2020年6月28日日曜日

我慢することに慣れてしまうのは注意


毎日暑いですね。
さらに雨の日も多く湿度も高いので日々の通勤だけで汗びっしょりです。
急に夏日になり、体がまだ暑さに慣れておらず、この時期気を付けたいのが熱中症や脱水症状です。

特に高齢の方は、体温の調節機能が落ちているせいで暑さを自覚しにくく、気が付いた時には熱中症にというケースも多いので気を付けなければなりません。
若い方でも、喉が渇いたと自覚した時にはすでに脱水の初期症状が始まっているので、定期的に水分をとるというのも大事です。

この、自分の体が熱によって負荷を受けていることに自覚できない、というのは今では常識となりましたが、一昔前にはなかった発想です。実際私などの学生時代は部活中は飲水禁止がまかり通っていましたしね。

このような、『自覚なき負荷』というのは体だけでなく心にもあります。
感情というものは、目視不可で数値にも出にくいものですので無自覚のまま置き去られてしまうことがよくあります。

日々の生活で感じるストレス、ショックな出来事、災害や事故などによるトラウマ的な経験など、私たちは日常的に色々な心への負荷を受ける可能性があります。
それらを、きちんと自覚して、必要な対処を必要なタイミングで行っていれば後に引きずってしまったり、自分でも理解不可能な症状が出たりすることを防げるのですが、なかなかそうはいきません。
基本的に嫌な経験からは目を背けたいというのが人間です。
ついつい、目を背けたままで放置してしまい、いつしか自覚できなくなってしまうということが起きます。

簡単に言うと、
我慢しすぎてしまうと我慢が当たり前になってしまい、我慢していることに気づけなくなってしまう。
ということですかね。

わかりやすい例でいうと、
仕事で辛いと感じる→このままでは辛さが邪魔をして仕事に身が入らない→だから辛い気持ちをなかったことにしてしまう。

一見すると、上手く辛さに対処しているようですが、残念ながら感情はそう簡単にはなかったことにはできません。
はじめは意図的に考えないようにしていたことでも、慣れてしまうにつれて本当に自覚できなくなってしまい、溜まりに溜まった辛さがもう自分ではどうしようもなくなって、抑えきれなくなって初めて表に出ています。
身体症状という形で体の不調に出ることもあれば、気分の不調として日々の生活が送れなくなるほどのツケを払うことになる恐れもあります。

ネガティブな感情は、感じることもしんどいですが、無自覚でいても確かに存在して気づいてもらえる時を待っています。
カウンセリングをしていて、相談者さんが自身の不調や日常を語るとき、無自覚に我慢していた気持ちがあふれ出し、
「私はこんなに辛かったのか」
と自身の抑圧していた感情に驚かれることがあります。

目を逸らしてきた感情に向き合うことは勇気がいることですし、気持ちの良いものばかりではありません。
ですが、それも自分の一部として受け入れられた時、本当の自分の気持ちに気付けます。
それが問題解決や症状喪失のはじめの一歩になる場合も少なくありません。

安心してください。それをサポートするのが我々カウンセラーですし、抑圧から解放された感情をきちんと扱えば、前に進む力も与えてくれます。
自分の心に耳を傾けること、それが自分を良い方向へもって行くためのヒントを与えてくれます。


垂水俊輔のカウンセリングの詳細やお問い合わせはこちら
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈
名古屋 栄カウンセリング
❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈・❈