2019年11月24日日曜日

鬱の原因に新説?


心の病気として一般にも知られているものとして『鬱』があります。
鬱病について細かく説明すると長くなるので、この記事では抑うつ症状を中核とする気分障害の総称としておきましょう。

最新の研究で、目の機能が低下すると認知症やうつ病など様々な病気の危険性が高まる可能性が明らかになってきたという記事を目にしました。
簡単に言うと、近視など目の機能低下により、脳に十分な刺激が送られずに脳の機能低下を引き起こすことで、鬱を招く可能性があるということらしいのですが、なるほど確かにそういう要因もあるのかもしれませんね。

ですが、こういった新説が広まる時に気を付けなければならないことが、決して『目が悪い=鬱』ではないこと。
そもそも、鬱の発症メカニズムは遺伝や環境の要因などが相互に関連しあったものだと考えられており、
更にそれに加えて、前病性格や社会的要因、身体的要因というのも関連があるともされています。

つまり、大きなストレスとなる出来事があっても鬱の要因にもなるし、
生得的・遺伝的ななりやすさというのも無視はできないでしょうし、
体調不良によって自律神経のバランスなどが崩れることによっても鬱の引き金となることもあります。
要は鬱になる原因は一つではなく、色々な原因が複雑に絡み合って起きていると考えられるわけで。

同じくらいの大きなストレスを与えられた人が全員鬱になるわけでもなければ、
鬱になりやすい体質の方が必ず鬱になるわけでもなく、
簡単に原因を特定することはできないものです。
また、鬱病の主な症状である『抑うつ状態』などは、誰にでもごく当たり前に起きる『気分の落ち込み』なわけですから、珍しいものではありません。
それに医学的な診断基準として日数やその他の症状というものが当てはまるかどうかで診断がなされています。

そんなまだまだ分からない部分も多いうつ病ですが、
間違いなく言えることは、鬱に対して早期発見・早期治療は有効であること。
 
体質的になりにくい人だったとしても長期的に大きなストレスに晒されればその可能性は上がるでしょうし、
小さなストレスも積み重なっていけば心に大きな影響も与えます。
ストレスを感じない生活というのは不可能なのでしょうが、できるだけストレスとうまく付き合っていけるような調整は必要なのでしょう。

鬱のことを『心の風邪』と呼ぶ風潮もありますが、なるほどいい例えだと思います。
風邪のように誰にでもなる可能性のある、ある意味身近な病気のひとつと言えるでしょう。
重篤になる前にきちんと対処をして治すということが必要になる、という点でも風邪と一緒ですね。

早期治療というのは、何よりもまず休むことが大事です。
休むといっても、ただ寝ろと言ってるわけではなく、ストレスから距離を置くということ。 
ストレスを感じることを避けて、満足することを率先して行う、それが休むということです。

「何がストレスか分からない」
「何をすれば心が楽になるのか分からない」
「そもそも今どういう状態なのかわからない」

そんな時はきちんとした専門家に相談をして、今自分に一番必要なものが選択できる状態を整えることが何よりも必要です。


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