2020年11月5日木曜日

冬の注意喚起


 

11月になり日に日に寒くなりますね。

街にもコートを着込む人やマフラーをまく人もちらほら見かけるようになってきました。

今年の冬は例年程度の寒さではあるそうですが、夏の暑さのせいで寒暖差を感じやすいようですね。


この季節には私はいつも注意喚起の意味で言っているのですが、冬は気分の落ち込みや抑うつ症状が出やすいので体調管理には特に気を付けてください。


そもそも季節と気分の関連には多くの根拠があります。

冬季うつ(季節性感情障害)は秋から冬にかけて症状が現れやすくなりますし、そうでなくとも季節の変わり目というのは体内時計の乱れや気圧変動が大きく自律神経の不調が起こりやすい時期です。

夏バテは一般的ですが、夏だけに限らず秋でも春でも季節の変わり目は気温の変化についてゆけず体も心もバテやすいものです。

特に冬は寒さによるセロトニン不足、体のこわばりや血管の収縮による血流の滞りも自律神経に影響を与えやすいといわれます。

統計研究でも、日照時間と自殺率の関連もあるとされますし、自然環境は我々にとって多大な影響があるということですね。


もし今「なんだか気分が落ち込むな」「悪い方にばかり考えてしまう」などの自覚があるならそれは季節的なものかもしれないということです。

とはいえ、だからといって「じゃあ仕方がないね」で終わらせるわけにもいきません。人間にも冬眠の生態があれば冬は眠ってやり過ごすことができるかもしれませんが、残念ながら一年中活動する生き物ですからね。


なので大切なのは、いつもよりも調子が悪いことを自覚して心身を労わる、という事かと思います。

体の疲れを感じるなら、それは怠け癖なのではなくエネルギーが足りてないサイン。

ネガティブな考えに偏ってしまうなら、それは神経伝達物質のバランスが乱れているから。

原因があるなら正しい対処もできるはずです。


しっかり休んで普段以上に体に負担をかけないようにしたり、ストレスを溜めないように気分転換や楽しいことに時間を多く使ったり、悩みや悲しい気持ちがあるなら我慢せずに聞いてもらったり。

そんな、自分を癒すことが必要なのだという自覚を持ち、負担を減らす許可を自分に出すことが必要になります。


例えるならスマホも同じです。バッテリーがなくなったら充電しなければいけないし、内部ストレージ容量が増えてしまって動作が遅くなったり不具合が出たら、整理したり減らしたりしなければ性能は十分に活かせません。


カウンセリングでは、気持ちの整理をしたり、溜まってしまって自分では上手く処理できない悲しみ・不満・弱音・怒りなどの負(だと思ってしまう)の感情を処理したり、休み方を一緒に考えたりすることで、本来の自分らしい健康な状態を目指すお手伝いをさせていただきます。


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2020年10月28日水曜日

なぜ鬼滅の刃は社会現象になったのか



さて、いま日本で最も勢いのある社会現象といえば、そう『鬼滅の刃』でしょう。

単行本のシリーズ累計発行部数は22巻の時点で1億部を突破。

劇場版は10日間で興行収入が100億円を突破。これは『千と千尋の神隠し』の記録を19年ぶりに超えたそうです。

いやはや凄いですね。

これまでも漫画やアニメが社会現象と呼ばれることはありました。

『新世紀エヴァンゲリオン』『涼宮ハルヒの憂鬱』『魔法少女まどか☆マギカ』『進撃の巨人』などが思いつくところでしょうか。

それ以前の漫画アニメブームとの違いは、あくまで漫画好きの中でのブームにとどまらず、一般メディアで紹介され幅広い人気となるといったところでしょうか。

そんな鬼滅の刃ですが、私も連載当時から読んでいました。

先に言っておくと、私自身ファンですし、文句なく面白い作品だと思います。

でもね、どうして数ある漫画の中でこの作品はここまで人気となっているのでしょう。

その辺りを個人的に考えてみました。


まず、世界観やストーリーですが。

確かに『大正時代』『日本刀』『バトルもの』『正義の味方組織』あたりは漫画ファンの好む要素ではあります。

ですが、連載誌である週刊少年ジャンプには似たプロットの作品はたくさんあり、人気漫画になっているものもあれば、一部にしか人気が出ずに残念ながら打ち切りの憂き目にあってしまった作品も数知れずあります。

実際、大正明治あたりが舞台で日本刀で敵と戦うというストーリーは比較的よくあるジャンルなのではないかとすら思います。


それら打ち切り漫画と『鬼滅の刃』の違いは何だったのでしょうか。


理由① 友情・努力・勝利

昨今の漫画の特徴に、努力をしない主人公というものがあります。ライトノベル作品に代表される、初めから強い主人公が労せず敵を倒して賞賛される、という展開を好む層が多いとされ、修行シーンはファンが嫌がるとまで言われるそうです。

それに比べて鬼滅の刃は、過酷な修行シーンを前面に押し出します。

そして仲間たちと力を合わせることで敵を打倒します。

これは、少年ジャンプの三大原則とされるもので、同じく長い人気作品である『ワンピース』にも共通する要素でもあります。

時代が努力を再び求めているのかもしれません。


理由② アニメの制作会社

鬼滅の刃はアニメから一気に人気に火が付いたとも言われています。確かに原作の描写を映像美と評されるまで昇華させた製作会社の功績も大きいでしょう。

似た事例はこれまでもあって、『けいおん』という深夜アニメながら高い人気を誇った作品も、原作の映像化によって成功した例です。

とはいえ、原作に力がなければいくらアニメの出来が良くてもここまでの人気にはならなかったと考えると、やはり原作自体に大きな魅力があるのでしょう。


理由③ 自粛生活の影響

コロナ禍でレジャー全般に制限がかかっている中で、家で気軽に見れるアニメ、読める漫画であり、なおかつそれが多くの人と共感できる流行であったこと。

人は流行を好みます。タピオカやポケモンGOのように、皆が好きなものは無条件で好きになってしまいます。特にSNSが一般化する現代では流行を共有するというのは大きな社会性ともなります。時には同調圧力のようにネガティブな面もありますが。

とはいえ、皆と共有したい!と渇望しているときに「これが人気だよ!」と紹介されれば平時以上に飛びつく人も多くなるのは当然でしょう。


理由④ 日本人の民話的発想

日本では古来より飢饉や疫病など目に見えない災いを『鬼』として扱ってきました。

そして現代は未曽有のウイルス危機に瀕しています。

そこで、鬼(疫病)を倒す物語が我々日本人の集合的無意識に好まれたのではないでしょうか。厳密には吸血鬼ですが、人に仇なす鬼には違いありませんし。

つまり、この時代だからこそ求められていたものだったのではないかと。


さて、長々と個人的な考察にお付き合い頂きありがとうございました。

これだけ長くなっておいて今更ですが、人気作品には小難しい理由なんて関係ない『熱量』『凄み』のようなものがあると思います。

正直、鬼滅の刃は作画は味はありますが癖もあり万人受けするとは思いませんでした。ストーリーも台詞回しも別段目新しいものではなかったと思います。

ですが、読者を引き込む魅力は私も感じます。

色々と理由を並べましたが、あくまで人気が出た理由であって、面白い理由ではありません。

むしろ、面白いものでも人気に繋がらない作品も多数ある中で、ちゃんと面白い作品が評価されたというのは喜ぶべきことなのでしょうね。


最後に私の好きなキャラクターは岩柱・悲鳴嶼行冥さんです。

あの優しさと厳しさに裏打ちされた頼もしさに憧れるわぁ。

あと継国縁壱さんと宇髄天元さんも好き。


2020年10月22日木曜日

今できること



またずいぶんと久方ぶりの更新となってしまいました。

前回の更新から2か月経ってしまっていました。

もし私なんかのブログの更新を楽しんでくれていた方がいたとしたら申し訳ありません。

ちなみに体調はすこぶる好調なので、体調不良により更新が止まっていたとか、カウンセリングルームを休業していたとかではありませんのでご安心くださいませ。


最近の私の状況報告から。

とても忙しい毎日を送っています。

このコロナ禍の中、企業の研修やセミナー、講演等のお仕事はほぼストップ状態ではありますが、その分自然と一般のカウンセリングの予約枠に時間を割くことができています。

そして、5月頃から徐々に新規のクライエントさんが増え続けています。

同時に、以前通ってくれていたクライエントさんが再び継続で通われる件数も増えており、ほぼ毎日一日中カウンセリング業務をさせて頂いております。


忙しさをブログ更新が滞っていた理由にするつもりはありませんが、ブログ記事作成に割り振る脳のキャパシティが不足しているのは事実です。

私は基本的に、現在進行形の個別ケースに関連するような記事を書くことは避けています。個人が特定できるないものであったり細部を変えたとしても、クライエントさん本人が万が一でも傷つくかもしれない可能性は避けたいという理由であり、法的な意味ではない信頼関係としての守秘義務を順守したいというスタンスからです。なので、カウンセリング漬けの日々だと書くことがないんですよね。


ということで差し障りない範囲での、個人でなく全体的な現状の感想として。

コロナ禍により、カウンセリングを必要とする方が確実に増えていると実感します。

相談内容やお悩みは皆さん違いますが、カウンセリングを決意したきっかけとして『自粛生活』の影響が大きいようです。


まず一つは、単純に外出が減り、色々なことを考える時間が増えたことで、これまでは敢えて考えることをしなかった、または考えるまでもなかったことにまで考えが及び、その結果将来への不安や現在の悩みなどと直面する機会が増えたことによる影響が考えられます。

これは私自身も実感していますが、今年に入ってからの思い出というものが例年に比べ極端に少ないのですよね。

どこへ旅行したとか、誰と会ったとか、こんな出来事があったなぁという、プライベートの思い出がほとんどない。

気が付けばもう10月? と驚いてしまうほどです。

メディアから入ってくる情報もコロナばかりでしたし、外的な刺激が『コロナ』しか印象のないこの10か月だった気がします。

そうなると思考は内側へ向いてゆきがちなものですし、その思考も世界の空気に影響を受けてネガティブな方向へと偏ってしまっても無理のないことでしょう。


そしてもう一つは、コミュニケーションの減少。

感染対策としては仕方のないことですし、未来的な非対面化のシステムの進歩には一役買った面もあるのかもしれませんが、間違いなく人と人の交流の機会が減ったことは我々にとってマイナスな影響となっていると思われます。

他者とコミュニケーションをとることは、それ自体が自分の存在を意識し、時に癒され、時に気持ちを交わし、互いを認め合うものです。

特に感情は、一人では難しくても他者の手助けによって処理がはかどることも多くあります。

例えば、愚痴を聞いてもらって気分が晴れたりとか、一緒に遊んで気持ちが高揚する、八つ当たりすることでイライラを解消したりといったものです。

社会や他者との繋がりは、我々を苦しめることもありますが、その繋がりを通して自分を確立しているともいえます。

社会心理学的には『自己』とは『自己を主体として知る自己』と『知られるものとしての客体の自己』があるとしています。

そして客体としての自己には、物質的自己(衣服や車、貴金属などで作られた物質であり自己の一部)、社会的自己(周囲の人を通して描く自己イメージ)、精神的自己(意識や性格特性など)の3つに分類されます。

つまり、心の健康に他者との交流は欠かせない、ということですね。

それが制限されることにより、孤独感・不安・自身の存在意義などに影響が起きていると考えられます。

特に子ども世代に対しての、自粛生活に伴うメンタルヘルスの対策は政策としても力を入れているようです。


このような情勢の中、カウンセリングを必要とされる方が増えているのは必然と言えるのでしょう。

私が今、結果的に個人のカウンセリングの予約枠を増やせている現状には、必要性という意味があってのことなのではないかとすら思えます。


勿論、感染症医療は直接的な治療として最も必要であり最優先です。

同時にメンタルケアという心のフォローも欠かせないものとなっていると感じています。

私が関われるクライエントさんには数に限界がありますが、このような時代だからこそ、私のできることをでき得る範囲で貢献してゆきたいと考えています。


久し振りのブログで、書きたい気持ちが多すぎて長くなり過ぎましたし、とりとめのない雑文になってしまいました。


更新は少ないと思いますが、私は毎日ルームで頑張っていますので、必要と思われた際にはお声がけくださいませ。

どのようなお話でもかまいません。目的が無くても構いません。ただ聞いてほしいでもいいのです。辛くなった時、気持ちを吐き出したい時、泣きたい時、笑いたい時、誰かと話したくなったらご連絡を。

誠心誠意の気持ちを持って対応させて頂きます。


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2020年8月14日金曜日

自殺(自死)ということについて


ブログという一方通行のツールでは、あまり私の個人的な価値観や意見に偏った内容にはならないように心がけています。

特に時事的な出来事は関心度の高さゆえ繊細な精神状態で記事を見る機会も多くなるでしょうし、内容の捉え方も私の意図が上手く伝わらない場合もあるので。

そんな主義を持ってこのブログ運営していますが、相談援助職という仕事柄『自殺』というものが比較的身近にテーマとなる領域でもあることから、俳優の三浦春馬さんの自殺を通して、少し触れようかと思います。

若い方の訃報というのは気が滅入ります。それが自殺であれば尚更です。普段あまりテレビを見ない私ですが、たまたま好きな番組や映画に出演されていたこともあり、爽やかな雰囲気と綺麗な顔立ちで好感を持っていた俳優さんでした。

遺書が見つかっているそうですが、この事件を知った多くの人が、「何故?」と納得できない印象を持ったように、順風満帆な人生のように思えた方の突然の死でした。

私がカウンセリングの中で自殺というテーマと関わっていて知ったことは、自ら死を選ぶというのは、我々が思っているよりはるかに大きなエネルギーが必要だということ。

自殺に繋がる精神疾患として鬱がありますが、鬱症状がひどい時に自殺が起こるのは稀であり、回復期に危険性が高まるとされています。つまり、ある程度の活力や意欲がないと実行できない程に大変な作業だということです。

そのエネルギーを別の方向に向けられれば……と思ってしまいます。

誤解しないでください。「死ぬ元気があれば何でもできる」などという無責任で的外れな励ましを推奨しているわけではありません。

むしろそれが一番の難しいところで、自殺の心理とは折角のエネルギーの方向性が正常に働かなくっている状態であることだと思います。

自殺を意識した人の多くは、それを解決方法だと感じていることに大きな問題があります。

自殺によって悩んでいる状態を『終わらせられる』。

困難を抱えている状態から『抜け出せる』と思い込んでしまいます。

つまり、『死にたい』のではなくあくまで『解決したい』気持ちの結果が自殺という選択肢に繋がってしまったということ。

それは決して唯一の選択肢ではないはずなのに、それしか選べなくなってしまうことこそが問題なのです。

そして同時に自殺を考える一方では、「死にたくない」「生きたい」という欲求も同時に存在しています。そして多くの場合が周囲の誰かに助けを求めています。

ただ、SOSは届きにくかったり、察知したとしても適切な対処がわからず周囲が上手に関われないこと、時には逆に追い込んでしまうことすらあります。

専門的な対応が必要ですし、近しい人物であれば尚更難しくもなることもあります。

今もし身近な人が、またはご自身が『死』に囚われてしまおうとしているなら、どうか専門家の助けを求めることを選択してみてください。

一人で考えては答えの出ない困難でも、誰かの手助けがあれば状況は変わる可能性はあります。

『死』は唯一自分が選べる最後の選択肢かもしれません。ですから、最後の選択肢を選ぶ前に、その他の選択肢を試してみてもらいたいのです。

我々カウンセラーは、あなたの死にたいという気持ちを否定しません。

そのうえで、それ以外の方法はないか一緒に考えることができます。

まずはその心の内を話すところから始めてみませんか。


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2020年8月9日日曜日

朗報不足警報発令?

 

久しぶりの更新になった上に、まず連絡事項で申し訳ありません。

新型コロナウイルス感染再拡大により、愛知県では県独自の緊急事態警報が発出されています。

とは言いましても、行政からの具多的な要請等が出されているわけでもないので、現在は感染拡大予防措置を可能な限り講じたうえで通常営業とさせていたただいております。

具体的には

・入室前の手指のアルコール消毒

・ご予約毎の椅子やテーブル等家具のアルコール消毒

・室内用小型空気清浄機の設置

・カウンセラーの定期検温

・小まめな手洗いの徹底

・面談時のマスク着用

・感染が疑われる方(咳・発熱・強い倦怠感・息苦しさ等の症状)は予約の延期若しくはキャンセル対応。

・対面が難しい場合は、skype(インターネット通話サービス)のご提案。

上記を徹底して相談者様をお迎えさせていただいております。


さてそんな中、最近の社会情勢を反映したような話題を。

ニューヨークの報道によると、ここ数週間で明るいニュースの話題を専門にしたウェブサイトの利用者が通常の3倍となっており、大手検索サイトGoogleでは『良いニュース』の検索件数が5倍に増えているとのこと。

この現象は、2001年の米国同時多発テロや10年前の金融危機の時にも見られたとのこと。

不安や恐怖、気が滅入るような状況には、多くの人が『朗報』を求めて心のバランスを取ろうとするのであろうと分析されています。

私のクライエントさんの中にも、あえてニュース断ちをして必要以上に暗い気持ちにならないようにされている方もいます。

これは人間の心の健康を守ろうとする、とても良い機能が働いていると思います。

どうしても我々は、情報や思い込みに流されてしまい、本質を正しく見えなくなってしまうことが起きます。

そもそも人には本来、『ネガティビティバイアス』と呼ばれる、ポジティブな情報よりネガティブな情報のほうが記憶にも残りやすく意識が向きやすいという傾向もありますし、

自分の持つ情報に左右されてしまう『利用可能性ヒューリスティック』や、自分がそうだと思った結果ばかりを重んじてしまう『確証バイアス』なども、ネガティブな方向に偏ってしまいかねないバイアスの誤りの危険性を含みます。

そうならないために、心が沈む方向でなく、楽しくなる方向へ向けようとする努力は暗いニュースが多いこの時代には必要な対処行動なのでしょう。

ただ注意点として、目前に対処を必要とする危機があるにもかかわらず、「自分は大丈夫だろう」と思う『正常性バイアス』にも気をつけなければならないことも付け加えておきます。

理想的なのは、我々の置かれている状況を冷静に受け止め、過度に怯えることも楽観し過ぎることもなく、必要な対処を適切に行うことなのだと思います。


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2020年6月28日日曜日

我慢することに慣れてしまうのは注意


毎日暑いですね。
さらに雨の日も多く湿度も高いので日々の通勤だけで汗びっしょりです。
急に夏日になり、体がまだ暑さに慣れておらず、この時期気を付けたいのが熱中症や脱水症状です。

特に高齢の方は、体温の調節機能が落ちているせいで暑さを自覚しにくく、気が付いた時には熱中症にというケースも多いので気を付けなければなりません。
若い方でも、喉が渇いたと自覚した時にはすでに脱水の初期症状が始まっているので、定期的に水分をとるというのも大事です。

この、自分の体が熱によって負荷を受けていることに自覚できない、というのは今では常識となりましたが、一昔前にはなかった発想です。実際私などの学生時代は部活中は飲水禁止がまかり通っていましたしね。

このような、『自覚なき負荷』というのは体だけでなく心にもあります。
感情というものは、目視不可で数値にも出にくいものですので無自覚のまま置き去られてしまうことがよくあります。

日々の生活で感じるストレス、ショックな出来事、災害や事故などによるトラウマ的な経験など、私たちは日常的に色々な心への負荷を受ける可能性があります。
それらを、きちんと自覚して、必要な対処を必要なタイミングで行っていれば後に引きずってしまったり、自分でも理解不可能な症状が出たりすることを防げるのですが、なかなかそうはいきません。
基本的に嫌な経験からは目を背けたいというのが人間です。
ついつい、目を背けたままで放置してしまい、いつしか自覚できなくなってしまうということが起きます。

簡単に言うと、
我慢しすぎてしまうと我慢が当たり前になってしまい、我慢していることに気づけなくなってしまう。
ということですかね。

わかりやすい例でいうと、
仕事で辛いと感じる→このままでは辛さが邪魔をして仕事に身が入らない→だから辛い気持ちをなかったことにしてしまう。

一見すると、上手く辛さに対処しているようですが、残念ながら感情はそう簡単にはなかったことにはできません。
はじめは意図的に考えないようにしていたことでも、慣れてしまうにつれて本当に自覚できなくなってしまい、溜まりに溜まった辛さがもう自分ではどうしようもなくなって、抑えきれなくなって初めて表に出ています。
身体症状という形で体の不調に出ることもあれば、気分の不調として日々の生活が送れなくなるほどのツケを払うことになる恐れもあります。

ネガティブな感情は、感じることもしんどいですが、無自覚でいても確かに存在して気づいてもらえる時を待っています。
カウンセリングをしていて、相談者さんが自身の不調や日常を語るとき、無自覚に我慢していた気持ちがあふれ出し、
「私はこんなに辛かったのか」
と自身の抑圧していた感情に驚かれることがあります。

目を逸らしてきた感情に向き合うことは勇気がいることですし、気持ちの良いものばかりではありません。
ですが、それも自分の一部として受け入れられた時、本当の自分の気持ちに気付けます。
それが問題解決や症状喪失のはじめの一歩になる場合も少なくありません。

安心してください。それをサポートするのが我々カウンセラーですし、抑圧から解放された感情をきちんと扱えば、前に進む力も与えてくれます。
自分の心に耳を傾けること、それが自分を良い方向へもって行くためのヒントを与えてくれます。


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2020年6月25日木曜日

折り返し


気づけば今年ももう6月が終わろうとしています。
一年の折り返し後半スタートですね。

今年は始まるとほぼ同時に新型コロナウイルスの流行が起きたせいもあり、本当に慌ただしい半年だったように感じます。
様々な出来事や話題があったにもかかわらず、多くが非常事態下に伴ってのものでしたから、日常的な日々の出来事は印象が霞んでしまい、例年とは全く違った半年だったように思います。

少しずつですが世間は日常を取り戻そうとしています。
世界的な状況や第二波など、まだまだ平時とは言えませんが『新しい生活様式』に沿って、今できる範囲での日常を過ごすことが必要なのでしょう。
それは、経済的な側面でもあり、精神的な側面でもある、人生という大きな視点での日常を充実させることの必然性だと言えるのだと思います。

実際に私のカウンセリングルームでも、相談内容のテーマは、その時の時世の影響があるように感じます。
『人生の充足』『自身の生きる意味』『これからの自分の在り方』
そんな、自身の存在認識をテーマとした相談が、以前よりも増えた印象です。
きっとこれまでにない事態は、多くの人の心にとって考えるきっかけとなったのでしょう。
こんな時代だからこそ、『心』を扱わせて頂く者として責任を持ってご対応させて頂くことをお約束させて頂きます。
(もちろん、日常の具体的な困りごともカウンセリングの大切なテーマですので、どのような相談でも気にせずにいらしてくださいね)

ということで、一年も半分が過ぎたところで私の下半期の決意も明確に表明させて頂きました。
お休みしていました一般の方を対象としたセミナーも、そろそろ再開を検討しています。
また新しいテーマで、今の皆さんに役立ててもらえるような、人生をより良くするヒントになるような内容を考えていますので、ご興味があればご参加くださいませ。
セミナーの情報はこのブログでも随時お知らせさせて頂きます。

予想外の始まりとなった2020年。
前半を取り戻すような充実した一年としたいものです。


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