2021年5月3日月曜日

年を取ると涙もろくなるのは何故


 

春先は家庭の庭先や街路樹で色鮮やかに咲くツツジがよく見られ、赤白ピンクと色とりどりで綺麗だなぁとつい通勤途中でも見入ってしまいます。
子供の頃はツツジなんて蜜が吸える花、程度の認識しかなかったんですけどね(笑)
(ちなみにレンゲツツジの蜜には毒もあるそうなので吸うのは控えたほうがよいみたいです)

私の実家の庭にも、ツツジに限らず色々な花が咲いていたのですが、若い頃はとんと興味がなかったものです。
それこそ、旅行に行っても景色よりご当地の食べ物や買い物が目的で、景観に心を動かされるという発想はあまりなかったように記憶しています。
ところが40歳も半ばになった今、草花や美観などいわゆる美しとされているものの良さが理解できる自分がいることに内面の変化を感じます。

内面的な変化という意味で、年を取るにつれて情動が反応しやすくなっている気がするのです。
それがタイトルにもある、加齢に伴い涙もろくなる、という通説に繋がるのですが。
自分でも実感しつつ不思議に感じます。
加齢に伴い人生経験が増えてくれば、逆に新鮮さが無くなり鈍化するようにも思えるのですがね。

そこで私の専門である心理という側面からの仮説をひとつ考察してみました。
日々の生活でストレスや負担を感じているにもかかわらず、我々大人というのは感情を出す機会が極端に少ないのではないかと思うのです。その結果として、小さな刺激に対しても過度に反応しやすくなっているのではないかと。
例えるなら、ダムの水量が常に表面張力ギリギリで簡単に溢れやすくなている、という感じでしょうか。
抑圧された感情というのは、常に表出のチャンスをうかがっていると考えています。
なので、涙もろくなっているのではなく、張り詰めた風船のような不安定な状態の感情がゆえに決壊が容易なのではないか、と仮定します。

ちなみにとある番組では以前にこの疑問に対する答えとして、
成長すると共感力が高くなると共に、脳のブレーキが緩む。という理由だったそうです。要するに前頭葉の一部の老化現象ということで、他にも涙腺の老化で涙が出やすくなるなどもあるそうです。
確かに加齢に伴い怒りっぽくなったりする傾向はありますね。

脳の器質的な変化は要因として説得力がありますしそれも間違いなく正解なのでしょうが、やはりそれと同時に感情表出の機会の減少というのもあるのではないかと思います。

若い頃や子供の頃は、良い意味でくだらないことに対しても一喜一憂して素直に感情を表していました。
しかし大人になるにつれ、「こんなことで怒ってはいかん」「悲しむことじゃないよ」と知らず知らずに感情の価値を下げてしまっているように思います。
社会性を考えればそういった冷静さは必要なのですが、たまには自由に感情に任せてみるのも心の健康には必要なのかな、そんな風に思います。


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