2019年1月14日月曜日

新成人に求められる『責任』という言葉


本日1月15日は全国で成人式が開催されていました。
天気が崩れるかも、と心配もありましたが概ね天候に恵まれたところが多かったようですね。

成人式というのは新成人を祝うための行事ですが、必ずと言ってよいほど使われるキーワードがあります。
それは『責任と自覚』
確かに成人すると社会的、法的に一人前の大人と見なされるわけですから、激励の意味も込めて伝えるべきことなのでしょう。

『責任』という言葉は、どうしても厳しい印象があるように思います。
行動に責任を持つということは自業自得だ。
自分のことは自分で責任をとりなさい。
などののように言われることも多く、
責任を持つというのは、何か大きな厄介事や罰を背負わされてしまったような気になりませんか?

確かに『責任』には厳しい面もあると思います。
自分の意思で判断した行動には責任が伴うというのも、然るべきことでしょう。

しかし『責任』は『権利』とセットとも考えられます。
もう少し丁寧に言うなら
自由には責任が、権利には義務が伴う。

つまり、自分で自分の『責任』をとれるという事は、自分の行動や判断の『自由』を許されるという事。

行動療法の中に『主張訓練法』というのがあります。
自分の意見や主義主張を上手に表現できない人が行うトレーニングなのですが、その発祥にはアメリカでの黒人解放運動があります。
それまで人権を許されていなかった黒人民族が人権を勝ち取ったところまではよかったのですが、上手く社会の中で適切な主張を行えない事での問題が多かったのだそうです。
その理由の一つとして、
『自由』を許されていなかったので『責任』を取ることも慣れていなかった事による不具合というものがあったそうです。

『自由』というと、とても楽で気ままなイメージですが、実は『責任』を持っていないと成り立たないものなのですね。
子供の『自由』は、親がその『責任』を本人の代わりに負っているわけです。
なので成人したなら、親にとってもらっていた『責任』を自分で背負いましょうね、と。
その代わりに、子供時代は親の許しが必要だった『自由』も本当に自由になれますよ、という事なのですね。

『責任』は取らなきゃいけないものではなく、取らせてもらえるものだと考えると、より『自由』を実感できるのかもしれませんね。


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