2015年12月29日火曜日

自律的に生きるには


ということで昨日の記事 『悩み事は誰(何)のせい?』 の続きです。

悩み事はその多くが『外部要因』つまりは誰かのせい何かのせい。
でもそう思っていては解決の糸口は見つからない。
なら、『自分事』として捉えてみることによって、
自分で解決への道を探していくことが求められる。
それこそが、『自律的な生き方』である。

そんな感じの前回。
では、『自律的』に生きるにはどうすればいいのか。
そのヒントを紹介しましょう。

自分の行動や選択に責任を持つ。

これが大きな目標となります。
悩み事や困り事は外部が運んでくるとはいえ、一方的にやってくるわけではないことがほとんどです。
自分の何らかの行動や選択が、外部に刺激を与えることでもたらされます。
(出会いがしらの事故のように一方的な場合もありますが、その出来事を悩み事としたのはやはり自分の選択であるとも言えます。)

ここで勘違いしてほしくないのは、
「だからあなたにも非はあるんですよ」
そんなことを言っているわけではありません。
その行動や選択に、非があるかないかは関係ありません。
何も悪いことをしていなくても悪意にさらされることだってあります。

例を挙げるとわかりやすいかもしれません。

前を歩く人が財布を落とした。拾ってあげたら泥棒呼ばわりされた。

この時、財布を拾ってあげた人の行動に非はあるのでしょうか?
ありませんよね。親切心です。
しかし、その行動によってあらぬ疑いをかけられたという事実。
そしてその行動をしようと決めたのはその人自身です。

このように、是非もなくその行動によって悪意に遭ってしまいました。
この時に、
「せっかく拾ってやったのに疑うなんてひどい奴だ」
そう憤慨して怒っているだけでは問題は解決しませんよね。
「自分が善意とはいえ取った行動で起きてしまった問題だから、どうしたら解決するだろう」
そう自分の行動に責任を取ったうえで解決への道を探す必要があります。

例えば、誠実に事情を説明するとか、第三者に立ち会ってもらい公平に判断してもらうなど、
それらの努力をする必要があります。

善意の行動はしない方がいいとかそういうわけではなく、
善意だろうが悪意だろうがは関係なく、自分の行動によって出来事に影響を与えてしまったということを自覚するということです。
自分の身に起きていることに、自分が無関係のはずはありません。

だからこそ、自分の行動や選択に責任を自覚するということが必要になります。
その為の日常的なトレーニングとしては、

①一人称で話す。
自分の意見を伝える時、感想を表現する時、要求する時。
「私は~」とちゃんと自分の意思を持って自分の発言であることを意識して表現します。

自分は和食が食べたいのに連れはラーメンと食べに行きたいという時。
「えー、ラーメンとかはちょっと違くない?」
そんな所在不明な意見でなく。
「私はラーメンでなくて和食が食べたい」
そう自分の意見として表明する。
すると、自分の責任を自覚しやすくなります。

②欲求を素直に伝える。
自分がしてほしいことを遠回りに、わかってもらおうとするのでなく、
わかるようにきちんと伝えること。①の主語をつけるとより効果的ですね。
「私なんてダメだよね。ドジで間抜けで無価値で。優しいい言葉なんてかけてもらえる資格ないよ」
そんな相手の憐憫を刺激して慰めてもらおうとするのでなく、
「私すごく自信喪失して落ち込んでるんだ。優しい言葉かけてほしいな」
そういった方がはるかに伝わりやすくストレートです。

つまり、自分事として捉えるためには、、
まず自分の行動、選択、さらには思考や感情まで責任を持つということ。
『責任を持つ』というと厳しいい言葉のように聞こえますが、逆です。
責任をもつからこそ、自分で変えてもいいわけです。

他人や、すでに起きてしまった出来事は変えられないならば、
自分自身が変わるしかないのです。
その為には、自分の人生に責任を持つことが必要。
責任を持った自分の人生ならば、どのように変えても自分次第です。

『責任』というのは『権利』を持つという意味でもあります。
自分の人生を、好きに変える権利を持っているというわけです。

責任は義務じゃなくて権利。たるみでした。


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