2018年10月17日水曜日

精神疾患が増加している背景とその対策


ここ数年、「心療内科の初診が何か月待ち」なんて話を時々耳にするのですが、世界でも精神疾患の数は増加傾向にあるそうです。

『ランセット・コミッション』という精神医学関連の専門家や精神疾患患者の擁護団体等の情報をまとめたレポートなのだそうですが、
この増加の傾向は、将来的に社会・経済に恒久的な損害をもたらす可能性があるので、早急な対応が必要なのだそうです。

私はもうカウンセリングの臨床現場に20年ほどいますが、確かに以前に比べて通院経験のあるクライエントさんは増えたと実感します。

ただ、個人的には精神疾患が増えたというよりも、
以前に比べて心療内科や精神科受診のハードルが低くなったこと。
以前は診断がつかなかった症状に対して、診断名が増えたこと。
などの方が理由として納得できる気もします。

昔はね、「落ち着きのない子」「コミュニケーションが苦手な人」「怒りっぽくて扱いづらい人」「嫌なことがあって落ち込んだ人」
程度の認識で必要な治療が受けることができなかった人たちが、今は適切な対応が受けられるようになったと考えれば、いい変化なのかもしれませんね。

勿論、逆に弊害もあります。
投薬治療の長期化による離脱の問題。
病名が逃げ道となってしまい疾病利得となること。
それら弊害を精神疾患患者を責める方向へ向きがちな世論も、社会問題と言ってよいでしょう。

大切なことは、
疾患名がつこうがつくまいが、本人が悩んでいて改善を望んでいるなら治療は必要だということなのではないかと思います。
他の言い方が見つからないので『治療』と書きましたが、医療による治療に限らず、有効であれば手段を問わず様々な選択肢があるというのが望ましいのではないでしょうか。

心理カウンセリングも、ダイレクトな治るための選択肢としての一つですし、
有効な手段を見つけるための相談先として心理カウンセリングを活用することだって立派な手段の一つです。

悩みの内容問わず、困ったらまず相談に来るところ。
そうすればもっと選択肢も増えて、その人に合った解決策が見つかるでしょう。
カウンセリングがそんな場所として広く認知されることを願います。


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