのです。

『記憶』というのは実に曖昧なものです。
カウンセリングの中でも、クライエントが自分の記憶によって長い間苦しめられるというケースは多くあります。
しかしその記憶を掘り下げていくと、事実とは異なっていることに気づくこともあります。
長い時間をかけ、記憶が捏造されていくのです。

子供の頃に母親が我が子を大切に思い、それゆえ厳しく叱ったとします。
親の愛情を理解するには子供はまだ幼すぎた時、その子供はこんな記憶を持ちます。
「お母さんはぼくを虐待した」
悲しいすれ違いですが、実際に私が関わったクライエントにも数名いらっしゃいました。

また逆に、記憶の曖昧さを応用した治療法もあります。
過去の記憶を催眠などの技術を使い再体験して、別の記憶として塗り替えることにより、トラウマを解消する。
そんなことも可能なのです。

私のお気にリのフレーズにこのようなのがあります。

『事実』と『真実』は同じとは限らない。
『事実』とは実際にあった出来事。
『真実』とはその人がそうだと信じている出来事。

『事実』は変えることはできません。しかし『真実』は変えることができます。
それは、心を癒やす際には、良い意味での記憶のエラーとして利用することができます。

自分の真実を探っていく作業。それがカウンセリングの一側面なのかもしれません。


真実は人の数だけあると思うたるみでした。





垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈








2015年5月14日木曜日

カウンセラーへの道①

今日はカウンセラーの資格学校の元生徒さんで、現在はカウンセラーとして活動されている方たちとお食事。
退職祝いにお花をいただきました。












オレンジがベースの彩色がとっても綺麗です。

ご飯を食べながらカウンセリングについて熱く語り合いました。
その方たちも、活動しながらももっと向上したいという志を持った方たちで、今でもいろいろな分野の勉強をしたり、日々の勉強を怠りません。
いただいた花のように素敵な志です。

カウンセリングの勉強というのはとても難しいものです。
基本的な技術や方法論はある程度勉強すれば身につきます。しかしそれを現場で使えるレベルにするためには更なる努力が必要になりますがそれがなかなかハードルが高い。
まず、練習する機会がなかなかない。
例えば美容師さんなら、友達や街ゆく人に声をかけてカットモデルになってもらい練習ができます。
しかしカウンセリングはそうもいきません。友達や街ゆく人に「カウンセリングの練習させてよー」と声をかけてもよいのですが、足りないものがあります。
それは、『必然性』

カウンセリングにいらっしゃる方(クライエント)は何かしらの問題を抱え、その解決を求めてカウンセリングに訪れます。カウンセリングは決して料金が安いものではないので、
『遊び半分で受けてみよう』という方よりも圧倒的に切迫した、
『どうしてもカウンセリングが必要』という状態で訪れる方が多いです。

そんな本物のクライエントさんと、「練習に付き合ってカウンセリング受けてあげる人」とは大きな違いがあります。
勿論、練習にならないなんてことは言いません。
まだ学び始めの頃は、上手くできなくて失敗なんて当たり前です。だから友人や同じカウンセリングを学ぶ仲間同士で練習をすることは不可欠です。
むしろ、それがある程度の高水準でできて初めて次のステージである、『本物のクライエント』へと移行するのが理想です。
『練習』でできないことが『本番』でできるはずないですものね。
そうなんですよ。『練習』の次は『本番』なんですね。間がないんです。

なので、カウンセラーを目指す人達はどうしても『本番』に赴くのに二の足を踏んでしまいがちになります。
無理もないことです。人の人生を左右するかも知れないわけですから、むしろ慎重であっていいのです。

私の場合は資格をとって直ぐに活動しました。基本的な勉強しかしていないのにいきなり『本番』に飛び込んだわけです。今考えるととても危険なことをしていました。きっと若さ故の自惚れ。怖いもの知らずだったのでしょうね。
しかし幸いなことに、取り返しの付かない失敗もなくこれました。周囲に優秀な指導者が居たことが最大の幸運でした。
一件のカウンセリングが終わるたびに振り返り、指導を受け、勉強しました。

足りないことだらけでしたが、当時の自分なりにできることを精一杯やっていました、
そして今では、より高いレベルで幅広いカウンセリングが行えるようになったと自負しています。
『本番』の連続が自分を成長させてくれたのだと思います。
結局のところ、『今やれることをやる』それしかないのでしょうね。

そして気がつけば今は、自分がカウンセラーを育て、指導をさせていただく身になっていました。
嬉しい事に私のところへトレーニングで通ってくださっているカウンセラーは、確実に実力が上がったということを語ってくれます。

あの頃、駆け出しの私にとって、多くのことを教えてくれた指導者に少しでも近づけているのでしょうか。
そしてこの流れが、これからも受け継がれてゆくものとなることを願います。

まだまだあと何十年でも現役でいくつもりのたるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月12日火曜日

感情を出すということ②

昨日の記事で、『感情』を表出するということについて書きましたが。
まだ語り足りなかったので、補足的なものをもう少し。

少し前の話になります。ゴールデンウィーク中のニュースで、『泣き相撲』という行事が紹介されていました。

泣き相撲は赤ちゃんの健康と成長を祈願する日本の伝統行事で、日本各地で行われているようです。由来としては赤子の泣き声が邪を祓うという故事から来ており、四百年以上の歴史ある行事だそうです。

古来から『泣き』『笑い』などは退魔の効果があるとされており、様々な行事や儀式でも用いられています。
『泣く』と『笑う』って正反対の感情じゃないの?
そう思われるかもしれませんが、実は感情の種類というのはさほど重要ではないのではないかと思います。
要は、『感情を表出する』という行為そのものが大事なことで、それは人間による強いパワーを表現する行為なのではないでしょうか。
数ある動物の中で人間の特徴と言ってもいいほど、これほど多彩で複雑な感情を表現するのは人間だけです。

カウンセリングの中でよくクライエントさんは涙を流します。
もちろん悲しくて泣くこともあります。ですが、人は嬉しくても、怒りを感じても涙がでるんですよ。
強い感情を表現する時、人は涙を伴ってそれを表現します。
とてもエネルギーを使う重労働だと思います。

涙を流すというのは大人になると機会が減ります。
赤ちゃんは泣くのが仕事と言われるほどですし、子供もすぐ泣いてしまいます。しかし、大の大人は少しくらい悲しいことがあっても泣くことは許されません。
特に男性は、「男だろ、泣くな!」なんて言われて育ってきた方も少なくないかもしれません。

しかし、涙を流すというのは実は感情表出にとって大事なことなんです。

たるみは休日など、たまに泣くことを目的に映画を見たりします。
思いっきりダラダラに泣いた後は、心が晴れたようにスッキリしてリセットされたような気持ちになります。

涙は色々なものを洗い流してくれる、心のお掃除なのかもしれませんね。

最近泣いたのは『月光条例』という漫画。涙腺が緩いたるみでした。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




感情を出すということ

カウンセリングをしていると、『感情』に触れることが多くあります。
それは『悲しみ』であったり『怒り』であったり、また悩みが解決した時に『喜び』を表現される方も少なくはありません。
むしろ、カウンセリングとは『感情を表現することが許される場』ではないかと思っています。

人は日常の中で様々なものを我慢します。
常識や規律やルールと呼ばれるものの中で生きていくことが、社会で生きていくには不可欠です。
それがたとえ理不尽だろうと、不条理だろうと時には従うことを強いられる場面がたくさんあります。
そういったものが『ストレッサー(ストレスの原因となるもの)』となり我々の心を疲弊させていきます。
では、心が疲弊しない為にはなにが求められるのでしょうか。

それは、我慢をしないこと。

カウンセリングの場面でも語られる悩みの殆どは突き詰めてゆくと
「◯○ができなくて辛い」
「◯○したいのだけど許されない」
というように、欲求の制限が根底にあることに気づきます。

我慢をせずに自分の欲求の赴くまま、子供のようにあけすけに、自分の本心に従っていれば、ストレスのない健康な精神状態が保てます。

簡単ですね。しかし、それができれば苦労はしません。
例えば、反社会的な欲求であったり、倫理的に問題とされる行動は
自分の欲求や本能の赴くまま自由に行動してしまうと、社会的に不適応とみなされてしまいかねません。
我々は社会の一員として生きている以上、守らなければならないタブーがあります。
時には小さな社会(学校とか会社)の中だけのルールから逸脱することも許されないことだってあります。
そんな『欲求』と『不自由』のせめぎあいが『ストレス』となり心に、体へも影響を与えていきます。

そんなストレスを解消することができるのです。
そのキーワードが『感情』。

実は、制限されているのは『行動』ではないのです。
行動を制限されることで、抑圧される『感情』こそが大切なのです。


「悲しいのに悲しんではいけない。幸せだと思い込め」
「憎いけど他人を憎むなんて自分は嫌なやつだ」
「辛いけど辛いと感じるのは自分が弱いからだ」

自分の感情を認めずに自分に嘘を吐いている状態です。
例えば、
「上司に怒られて腹がたった。でも上司に反抗するわけにはいかないから我慢した」
こんな時、お酒でも飲みながらその上司への不満を友だちに聞いてもらったりすれば意外と気持ちはスッキリします。
しかし、
「自分に非があるんだから上司に腹をたてるのはお門違いだ」
と自分に言い聞かせて、上司への怒りを自分でも否定してしまったら……。とても真面目でいい人のようですが、ストレスを溜め込んでしまいます。

自分の欲求に従え、というのはなにも、腹がたったから上司をぶん殴れ、なんて言ってるんじゃないんです。
それが自分勝手であれなんであれ、腹がたったのならそんな自分を認めてあげればいいじゃないか、ということなのです。
それをどのように行動に移すのか、または行動には移さないのか、それはその人個人の責任で判断すればよいのです。

カウンセリングの場ではこのようなことを一緒に行っていきます。
クライエントさんには、自分の真の欲求に気づかずに悩みを必要以上に深刻に大きくされている方が沢山いました。
まずは、その人の本音や真の欲求を一緒に探していき、それをどのように処理していくのかを考えていくのです。

感情を表出することはとても気持ちがいいことをもっと知ってほしいたるみでした。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月10日日曜日

お手軽な健康法

そろそろ上着が暑い季節になってきましたね。
ということで今日は半日を使ってこれから来る暖かい季節に向けての準備をしました。
衣替をして、加湿器や羽毛布団を押入れにしまったり、
害虫駆除の薬を取り替えたりとこの時期の風物詩です。

寒い季節はどうしても窓を閉め切ってしまいますが、今の時期は外の風が気持ちいい。
特に今住んでいるところは周りが田舎なもので空気も美味しいような気がします。

風通りをよくして整理のついでに掃除もしていると気分も気持ちよくなりますね。
これ、気持ちだけではなく体調とも繋がっているような気がします。

汚い不衛生な部屋にいると心身ともに不調になると私は思っています。
実際これまでも一人暮らしで忙しい時などに、家にいない時間も多くなり、当然掃除も行き届かない日が続くと、体調を崩すという経験を何度もしています。
「ただたんに忙しいからじゃないの?」
そう思われるかもしれません。

しかし、体調が悪くなり始めた頃に、普段は閉めきっている窓を全開にして一日過ごしてみる。すると不思議と体調が良くなったりしたものです。
「戸締まりをしなくてもよい休日に休んだおかげじゃないの?」
そう言われるとうまい反論もできないのですが、少なくとも私は健康法として信じています。

科学的な根拠としても、体調不良にはダニやカビに原因があるという説もありますしね。
やはり体が健康になると心もスッキリ晴れやかになるものです。
うつにも太陽の光にあたることが改善に効果的という説もありますし。
(欝は単純に気分の問題ではないので一概には言えませんけどね)

なににしろ、ダニやカビが繁殖する生活というのはお日様に縁がなさそうです。
清潔な環境で、お日様を浴びて規則正しく生活する。
それだけで日々の健康維持としてはどんな健康法よりも効果がありそうです。

基本夜型なので朝が苦手なたるみでした。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月9日土曜日

美味しいものをより美味しく

今日、栄の大津通辺りがやけに人で賑わっていました。
野次馬根性で見に行ってみると、『栄ミナミ音楽祭』なるイベントが行われていました。

公式HPを見ると
栄ミナミエリアの賑わいと交流を目的とした、地域活性のシンボルイベント「栄ミナミ音楽祭」
07年から開催され、今年で9回目となる音楽祭!
栄ミナミ全体が「一つのライブステージ」になり、あふれる音楽のもと、街全体がひとつになる地域イベントです。

なるほど大きなイベントだったようです。
参加アーティストはメジャーからインディーズまで360組以上(2014年実績)だとか。

言われてみれば確かに街ゆく若者たちにも、アーティスティックな格好をした若者が多かったような気がします。
きっと自分の好きなアーティストが出演していたりして見に行ってたんでしょうね。


久屋公園でも、『ベルギービールウィークエンド』や『東北屋台村みちのく食堂』などが行われており、この季節は青空の下で食べて飲んで楽しんでと、爽やかなイベントの時期なのですね。

そういえば職場が久屋大通にあった頃、同僚と久屋公園で開催されていたビアガーデンに行ったことを思い出しました。

室内で楽しむのもいいですが、屋外というのもまたひと味違うんですよね。
直接体に風を感じたり、視覚的にも開放感があり心理的な意味でも「いつもとはちょっと違う特別」な感じが楽しめます。
普段は仕事など真面目な目的を持って過ごしている『外』でお酒を飲んでいるというシチュエーションも心地よい背徳感がお酒をより美味しくするのかもしれません。

『美味しさ』は味だけでなく心理的なシチュエーションも大切なんですね。

気の知れた仲間と飲む酒は格別に旨いと思うたるみでした。



垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月8日金曜日

昔はよかった。それって懐古主義?

昨日の今日でまたエンタメ話しなんですけどご勘弁を。
なので今日もたるみの個人的な感想ですのでそこら辺もご容赦を。

地上波初放送ということで観ました。『トータル・リコール』
1990年にアーノルド・シュワルツェネガー主演で映画化され、
本作は2012年制作のリメイク版ということなのですが。
……リメイク?

そもそもこの映画、原作はSFの巨匠フィリップ・K・ディックということで面白いのは当たり前なのだが、それでもこの2作、あまりにも違いすぎる気がする。
昨日の記事でも書いたが、物語にはテーマというものがあり、それは作家によっては関連性のない作品であっても共通のテーマを感じさせることもよくある。

この作家のテーマに共通することは、『現実の微弱性』『虚構』『記憶』などがあるのではないかと思う。
原作に忠実云々という話ではなく、雰囲気やテーマ性という意味で、旧作のシュワルツェネガー主演版はその辺りのテーマを上手くハリウッド娯楽作品に落としこんでいたと思う。
しかしリメイク版は、もちろんCG技術は比べ物にならない進化だし、アクションシーンもスタイリッシュだった。しかしこれじゃまるで『ボーンアイデンティティー』じゃないか。
ディックの独特の世界観が感じられず残念な印象。

と、ここまでは単に映画批評なのだが。
最近、過去の映画のリメイク版が多く作られている。
そしてそれらリメイク版を見るたびに、
「前のほうが面白かった!」
そう感じる自分がいることに気が付きました。

これは果たして、
実際に技術の進歩はあれども映画の質が下がっているのか。
それとも、
過去の思い出補正によって美化しているだけなのか。

一体どちらなんでしょうね。
しかし、1980~1900年代の映画を観ると、今でもやっぱり文句なしに名作揃いだと思うんですよね。
特にこの時代のSFは面白い。

アンドロイドは電気羊の夢を見る、たるみでした。


 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈





2015年5月7日木曜日

漫画は悪影響?

今日はとても個人的な内容にしようと思います。
昨日の記事で『非現実』に惹かれるという文章を書いてから、自分の中に『非現実』に対する想いのようなものが湧いてきたんです。そうして今日のこの記事へと続きます。

まず大前提として、私は『漫画』が好きなんですね。
漫画だけではないですよ。『小説』『映画』『アニメ』『ゲーム』なんでも好きです。
つまりは創作物というものが総じて好きです。
そういった意味でいうと『怪談』『都市伝説』『超常現象』なども好きです。
(実在か否かというものを楽しむ側面もあるので創作物としてカテゴライズしてしまうのは異論のある方もいるでしょうが、現実だったら怖くてお断りしたいということで創作物として捉えました)

これまでの人生で沢山の創作物に触れてきました。
今の私の信念や生きる上でのモノサシを作る上で、それらは大きな影響を与えていると自分でも感じています。

ですので今日のこの話はあくまで私の個人的な考え方であることを始めにお断りしておきます。

「漫画ばかり読んでいるとバカになるよ」
「『漫画』ばかりでなく『本』を読みなさい」

そんな言葉を言われたこと、言ったことありませんか?

幸い私の親は寛大でして、言われたことはないのですがそんな教育方針を時折耳にします。
果たしてそうなのでしょうか?
『漫画』と『本』の違いはあるのでしょうか?
この場合の『本』とは主に『小説』などの文字主体のものとして語ります。

小説は文字なので情景をイメージする事ができるのに対し、漫画は視覚的イメージも与えられているので考えずに見るだけになってしまう。
そんな意見もあるかと思いますが、そもそもその考え方が創作物の受け取り方として偏っている気がします。

創作物の目的は、『物語』を読み手に伝えること
その手段として、文字によるのか絵を伴うのか、またはゲームのように自身を投影させるのか、なのではないでしょうか。絵が伴うことで初めて伝えられる作者のメッセージもあるのではないでしょうか。

脳のトレーニングとしてしか創作物を捉えないのではなく、
大切なのは『物語のテーマ』を受け止めて、『読み解く』こと。
そしてそれを自分がどのように消化するかは個人の自由に委ねられる。
それこそが創作物の楽しみ方なのではないでしょうか。

最近の風潮ですが、世間で常識を逸脱した事件が起こると「マンガやゲームの影響」というレッテルをよく見ます。
もう5年以上前になりますが、未成年の少年少女が斧やナイフで家族を殺すというショッキングな事件があり、その時もあるゲームが矢面に立たされたことがありました。

実は私もその問題となったゲームのファンでした。
たしかにそのゲームには陰惨で残酷な描写があります。しかしそれは決して、そのような行為を推奨するものではなく、逆に愚かさや教訓としての出来事であり、
物語のテーマは『仲間の絆』『立ち向かう勇気』の大切さを描いた物語であったと私は受け取りました。

もちろん多数ある物語の中には擁護できないような悪意を持ったものもあるのでしょう。
しかし、一部分を切り取ってその作品自体を歪曲して解釈してしまうのは、創作物の存在自体を否定することに繋がるのではないかと懸念します。

しかし気をつけなければならないこともあります。それは、その物語のテーマの受け取り方が自由ということ。
まだ未発達な子どもたちが物語のテーマを正しく受け止められる確証はありません。
ではどうすればいいのか。
それは我々大人が、子どもたちを正しく導くこと。

取り上げるのではなく、押し付けるのではなく、良いものも悪いものも両方を取り入れる子どもに、善悪を判断することを教えることが心の成長には必要なのではないでしょうか。

子どもにとって物語の影響は少なくはないでしょう。しかし、それ以上に親の影響は強いのです。
ならば親が、我々大人がどのような影響を与えているのかを、しっかり自覚して生きていく事こそが大切なのではないでしょうか。

心理学の『脚本分析』という理論では、人生をひとつの舞台とみなし、個人が知らず知らずのうちに演じてしまう人生の脚本を人生脚本と呼びます。それは幼少期の主に親との経験により作られていくのですが、人は自分のもつ人生脚本に似た物語を好むとも言われています。
自分の好きな物語を思い出してみてください。
そしてその物語が自分の何に触れるのか、どこが自分の胸を打つのかを解き明かしてみると、自分の人生観やルーツが見えてくるかもしれません。

この年齢になっても日々好きな漫画が増えるたるみでした。


 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




軍艦島~非日常という魅力~

長崎県の『軍艦島』(端島(はしま))が明治日本の産業革命遺産の一つとして世界文化遺産に登録されるそうですね。
実はこの通称『軍艦島』、昔から興味があったんですよ。

かつては海底炭鉱によって栄えて、東京以上の人口密度を有していたということなのですが、
総面積が0.063 km²という無人島に人口5267人(1960年当時)
人口密度にすると83600人/km2だというからものすごい密集感です。

当時の資料などで印象的なのが高層団地が立ち並んだ、まるで迷路のような建物群。
離島なわけですからそこに住む人たちのために、独立した都市としての機能も備えていたとか。
それこそ、商店街はもちろんのこと、娯楽施設としては映画館やスナックやパチンコ店もあり、
生活施設は小中学校、交番、病院、お寺や神社まであったそうです。

知って興味をもった頃にはもう廃墟化が進んでおり、観光気分でおいそれと立ち入れる場所ではなかったのでまるでおとぎ話のように思いを馳せていました。

何が魅力かと問われても上手くは答えられないのですが、
『非日常』というのはひとつの私の心を惹きつける一つの要因だと思います。
もちろんそこに住んで生活していた当時の人々からすれば『日常』なのですが、
時代が移り変わった現代では、そして関わりなく生活してきた私からすると間違いなく『非日常』なのです。

人は『非日常』に惹かれます。
それは小説の中の物語であったり、ゲームの中の冒険であったり、スクリーンの向こうのロマンスであったり。

心理学的に考察するなら、
日常での鬱積した叶えられない欲求を架空の非日常を通して疑似体験することによる代償行動、と言えるのでしょう。
そうすることで、我々は心のバランスを保っています。

私はよくカウンセリングを受けられる方にこう言います。
「カウンセリングの場は日常とは違う非日常なんですよ。だから、普段ではできないことや言えないことでもここでは許されるんです。さあ、あなたは何がしたいですか?」

もちろんすべてが許されるとは言いません。しかし、日常で解決できないことがあるからカウンセリングに来るのだから、日常と同じ空間では意味がないように思います。日常と陸続きではあるのだけれど、少し違う非日常。
そんな空間を提供できたらそれは意味のある有意義な時間となると思っています。

いつか軍艦島に行ってみたいたるみでした。



 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月5日火曜日

夕日

今日は一日出かけていました。
画像は家に帰る途中の道路からの風景です。























高圧線と沈みゆく夕日のコントラストが綺麗だったのでパチリ。

私の個人的な好みですが、朝日より夕日が好きです。

朝日はなんというか、力いっぱいエネルギーを発しているイメージなのですが、
夕日は沈みゆくある儚さと、明日また登る期待を感じさせてくれます。

スピッツの曲『放浪カモメはどこまでも』にこんな歌詞があります。
「見ろ あの夕焼けを 美しい・・・ 上昇し続けることはできなくても また やり直せるさ」
いい言葉です。
よく悩み事に対して、「抜けないトンネルはない」という比喩表現での励まし言葉もよく耳にします。

どうも私は、
『乗り越える力』
とか
『困難に打ち勝って開く花』
そういうものに美しさを感じるようです。

好きな四文字熟語は『臥薪嘗胆』なたるみでした。



 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




探していたものは実は意外と近くにあったりする

今日も仕事で栄に行っていたのですが、雨にもかかわらずかなりの人の数でした。
久屋公園でイベントもやっていたようなのですが、さすがGWですねデパートの中もスムーズに歩けないほどの人でした。

普段から栄近辺で働いている自分からすると、「GWにわざわざ栄まで来てなにをするのだろう?」なんて思ってしまいますが、普段は来る機会のない人からすると立派な『お出かけ先』なのでしょうね。

私は生まれも育ちも京都です。京都というと観光地としてメジャーですが、正直地元の人間にとっては観光地としてのありがたみはあまりありません。
だって日常的に神社仏閣がすぐ側にあるわけですから、珍しくもないんですね。
私の学校は二条城のすぐ脇だったので部活で走らされた思い出しかないですしね。
なので京都タワーも登ったことありません。
 (あくまでたるみは、ですよ。京都人で京都大好きな方だっていらっしゃるでしょうし)

そんな私も実家を出てもう15年以上が経ちます。
今では定期的に実家に帰省するついでに京都の観光地を巡るのが楽しみです。
そうなんですよねぇ、離れてわかる良さというのがあるんですね。

京都に住んでいた時は、
「どこか楽しい観光地に行きたいなぁ」
なんて思っていたのに、今になってみたらそれはすぐ側にあったんですね。

まるでメーテルリンクの童話『青い鳥』みたいですね。

カウンセリングでもこういうことってあります。
解決方法なんてないと思っていたことでも、カウンセリングを進めていくうちに自分で気づくんです。
「なんだ、こんな簡単な事で解決するのか」
答えははじめから自分の中にある。
そんな瞬間に立ち会うたび、人の心の奥深さを感じます。

ちるちるみちる@たるみでした。


 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




2015年5月3日日曜日

権威にダマされるな

今日のテレビ朝日系列で『バトルシップ』という映画が放送されました。
実はこの映画、私にはちょっとした思い出がありまして。
数年前に、講師を務める資格取得学校の研修旅行の引率で米国サンフランシスコに行った帰りの飛行機でした。
飛行機にはモニターとヘッドフォンがあり、何本かの映画がローテーションで流されていたのです。
その内の一本が『バトルシップ』でした。

その時にたいそう面白いと感じた……というわけではなく。むしろ面白くなくて数十分見たところで退屈してモニターを消してしまいました。
それどころか、その時のローテーションの中にあった『彼女はパートタイムトラベラー』という日本劇場未公開の映画が面白くて、日本に帰ってから小さな手がかりをもとに探しあててDVDを購入したほどです。

ちなみにその『彼女はパートタイムトラベラー』は日本では公開されなかったのも頷けるほどのザ・B級映画といった感じの作品で、とても日本で公開しても話題になるとは思えない作品でした。(私は個人的に大好きですけどね!)

つまり、『バトルシップ』は私の琴線に触れることなく、B級映画の方が面白かったという印象だったわけです。
その『バトルシップ』。機内で見た時は
「聞いたことないタイトルだし、きっとこの飛行機ではB級映画を流しているんだろうな」
と思っていたのですが、帰国してしばらくしてからTVで宣伝しているのを見て、日本公開に先駆けての機内上映だったことを知りました。
しかも
「ユニバーサル・ピクチャーズ100周年記念作品」
「2億ドル以上の高額な制作費」
こんな触れ込みとともに。

不思議ですよね。
面白そうに聞こえちゃいます。

こういうのを心理効果で威光効果(後光効果・ハロー効果)といいます。
人や物を評価する際に、前もって権威的に高い評価を示されると、現物以上に評価を高くしてしまう現象、というところでしょうか。

よく通信販売などで、
「100万人が愛用」
「有名人の○○さんオススメ」
とかあると、良い物のように感じてしまうあれです。

そんな世間的な評価を知ってみると、『バトルシップ』も
「あの時は面白く無いと思ったけど、そんなに評価の高い作品ならちゃんと見たら面白いのかも」
そんな気持ちになって見てみました。

結果、やっぱりあまり面白くなかったです。

もちろん好みがあるので、私の好みではなかったというだけですけどね。
『バトルシップ』好きな方は怒らないでくださいまし。

B級映画好きのたるみでした。



 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈




GW名物!高速道路渋滞のイライラを減らす方法

GW真っ只中。みなさんは旅行などいかれるのでしょうか?
たるみは今年は予定が上手く組めてGW前に帰省ができたのでこの連休は通常営業です。
連休など休みだからこそ普段カウンセリングを受けたいのに受ける時間のない方も結構いるのでこれはこれで良い過ごし方です。

さて、GWというと話題になるのは高速道路の渋滞。
今年は北陸新幹線の登場もあり、そちらを利用される方も多いようですが、やはりこの時期は渋滞が名物です。
たるみも毎回盆と正月の帰省では名古屋-京都間を5時間かけて帰省していたものです。

早く目的地に着きたいのになかなか思うように進めない渋滞。イライラとストレスを溜めてしまってせっかくの連休が疲れてしまうなんていうことも多いのではないでしょうか?
運転はただでさえ神経を使いストレスフルなものです。せめて渋滞によるイライラはないに越したことがありません。

ということで今日は、高速道路の渋滞によるイライラを軽減するヒントを幾つかご紹介します。

①イライラするメリットを考える。
イライラしてなにか良いことがあるのでしょうか?答えはNOでしょう。
逆に、イライラする事で気持ちが焦り事故につながったりせっかくの楽しい旅行が楽しめなくなったりと良いことがありません。
思い通りにいかなくてイライラするのは無理のないことです。しかし、
『そうすることで自分にどんな結果を招くのか』
論理的に考えることによって、感情に飲まれず適切な状態を保てます。

②遠くを見る、車内での音楽に耳を傾けるなど他に楽しみを見つける。
渋滞で動かないのなら、その時間を楽しんでしえばいい。
日常では忙しく仕事に追われているビジネスマンも、運転中は仕事に集中するわけにはいきません。なら、普段はできないことに時間を費やすと考えてみるのは如何でしょう。
特に高速道路は山間に作られることが多いので、都会では見られない自然や季節ごとの木々の彩りなどが堪能できます。カーステレオから流れる好みの音楽にノッてカラオケのように歌ってみてもいいでしょう。
『こんなこと渋滞でもしてなけりゃできないことだ!』
渋滞だからできることを探して楽しむというのも逆転の発想です。

③深呼吸、ガムを噛む、お喋りをする、など気持ちをイライラから逸らす。
気分でなく、体への刺激によって気分転換をすることでイライラを抑えることもできます。
ガムを噛むならミントなどハーブ系の味はストレスを軽減するとされます。アロマなど香りもいいですね。
特に深呼吸は気持ちの安定を図るのに効果的です。ただし、深呼吸をし過ぎると気持ちが落ち着きすぎて軽い催眠状態になってしまうこともあるのでほどほどに。

④時間に余裕を持ってルートを決める。
GWや盆暮れ正月は混んで当たり前。予め予想できるのなら、時間に余裕を持って予定を立てることで、渋滞によって予定を崩されることもなく『間に合わない』等のイライラの理由が一つ減りますね。

如何でしょう。
渋滞はなくならないものです。ではその状態をいかにストレスなく受け容れるか。
ということを心理学的な応用も踏まえてご紹介してみました。
お役に立てれば幸いです。

一般道よりも高速の運転のほうが好きなたるみでした。

 
 
 
 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
 
 
 
 
 
 


2015年5月1日金曜日

家庭の味vs一流の料理

今日の夕飯は家で肉を焼きました。
肉とはいっても肉屋で売っているそれほど高価でもないステーキ肉です。










写真写りで見る限りは、高級なお店で出されるプロの料理人が焼いた肉に比べるとおそらく味も落ちるのでしょう。
しかし、外で食べるよりも美味しくいただけました。
それはどうしてなのでしょうか?
今日はそんな話をしましょう。

『食べる』というのは人にとってとても重要な行為です。
生きる上での栄養摂取という意味だけでなく、『楽しむ』という意味を持つのは他の生物と人間との大きな違いなのではないでしょうか。
そしてそれは、ただ味が美味しいがそうでないかだけでなく、シチュエーションも関わってきます。

例えば話を戻すと、実は今日は結婚記念日でした。
外で食事も考えたのですが、たまには家でゆっくり過ごそうか、ということでお互いの好きな食べ物を集めてのディナーとなったわけです。
(だから伊達巻があるんですね。たるみは伊達巻が大好物です!)

そんな、自分にとって落ち着き、幸せを感じる中で食べる食事は、付加価値がつくことで普段より美味しく感じます。

他にも、『ランチョン・テクニック』と呼ばれる心理効果があります。
ビジネスのシーンなどでよく活用されるこの心理テクニックは、
共に食事を取りながらだと商談がスムーズに進みやすい。
という実に単純なものです。いわゆる『接待』というのも同じメカニズムでしょう。

つまり、美味しい食事を一緒にしていると幸せな気分になるのでポジティブな、建設的な話になりやすいということですね。
なので、仲良くなりたい時や頼み事をしたい時は食事に誘うと効果的ですよ。

このように、『食事』と『感情』というのは密接な関係にあり、
楽しい食事は美味しく感じる
美味しい食事は楽しく感じる

お互いが影響しあっているのですね。

いわゆる『おふくろの味』というのも、ただ味付けだけでなく子供時代の楽しい家庭の記憶が関係しているのかもしれませんね。

たるみ



 

 垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
 URL:http://sakaecog.web.fc2.com/
 
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈